falling in love
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⚠時長編夢主とは無関係 転生夢主
出会う前までは勇者の影なんて、意思のない魔物なんだと思っていた
出会う前までは
カカリコ村に住んでいた私は、元々人と関わるのが苦手で、ちいさな村だったカカリコ村に居るということが窮屈で仕方が無かった
だから、朝から晩までずっと村外の河川に居ることが多かった
その日は昼ご飯を食べてから河川に行ったんだ、でもさ、どうしてもお腹いっぱいの時って眠くなるでしょ?
勿論私もそれは例外ではなく、眠くなって結局夜までその場で寝てしまっていた
寝たら寝たで結構眠りが深いタイプで、人に起こされない限りは絶対に起きなかった私、その日はなぜか自分で起きられた、というか起こされた様な気配がして起きた
何時頃まで寝てたかは定かじゃないけど、真夜中なのは確か
眠い目をこすりながら辺りを見渡すと、隣に誰かが座ってた、その時はびっくりしすぎて声を出さずに叫びそうになった記憶が有る
月明かりに照らされて見えたのは、赤い瞳で見つめる勇者そっくりの青年
いつからいたのかは分からないけど、多分これが初めてではないという事は確かだ
前にも何度か河川で寝落ちた事があるけど、そういう日には必ず誰かに起こされるような感覚がして、朝日が登る前までには起きる
今なら分かるけど、"ダーク"が毎度起こしてくれていたという事
この日を境に、夜になると急に現れて横に座っているという事が増えた
彼から話してくれる事は殆ど無かったけど、勇者から聞いていた話とは違って、大分やさしい人?だった様な気がする
私が村の人の愚痴を漏らすと「お前が鈍臭いだけじゃないか?」とか、若干棘がある言い方をしたりとかする事もあったけど、そう言っている顔は少しだけ笑っていた
彼が言う事は全部正論で、時々イラッとする事もあったし、私から酷い事を言っちゃうこともあった
けど、その瞬間さえも楽しい時間だったし、今でも忘れられない思い出だとは思う
「おい、また寝てんのか?」
「寝てないよー起きてる起きてる」
「じゃあ身体起こせよ紛らわしい」
今日も夜に彼に会う
「えー、起こしてー?」
「ふざけんな自分で起きろ」
「冷たいなぁもう…」
口は悪いけど、なんだかんだ言って起こしてくれるあたり優しいよね
今夜は少し肌寒くて、ブランケットでも持ってこればよかったなと後悔した
今更取りに行くのはだるいから取りに行かないけどさ
いや、寒くても良いかな、寒いを口実に彼とくっつけるし、いやいやながらも許してくれるのなんでなんだろうね?ツンデレかな?
「I want you to like me」
「は?なんて?」
「やっぱわかんないか〜」
彼は私の気持ちなんて知らないんだろうな、ハイラルに存在してるかよくわからない英語で伝えてみたけどそもそも合ってるかわからないし伝わってるのかも分からない
暗闇で顔は見えないけど、絶対に「はぁ?」って顔してるのは確かだとは思う、そういう人だから
因みに I want you to like meは、私を好きになって欲しいって意味、だと思う、多分合ってる(中学時代の英語の成績2)
「おい」
「んー?…」
横向いた瞬間ふにっとした感触が?ど、どゆこと、き、え?
暗闇の中でも見える赤い瞳がすぐ近くで見えた気がした、というか見えてる今も、息がかかりそうなほど近くに居るのが分かる
サラッと風になびく彼の髪が頬に当たって少しくすぐったい
待ってくださいガチ恋距離で心臓バックバクなんですけど、謎に敬語になっちゃう、やめろよ好きになるだろ、既に好きだけど
「好きなら好きってちゃんと言え」
「えっ、えっ、え?は?(思考停止)」
なんで英語わかるのさ、わからないと思って言ったのに、なんで分かるんだよおかしいじゃん、ここハイラルだよ?英語なんて存在してないよ多分
好きなら好きって言えって何?それ断られたら私立ち直れないんだけど?
ずっと近くで見える瞳に恥ずかしさ倍増で、顔を横にそむけたけど、マジ本当に困る、何?ねぇ、誰が助けて、どうしたらいい?直接なんて言えない
謎の沈黙が続いて、深夜の静けさが自分の心臓が早く脈打つ音があちらにも聞こえそうで、今だけは虫鳴いてて欲しい、空気読んで静かにしなくていいから
月にかかっていた雲が風に吹かれて月の前を通り過ぎた、その月明かりが暗闇に慣れてしまった目には明るすぎて、目には明るすぎて暫く目を瞑ったままだったけど、やっと見えた彼の顔は少しだけ赤い気がした
えっ、可愛い
「ま、まって、心の準備がががが」
「お前…、さっきは堂々と言ってたくせに」
分かるとは思ってなかったんだよぉぉぉぉ!、よしっ、当たって砕けろだ、当たって砕けよう
複雑骨折したら慰めてください
「す、好きです…」
「知ってる、俺も好き」
「えぇ!?いつから!?」
「お前が俺に気づく前から、お前ほんとに鈍感だよな」
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