Prologue
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「ところでさ」
夕日が完全に落ちかけている頃
後ろで遊んでいた2人も私が座っていた大きな切り株に座って楽しくお話をしていた
もちろん私は聞き専
なにやら深刻そうな顔をしたリンクが「ところでさ」と話し始めたので頷きながら耳を傾ける
サリアも頷きながらリンクの話をちゃんと聞こえるように少しだけ寄ってきた
「オレ、この頃同じ夢ばかり見るんだ、空が真っ黒い闇におおわれて…、とんがり屋根がいくつもついた、ものすごいデッカイ家の前に立っててさ」
「ふ~ん…それお城じゃない?」
なんとなくだがこの世界でお城と言えばハイラル城だよなぁと思ったが声には出さずに頷いて話を聞く
「お城?なにそれ」とあまり外のことを知らないリンクは首を傾げながらサリアに問う
実際の所私もどんな場所かはあまり記憶にないから聞いてみたいのが本音
サリアは沈みゆく夕日を最後まで見つめながら答えた
「それは、コキリの森から遠く離れた平原の向こうにあるってデクの樹サマが言ってたわ、世界はとても広くて、いろんな国があるんだって…」
「世界?」
世界、世界かぁ…何が思い出せそうだけど何かに引っかかって結局は思い出せず
沈んでしまった夕日の後の星がたくさん見える夜空を3人で見上げた
「この辺で解散しよっか、もう夜だし」
「そうだね」
「なまえちゃん今日うちに泊まる?」
しばらく静かに夜空を見上げていた3人の中のリンクが最初に声を上げた
ちなみに泊まる?と聞いてきたサリアはちょっと前科というか、泊まった時やらがされたことがあるので丁重にお断りする
ちょっとだけ不満そうな顔をしたサリアは元気よく切り株から降りて、笑顔を見せながらまた明日!とこちらがまた明日と言う前に走って帰ってしまった
「オレ達も帰ろう」
「うん」
私達も切り株から降りて地面に足をつけて帰ろうと背を向けた途端
気味の悪いコキリの森に似つかわしく無い冷たい風が頬をかすめたが、リンクは何食わぬ顔で私が隣来るのを待っている
そう言えば…ストーリーっていつ始まるのかな
もう少しだけ
ストーリー始まるの待ってくれないかな
この時の私達はまだ知らなかった
この森を蝕もうとしている不気味な黒雲に_