あの日の約束

それから二週間程が経った。

{ああっ!足りない!……もう時間が無いのに!}

touraは焦っていた。

あれから各地の光の生物から少しずつ光のチカラを集めていたが、まだ目標には程遠い。

その時、書庫全体を揺らす轟音が響いた。

タイムリミットだ。

{…………もう、進むしか無いわね。}

touraは苦々しげに呟いた。

瞑想をし、ホームへ向かうと、cralsとsirutoが居た。
今回の闇は捨てられた地だ。ゲートが闇に侵蝕されている。

cralsがこちらへ向かってきてtouraに、

《んで、確証は得られたんか?》

と聞いた。

{…………………………。}

答えは出ていない。
touraは黙りこくるしか無かった。

《それ見た事か。》

cralsは呆れたように首を振った。

{じゃあそっちは何してたのさ。}

touraはcralsを睨みながら問いを投げかける。

《やっぱり無駄やったな。raimuはもう限界や、こっちは一日数時間かけて追加の浄化をして延命させているからな。貴重な時間を棒に振りやがって。》

cralsはそう吐き捨てた。

{必死で探したこっちの気も知らないで!}

touraはそう叫んで涙ぐみながら捨てられた地のゲートに飛び込んだ。
後を追うetio。

{なんなのよあいつ、あたしも頑張っているのよ!}

touraは怒り心頭だ。
まだ不透明ではあるが、一番核心に近い答えだと思っている事を否定されるショックは計り知れない。

【toura様、今は闇に集中しましょう。今回は自分達だけですから。】

{……うん。今はそっちだね。}

二人は視線を合わせ、うなづいた後、混沌の流れにに身を任せた。

下にたどり着く。
etioが自身とtouraの身体についた砂を払いながら

【とりあえず、全てのエリアを回ってみましょうか。】

と提案した。
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