桜庭愛理迷います
集合時間になり、ロビーに向かった私達はそのまま船の停留所にやって来た
各々救命胴衣を着け、これから船に乗り込んでホエールウォッチングだ
「あれ?10人と聞いてますが、あと1人は?」
この船を運転兼ガイドをしてくれる強面の男性、丑尾さんが名簿を見ながら尋ねてきた。
予約者の名簿に名前はあるが、ここにいないのは小五郎さんだ
蘭ち「…欠席でお願いします」
蘭ちゃんが怒りに震えた声でそう言った
園子「酔っ払いは邪魔なんで…」
その横で園子ちゃんが苦笑し、子供たちから驚きの声が上がる
光彦「えー!?もう!?」
博士「ベロンベロンじゃ…」
ホテルに到着して早々飲み始めたらしく、もう出来上がってしまったようだ
「では、どうぞ」
特に咎めることもなく、不愛想な表情のまま丑尾さんは船へと案内してくれる
「………!」
船に乗り込むみんなの後をついて行こうとしたとき、とある人を見つけてしまう
コナン君も気づいたのか足を止めた
白鳥警部と…、…黒田管理官…一番端の停留所に、その姿を見つけた。
2人とも警視庁所有の船に乗り込んでいく
コナンもメガネのズーム機能を使い、その存在に気付いたようだ
船はゆっくりと進みだしていく
コナン「愛理姉、来てくれ。…ごめん、博士。誤魔化しといて!」
小声でそう言い、私の手を引くコナン君
「え、行くの…!?」
思わず小声で返しながらも、手を引かれるままに彼の後をついて行った。
頭を掻きながら走って行くコナンの後ろを走る愛理、博士は驚いて走って行く二人の方を振り返った。
園子「博士?どうしたの?」
博士「えっ、いや...ク、クジラってどう吠えるのかなって...!」
訊いてきた園子をごまかしながら博士は横目で後ろを見る、走っていたコナンと愛理の姿は既に見えなくなっていた
コナン「愛理姉、あの船に飛び乗れるか?」
「…やってみる」
コナン君を脇に抱えて桟橋に停まっていた船に乗り込み、その船首から飛び上がった
クッと膝を曲げて警視庁の船の船尾に着地し、衝撃を押さえる
「…っ」
船内からの鋭い圧・・・黒田さんには気づかれてしまったみたいね
コナン「サンキュ、愛理姉」
「怒られても知らないわよ」
私とコナン君が消えて、博士はうまく誤魔化せているだろうか…。
心配しているとコナン君が私にスマホの画面を見せてきた
コナン「見ろよ、これ」
現在地のマップのようだ
船は八丈島を離れ、何もない場所へと進んでいく
コナン「情報が出てない。やっぱりこの船は、パシフィック・ブイに向かってるんだ」
「大丈夫なの?こんなことして…」
向かっているのはインターポールの施設だ
そんなところに乗り込むなんて…、子供であるコナン君はまだ言い逃れができるかもしれないけど、私はそうはいかない
コナン「大丈夫だって。俺が上手く言っとくから」
そういう問題じゃないんだけど…
「「「え〜!?」」」
園子「間違えて別の船に乗っちゃった!?」
最後にクルーザーに乗り込んだ博士は前方デッキにいる蘭達に、コナンが違う船に乗ってしまったと嘘をついた
元太「コナンって抜けた所あるよな」
歩美「あるかな...?」
光彦「心配ですね」
博士「大丈夫じゃ、愛理君が着いて行った。それに白鳥警部とも一緒みたいじゃ...ほらあとでホテルに送って貰うって」
そう言い博士はスマホ画面に表示されたメールを皆に見せた。その様子を一瞥した丑尾と、子供達と一緒にメールを読んだ蘭は呆れ顔でため息を着いた。
蘭「もうコナン君は...愛理姉にも謝っとかないと」
灰原(間違えて、ねぇ...)
一人 灰原は心の中で呟き、海の方を見た。
やがて警備艇は海に浮かぶ巨大な建造物に到着した
桟橋に警備艇が横づけられて黒田さんと白鳥警部が降りてくる
白鳥「おぉ! すごい...ものすごい大きさですね。」
桟橋に立った、白鳥警部は目の前の巨大な建造物を見上げて呟いた。すると前を歩いていた黒田さんが突然足を止めた
黒田「そろそろ聞かせてもらえるかな。」
白鳥「は?」
黒田「何故、我々と共に来たのか…(愛理の気配の隠し方…アイツに似ていた)」
コナン「!」
「・・・」
警備艇から降りて、階段の陰に隠れていたコナン君はビクリと肩を上げた
コナン君は顔を隠していたライフジャケットを下げてハハッと笑った
コナン「愛理姉...気付かれてんのなら教えろよ」
「だって…言ってもメリットがないんだもの」
そんな会話を小声でして、コナン君と私の姿を見つけた白鳥警部がギョッと目を丸くする
白鳥「コ、コナン君!?愛理さんも!?なんで・・・」
ライフジャケットを抱えたコナン君は小走りで白鳥警部の元へ近寄った
その後ろから私はライフジャケットを脱ぎながらコナンの後ろに立つ
コナン「クジラを見るお船と間違えて、愛理お姉ちゃんは間違えたボクに着いて来てくれたんだ...」
白鳥「そんな...なんですぐ言わなかったんですか愛理さん!」
「コナン君が怒られるかもしれないから言いたくないって、駄々こねて...すみません。」
私は肩を下ろし、コナン君がしょんぼりとみせると白鳥警部は慌てて上着のポケットからスマホを取り出した。
白鳥「船を呼び戻します…」
黒田「よせ。」
白鳥「え?」
黒田「インターポールを待たせたくない」
