流星の四重奏

[暇だなぁ!]

raimuがホームの芝生でで寝転がってジタバタする。

《ゆっくり過ごす言うてもやる事ないと逆にしんどいな。》

「ううん、何かいい案は…。」

『あ!かくれんぼやらない!?』

irisが頭に電球マークを浮かべる勢いで提案する。

「いいですねぇ!」

sirutoが賛同した。

《え、これ俺めっちゃ不利やん。》

cralsが難色を示した。
彼は目立つ。隠れるには向いてない色合いの服だ。

[そんなの知らないよ、せっかくだし。さ、始めよ!]

『「はーい!」』

《おいおいおい!》

raimuが強行突破した。
cralsは止めながらも笑っているので嫌ではないのはraimuはわかっている。
相変わらず面白いやり取りだ。

最初はsirutoが見つける役をやる事になった。

二十秒後に探し始め、三分間で見つからなければ終わり、見つかった人はホームの石台の上で待機という約束だ。
女神像の前に立ち、目を隠して数える。



時間になった。



さぁ探そうと後ろを向いた瞬間、sirutoは目の前の光景を見て固まってしまった。

「………え、何してるんですか?」

なんとcralsが足元で蹲っていた。

《ここには誰もおらへんで。》

そうcralsが小声で言う。

これはどうやって反応したらいいのか困惑したsirutoは一旦何も見なかったことにすることにした。

「さぁ、みんなはどこでしょうねぇ…?」

《いやなんも突っ込まんのかい!》

「あぁ、触れるべきでしたか!」

sirutoがなるほど!とでも言いたげな表情をする。

《そこは真面目に返すところじゃないんやで…。》

『ぶっ……痛ったい!!!』

近くの小船の辺りから声がした。
cralsは一旦放っておいてそちらを見に行く。

《放置せんといてや!》

とかいう声が聞こえたが、面白いのでそのままにして見に行った。

《sirutoを笑かすの難しいな…。》

取り残されたcralsがぼそっとつぶやいた。

「iris、声出しちゃダメじゃないの。」

小舟の裏で肩を震わせて笑っているirisを見つけた。

『だって!面白かったんだもん!』

irisがぷぅ…と頬を膨らませてそっぽを向いた。

[あははは!仕切り直しだねぇ。]

いつの間にかraimuさんが後ろに立っていた。

「うわぁ!raimu先輩!?いつの間に?」

[ん?irisの方に向かった辺りからいたよ?]

「そうなんですか…。」

気配がなさすぎだ。
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