あの日の約束

映像が終わりしばらく経ち、cralsがはっとして俯く。

《……そういえば、話しておかなきゃいけんことがあったわ。》

cralsが苦々しげな顔をして切り出す。

【どうかしましたか。】

{……………。}

ただならぬcralsの様子に話すように促す二人。

《単刀直入に言うな?先日の闇の影響で、raimuの容体が悪化した。あともって闇が降る期間二回分ほどだと思う。》

etioが目を見張り、touraが泣きそうになる。

【っ……急すぎる。早急な解決が必須ですね。】

{どうしよう…。}

その後、しばしの沈黙が流れた。
まだ何も見えていないというのに、一体どうすればいいのか。
皆そう言いたげな、しかしそう認めてしまったら残るのは絶望。
その間に取り残されていた。

{……まだ無理だって決まったわけじゃない!あたしは諦めないよ。}

【ええ。今はひたすら前に進むしかありません。】

《ああ。》

{あと二回……。あたし達もこっちで色々準備しておくね!}

【全て抜かり無きようにしておきますので。】

《ありがとうな、二人とも。》

cralsは頭を下げて書庫を後にした。
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