雨林の神殿へ着いた。
raimuの仮面は特殊で、雨林の大精霊様の加護がついている。
彼女は普段から雨林の大精霊様を尊敬しており、似た仮面をつけていた。
しかしある時天空にて長年の活躍を認められ、なんと雨林の大精霊様からお褒めの言葉と共に、金色（こんじき）に光る加護付きの仮面をいただいたのだ。

この加護のチカラは雨林の大神殿で補充できる。ここにずっと居ることで、加護のチカラで闇の浸蝕を軽減し、治療をしやすくするという考えだ。
そのためにうってつけの場所がある。

raychellを大神殿の入り口を入ったところで待たせる。
できれば誰にもここを見せたくないのだ。

そこは隠し部屋だ。
光のチカラを他のものに分け与えられる者のみが開けられる。
そういった精霊がいたのだろうと考えられる。

ここを見つけたのは偶然だった。
以前raimuと知り合って間もない時、二人でここを訪れた際に神殿内部をじっくり見てみようという話になった。
扉のような模様の壁を見つけ、自分の特殊な力で開かないか、などとふざけたつもりで実践したところ本当に開いてしまったのだ。
それからここに赴くことはなかったが、まさかこのような形で役に立つとは。

部屋に入り、ビーチチェアのようなものにraimuを寝かせ、光のチカラで浄化を施す。
完全には取り除くことはできないだろう。
しかし書庫の最上階にいた時よりも呼吸が落ち着いている。
ここにおり、定期的に浄化を行えば安全だろう。

部屋から出て、扉を閉め、raychellの元へ向かう。

《ごめんよ、待たせたな。》

｛ううん、大丈夫だよ。｝

《さて、俺らはやるべきことを果たそうか。》

｛わかった。｝

そうして彼らは使命を果たしに行った。