ボツ短編
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「ねぇ、母さんや父さんは何処に行ったの?どうして私は一人なの?」
幼い頃、いきなり何も言わずに何処かへ行ってしまった両親。最初の頃は村の皆に「なまえの両親は城下で元気に暮らしてるよ」なんて言われて、納得してはいた。それは幼かった頃の話で今は違う。両親宛に書いた手紙の返事は返ってこないし、10年ちょっと帰って来やしない。さすがの馬鹿な私でも村の人達が嘘をついていることくらい分かっていた。
わかってたけど
本当のことを聞くのが怖かった
でも、偶然2日ほど前に聞こえてしまった村長の言葉。「流石にもう誤魔化しは効かないだろう…なまえの両親は既に死んで…」そんなに近くで聞いていた訳じゃなかったから、途切れ途切れだったけど確かに聞いた。私の両親は死んだって。私が出し続けた手紙は意味の無い物だったんだ。ずっと帰ってきて欲しいと思っていた私の思いも意味は無かったんだ
薄々、そうじゃないかとは思っていた、うちの両親は代々騎士の家系で、度々戦争などで城下に繰り出される事があったらしい。だから死因は多分だけど戦死
村長や村の大人に問いただすようなことはしなかった。もしも皆の口からハッキリと言われてしまえば、本気で私は立ち直れなくなってしまう。今でもいつもどうり笑えているかすら怪しいし…
「おい馬鹿」
馬鹿じゃないわ。でも生憎今はそうやって受け流せるほどの元気は持ち合わせてない。この、馬鹿と言ってきた奴の名前はリンクで、まぁ、幼馴染的なものではある。仲がいいかと聞かれればそこまで良くはないとは思うんだけど、毎度毎度私がいる所を突き止めては最初に暴言吐いてくるような男。イリアっていうかわいい幼馴染が居るんだからそっちに行って欲しい
「なぁ」
あーあー、私もかわいい幼馴染が欲しかったなーそしたら今沈んだ心慰めてくれるんだろうなー
「なぁってば」
こんなむさ苦しい男じゃなくて可愛い女の子が幼馴染でいてくれたらよかったのにー
「て、おい聞けよ!」
うるっさいなコイツマジで。隣で一緒に魚眺めてたセーラさん家の猫ちゃん逃げちゃったじゃないか。しかもうるさいコイツが居るから傷心にも浸れないし…なんて、なんて最悪な日なんだろうか。今もずっと話しかけられてるけどガン無視をかましてる。早くどっかに行け、話しかけるな。今アンタに構う元気は無いぞ。そう思っても口に出そうとするとため息になって消えてしまう
何を考えてるのか一切分からないけど、隣に座り込んで、じっとこっち見てくる。何なんだよ…
「なんかあった?」
「何も」
「嘘だ。絶対なんかあるだろ」
「リンクには関係無い」
これ以上思いつきませんでした…