あの日の約束

《raimuは雨林の大精霊様にとても気に入られている。そして大精霊様直々の加護がかけられた仮面を受け取っているんや。それも、今回の事故を耐えられた要因なんよな。》

cralsが驚くことも無く説明する。
raimuは本当にすごい人だ。
普通に付き合うと気が付かないが、思考の端々に思慮深さを感じる。

【理解不能……理解不能だ……。】

etioは頭を抱えた。
自分たちとは次元が違う。そう感じた。

{なるほど、そういうことなんだねぇ!}

toura様は分かったようだ。さすがtoura様。
やはり聡明なtoura様に理解し得ぬことは無いのだろう。きっとこの世の真理であっても解明できるかもしれない。
そうetioは心から尊敬の念を強めた。


実際、当のtouraは思考を放棄しただけであったが。


【 ……raimu様は今一体何処にいらっしゃるのですか?】

etioは口調を直し、raimuの所在を聞いていなかった為cralsに問うた。

《今は雨林の神殿で療養しとる。加護のチカラも相まって容態を安定させることに成功しとるんよ。》

【 なるほど。ありがとうございます。】

そう言った後、etioは居住まいを正し、

【先程の件はこれが解決したらぜひお願い致します。】

とcralsに頼んだ。

《ああ、勿論!》

cralsは快諾した。
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