黒田さんがそう言うと建造物へ歩き出した
各々救命胴衣を着け、これから船に乗り込んでホエールウォッチングだ
「あれ?10人と聞いてますが、あと1人は?」
この船を運転兼ガイドをしてくれる強面の男性、丑尾さんが名簿を見ながら尋ねてきた。
予約者の名簿に名前はあるが、ここにいないのは小五郎さんだ
蘭ち「…欠席でお願いします」
蘭ちゃんが怒りに震えた声でそう言った
園子「酔っ払いは邪魔なんで…」
その横で園子ちゃんが苦笑し、子供たちから驚きの声が上がる
光彦「えー!?もう!?」
博士「ベロンベロンじゃ…」
ホテルに到着して早々飲み始めたらしく、もう出来上がってしまったようだ
「では、どうぞ」
特に咎めることもなく、不愛想な表情のまま丑尾さんは船へと案内してくれる
「………!」
船に乗り込むみんなの後をついて行こうとしたとき、とある人を見つけてしまう
コナン君も気づいたのか足を止めた
白鳥警部と…、…黒田管理官…一番端の停留所に、その姿を見つけた。
2人とも警視庁所有の船に乗り込んでいく
コナンもメガネのズーム機能を使い、その存在に気付いたようだ
船はゆっくりと進みだしていく
コナン「愛理姉、来てくれ。…ごめん、博士。誤魔化しといて!」
小声でそう言い、私の手を引くコナン君
「え、行くの…!?」
思わず小声で返しながらも、手を引かれるままに彼の後をついて行った。
頭を掻きながら走って行くコナンの後ろを走る愛理、博士は驚いて走って行く二人の方を振り返った。
園子「博士?どうしたの?」
博士「えっ、いや...ク、クジラってどう吠えるのかなって...!」
訊いてきた園子をごまかしながら博士は横目で後ろを見る、走っていたコナンと愛理の姿は既に見えなくなっていた
コナン「愛理姉、あの船に飛び乗れるか?」
「…やってみる」
コナン君を脇に抱えて桟橋に停まっていた船に乗り込み、その船首から飛び上がった
クッと膝を曲げて警視庁の船の船尾に着地し、衝撃を押さえる
「…っ」
船内からの鋭い圧・・・黒田さんには気づかれてしまったみたいね
コナン「サンキュ、愛理姉」
「怒られても知らないわよ」
私とコナン君が消えて、博士はうまく誤魔化せているだろうか…。
心配しているとコナン君が私にスマホの画面を見せてきた
コナン「見ろよ、これ」
現在地のマップのようだ
船は八丈島を離れ、何もない場所へと進んでいく
コナン「情報が出てない。やっぱりこの船は、パシフィック・ブイに向かってるんだ」
「大丈夫なの?こんなことして…」
向かっているのはインターポールの施設だ
そんなところに乗り込むなんて…、子供であるコナン君はまだ言い逃れができるかもしれないけど、私はそうはいかない
コナン「大丈夫だって。俺が上手く言っとくから」
そういう問題じゃないんだけど…
「「「え〜!?」」」
園子「間違えて別の船に乗っちゃった!?」
最後にクルーザーに乗り込んだ博士は前方デッキにいる蘭達に、コナンが違う船に乗ってしまったと嘘をついた
元太「コナンって抜けた所あるよな」
歩美「あるかな...?」
光彦「心配ですね」
博士「大丈夫じゃ、愛理君が着いて行った。それに白鳥警部とも一緒みたいじゃ...ほらあとでホテルに送って貰うって」
そう言い博士はスマホ画面に表示されたメールを皆に見せた。その様子を一瞥した丑尾と、子供達と一緒にメールを読んだ蘭は呆れ顔でため息を着いた。
蘭「もうコナン君は...愛理姉にも謝っとかないと」
灰原(間違えて、ねぇ...)
一人 灰原は心の中で呟き、海の方を見た。
やがて警備艇は海に浮かぶ巨大な建造物に到着した
桟橋に警備艇が横づけられて黒田さんと白鳥警部が降りてくる
白鳥「おぉ! すごい...ものすごい大きさですね。」
桟橋に立った、白鳥警部は目の前の巨大な建造物を見上げて呟いた。すると前を歩いていた黒田さんが突然足を止めた
黒田「そろそろ聞かせてもらえるかな。」
白鳥「は?」
黒田「何故、我々と共に来たのか…(愛理の気配の隠し方…アイツに似ていた)」
コナン「!」
「・・・」
警備艇から降りて、階段の陰に隠れていたコナン君はビクリと肩を上げた
コナン君は顔を隠していたライフジャケットを下げてハハッと笑った
コナン「愛理姉...気付かれてんのなら教えろよ」
「だって…言ってもメリットがないんだもの」
そんな会話を小声でして、コナン君と私の姿を見つけた白鳥警部がギョッと目を丸くする
白鳥「コ、コナン君!?愛理さんも!?なんで・・・」
ライフジャケットを抱えたコナン君は小走りで白鳥警部の元へ近寄った
その後ろから私はライフジャケットを脱ぎながらコナンの後ろに立つ
コナン「クジラを見るお船と間違えて、愛理お姉ちゃんは間違えたボクに着いて来てくれたんだ...」
白鳥「そんな...なんですぐ言わなかったんですか愛理さん!」
「コナン君が怒られるかもしれないから言いたくないって、駄々こねて...すみません。」
私は肩を下ろし、コナン君がしょんぼりとみせると白鳥警部は慌てて上着のポケットからスマホを取り出した。
白鳥「船を呼び戻します…」
黒田「よせ。」
白鳥「え?」
黒田「インターポールを待たせたくない」
黒田さんがそう言うと建造物へ歩き出した