あの日の約束

次の記憶は二人が向かいあっている所から始まった。

raimuが桜のツインテールの子に何かを言っている。

彼女はそれを押し黙って聞いている。
やがて、首を重く縦に振った。

そしてraimuの方を真っ直ぐ向いて、口を開いた。

raimuにとって、とても衝撃だったのか、世界から色が無くなった。




世界に色が戻った時、バツッと音がして、raimuと桜のツインテールの子の間に何かが走った。




raimuはそのまま踵を返してその場を去った。



《縁を……切った……?》

cralsは信じられない、といった顔をした。
実際に見るのは初めてだ。
あんな感じで簡単に切れるのかと背筋が寒くなる半面、そんなに辛かったのかと心が苦しくなる。

{縁を切った?何故分かるの?}

touraが聞いた。
この言葉は本来慣用句である。

《raimuは実際に縁を切ったり繋いだりできる能力を持っているんよ。切ったのは初めてみたな。》

{そんなチカラを持っているのね…。}

touraはふむふむと頷いた。
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