腐蝕の雨、忍び寄る闇
そしてirisたちは、橋の下を通り、光のキノコをのぼり、岩のトンネルを通った。
たくさんの光の鳥が空を舞っている。
腐蝕の雨にもかかわらず、光の生物たちは互いに支え合い、たくましく生きていた。
その生命力に感動するばかりだ。
しかし、弱ってしまう個体も少なからずいるようで、蝕む闇に囚われているのもいた。蝋燭の光で闇を溶かす。
蝕む闇は、光を吸って成長する。
弱った生物や、光の生物の遺骸にも生える。
怪我をしていなければ、蝕む闇の上に乗っても大丈夫だ。しかし、傷があり、体内から光のチカラが漏れ出ていると危険だ。胞子のようなものが入り込み、寄生されてしまう危険性が一気に高まる。意外と危ないのだ。
sirutoはirisと手を繋ぎながら、光の生物を蝕む闇から助けていた。闇に囚われ、もがいている姿は悲しげで、手を差し伸べずにはいられない。
途中、蝕む闇に出口を塞がれてしまったのであろう精霊を見つけた。
採掘をしていると蝕む闇が生えてきて、退路を塞がれ、その上落石に遭い、仲間が一人、また一人と衰弱し、亡くなっていく。その亡骸には蝕む闇が……。
独り残されたこの精霊の、深い絶望と悲しみの感情が伝わってきた。
irisは気がつくと、大粒の涙を流していた。
そのまま静かに下を向く。嗚咽が漏れる。
そんなirisをsirutoは優しく抱きしめた。
irisの心が落ち着き、またしばらく辺りを探索していると、大きな骨に、蝕む闇がたくさんついていた。
蝕む闇を溶かしていると、irisが自分の袖を強く掴んでいることに気がついた。
「iris、どうしたの?」
『私実は骨が苦手で…。それが生きていた時のことを連想して、死を強く感じちゃうの…。』
「そうなのね…」
苦手だと言いながらも、irisは闇を溶かす手を止めなかった。
sirutoは、感受性豊かでとても優しいirisらしいと思った。
闇を全て溶かし切った瞬間、鯨の鳴き声が響いた。
『もしかして、ありがとうって言ってる…?』
「そうかもしれないわ。よく頑張ったわね。」
『うん!』
そうして二人は寄り道を終え、光の子がいるところまで仕掛けを解放し、橋を組み立てて向かった。
いくつもの白い蝋燭に火をつけ、光の子を救出すると、だんだんと雨が弱まり、雲の隙間から光が差し込んできた。
水中から数多のクラゲが浮かび上がる。
それはキラキラと光を帯びて、とても幻想的な風景だった。
「さあ、雨林の大神殿に向かうわよ。」
二人はクラゲに乗りながら神殿前まで行き、扉の仕掛けを開け、中に入っていった。
たくさんの光の鳥が空を舞っている。
腐蝕の雨にもかかわらず、光の生物たちは互いに支え合い、たくましく生きていた。
その生命力に感動するばかりだ。
しかし、弱ってしまう個体も少なからずいるようで、蝕む闇に囚われているのもいた。蝋燭の光で闇を溶かす。
蝕む闇は、光を吸って成長する。
弱った生物や、光の生物の遺骸にも生える。
怪我をしていなければ、蝕む闇の上に乗っても大丈夫だ。しかし、傷があり、体内から光のチカラが漏れ出ていると危険だ。胞子のようなものが入り込み、寄生されてしまう危険性が一気に高まる。意外と危ないのだ。
sirutoはirisと手を繋ぎながら、光の生物を蝕む闇から助けていた。闇に囚われ、もがいている姿は悲しげで、手を差し伸べずにはいられない。
途中、蝕む闇に出口を塞がれてしまったのであろう精霊を見つけた。
採掘をしていると蝕む闇が生えてきて、退路を塞がれ、その上落石に遭い、仲間が一人、また一人と衰弱し、亡くなっていく。その亡骸には蝕む闇が……。
独り残されたこの精霊の、深い絶望と悲しみの感情が伝わってきた。
irisは気がつくと、大粒の涙を流していた。
そのまま静かに下を向く。嗚咽が漏れる。
そんなirisをsirutoは優しく抱きしめた。
irisの心が落ち着き、またしばらく辺りを探索していると、大きな骨に、蝕む闇がたくさんついていた。
蝕む闇を溶かしていると、irisが自分の袖を強く掴んでいることに気がついた。
「iris、どうしたの?」
『私実は骨が苦手で…。それが生きていた時のことを連想して、死を強く感じちゃうの…。』
「そうなのね…」
苦手だと言いながらも、irisは闇を溶かす手を止めなかった。
sirutoは、感受性豊かでとても優しいirisらしいと思った。
闇を全て溶かし切った瞬間、鯨の鳴き声が響いた。
『もしかして、ありがとうって言ってる…?』
「そうかもしれないわ。よく頑張ったわね。」
『うん!』
そうして二人は寄り道を終え、光の子がいるところまで仕掛けを解放し、橋を組み立てて向かった。
いくつもの白い蝋燭に火をつけ、光の子を救出すると、だんだんと雨が弱まり、雲の隙間から光が差し込んできた。
水中から数多のクラゲが浮かび上がる。
それはキラキラと光を帯びて、とても幻想的な風景だった。
「さあ、雨林の大神殿に向かうわよ。」
二人はクラゲに乗りながら神殿前まで行き、扉の仕掛けを開け、中に入っていった。