流星の四重奏

「raimu先輩!」

irisと草原を訪れた際に、見慣れた後ろ姿を発見した。

[お!siruto!久しぶり!]

「raimu先輩…!また会えるなんて…!」

sirutoはirisを連れてraimu先輩の元へ駆け寄った。

[irisちゃん!元気にしていた?]

『はい!』

raimu先輩は嬉しそうにうんうんと頷いた。

[いやぁ、こうしてみると成長を感じるねぇ。]

「ふふふっ、少しは憧れのraimu先輩に近づけたかしら。」

[嬉しいこと言ってくれるねぇ!]

sirutoはirisの方を向いてこう付け足した。

「彼女は私の荒んだ心を明るくしてくれたの。本当にありがたいわ!」

『ほんとぉ!?』

irisがエヘヘ、とでも言うような表情でニコニコしていた。

[siruto、私もあなたが私の元へ来てくれてよかったと思っているのよ。私も実は、あなたが来る前、使命の意味を見失っていたの…。繰り返しの毎日でね。でも、あなたとまた星を紡ぐ旅に出て、あなたの考えを聞いて、私は、私の役割を再確認したよ。]

「そうなのね…。やはり、共に旅する仲間は大事ね!」

raimuは自分の目を覚ましたsirutoの言葉を思い出していた。
あのことは今でも色濃く記憶に残っている。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜〜・〜・〜・〜

[あなたは、使命について、どう思う?]

「使命…。」

少し考えてから、sirutoは答えた。

「私は生きとし生けるものは皆、二度死ぬんだと思う。」

聞いたことと趣旨が違う答えだ。だが、何か意図があると思い、raimuは聞いてみた。

[どういうこと?]

「一度目は、肉体が滅んだ時。二度目は、皆から存在を忘れ去られた時。つまり、私たちが忘れることさえしなければ、記憶を紡ぐ事が出来れば、彼らは天空で生き続けるんだよ。だから、本当の意味での死を迎えることは無いんだ。そのために使命はあるんだと思う。」

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

siruto、あなたは聡い星の子ね。

彼女なら、彼女の弟子、irisを導いていけるだろう。

急に嬉しいという感情が込み上げてきた。
彼女の成長を実感して、感無量になったのだろう。

raimuはsirutoに近づき、ポンポンと頭を撫でた。

[よく頑張ってるね、偉いよ!]

sirutoはまさか急に撫でられると思っていなかったのか、真っ赤になっていた。

『ふふ、siruto赤いよ?』

「だって、嬉しかったんだもの…。」

火照る顔を押さえてshirutoがそうつぶやいた。

ああ、幸せだな、とraimuは思う。
こんな時間がいつまでも続くといいな。
私は願う。
君たちに、光の加護がありますように。
旅路に、幸多からんことを。
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