あの日の約束

皆で雨林の神殿に急ぐ。

《そういえば、やり方聞いてなかったな。俺は何を手伝うん?》

cralsが問う。
それにtouraが答える。

{あたしのチカラは相手の心の中を具現化できるものなの。魂を媒介にした空間構築能力、心の窓、と言ったら分かりやすいかしら。これを使って彼女の中に取り込まれてしまった闇の拠り所である心の病みを取り除くのが今回の目標よ。そのためにはたくさんの光のチカラが必要なの。だからあなたのチカラをあたしにわけて欲しいんだ。}

《わかった。》

touraの要望にcralsは快諾した。





そんなこんなで雨林の神殿に到着する。
cralsはraimuが寝ている隠し扉まで案内する。

ここの隠し扉は以前raimuが元気であった頃に訪れた際、偶然に見つけたものであった。

それがまさかこんな形で役に立つとは……とcralsは思った。

【ひどい状況ですね……。】

とetioがつぶやく。
目で見て分かるほど、raimuの容体は悪化していた。

『もう始めるの?』

irisが聞く。

{そうね、一刻を争うわ!}

touraはそう言った後、皆のほうを向いてこう言った。

{心の世界なんだけれども、あたしを含め、入るのは三人が限界。だから二人こっちに残らないといけないの。}

【ならば自分は残りましょう。cralsさんは入るべきだと思いますよ。】

『siruto、行ってきなよ!raimuさんは大事な先輩で、お師匠さんでしょ!』

etioとirisがそう言った。

《そうさせてもらうな。》

「わかったわ。いってくるわね。」

と答える二人。

{決まりね。}

touraが言うと、四人は力強く頷いた。
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