Prologue
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それは確かに存在した
存在して"いた"
モノガタリ――
「ねー、なんか今日明るくなーい?」
いつも道理の帰り道
親友のともかと夕日が差し込む町中を歩いていた
「そう?いつもどうりだと思うけど……」
肩にかけていた学校鞄を両手で握り、嫌な予感がし始めた私はしかめた顔をしながらともかを見つめた
「あっ!そうだ!、ねなまえ!あっちの電柱まで競争しようよ!」
「えぇ、やっぱりか…あんたと違って私そんな体力無いんだけど…」
「そんな事言ってないでさ〜、ただでさえ運動不足なんだから動かないと?」
「うっ(図星)」
案の定嫌な予感が的中した私は溜息をつきながらもともかの始めの合図で一緒に走り始めた
が
やはり運動不足の人間が運動部の人間に追いつけるはずもなく
すぐに2、3mほど差が開いてしまう
前から聞こえてくる笑い声混じりの応援する声に少しばかりイラつきを覚えながらも息切れをしながら必死に走る
「ほら頑張れ頑張れ〜」
「ゼェ……このっ…運動不足なめんなよ…!」
「それ誇れる事じゃないよ?」
んな事わかってるわ
もう少しで十字路の前につく
その十字路を過ぎた場所にある電柱がこの競争のゴールなのだが
これは競争であって追いかけっこではないわけで、今この2、3m間が空いている状況では勝てっこないと謎の負けず嫌いが発動して少しずつ距離を詰め_
て、 ?
「ともか!前見て前!!」
「え?あっ、」
前を見ず私を煽りながら走っていたともかは十字路の左側から来るトラックに全く気がついていなくて私が話しかけた瞬間足がもつれてコケかけた
ともかを助けようと必死に追いついて背中を押す
ぐしゃ
だけどあと少しで手が届かなくて間に合わなかった
目の前に広がるのはトラックのでかいタイヤに潰されたともかの頭と飛び散った赤い何かで
すごい吐き気と涙、それと声にならないほどの痛みが私を襲う
トラックに轢かれたのはともかだけじゃなくて私もだった
最悪な事に首から下の骨類が折れているのか全く動かないし多分だが足が完全に潰れている
こんな死の執行猶予みたいなものを与えられても困るし、いっその事頭潰れて即死した方が断然マシだろう
痛い、苦しい、血が逆流して口から出る感覚が凄く気持ちが悪い
まさかまだ若いしまだまだ見たいアニメだってやりたかったゲームだってあったのに、こんなにもあっさり死んでしまうなんて思いもしなかった
死にたくない
生きたい
痛いのも苦しいのも嫌だ
だんだんと視界が白く狭くなっていく間、潰れたはずのともかと目があった気がした_
『ねぇ、貴女、生きたい?』
ほとんど意識のない中で誰か分からない女性の声がした
誰かは分からないけど、私は心の中で生きたいと願った