桜庭愛理迷います
コナン「だったらシートベルトを外してそのまま浮かんで!車の天井に溜まった空気を吸い続けて!」
コナン君の指示通り、キャメルさんは天井との僅かな隙間から顔を出したようだ
キャメル『そ、そんなことをしたら…いずれ空気がなくなって…っ』
「空気の残りが20センチくらいになるまでですから!」
赤井「愛理の言う通り、20センチだ!」
コナン君と私が何をさせようとしているのか気付いたパパも、キャメルさんに指示を出した
キャメル『20センチはもうとっくに切って―っ、あ、赤井しゃん…ッ!』
赤井「よしキャメル!天井に溜まった空気を一気に吸い込んで、車のドアを開けて脱出しろ!」
わずかな水音しか聞こえないけれど、上手く脱出できたみたい
赤井「恐らくやつらはまだ見張っている。出来るだけ車から離れて水面から顔を出すんだぞ」
少しして、水面から顔を出す音とキャメルさんの荒い呼吸音が聞こえてきた
キャメル『今、海ボタルの下を潜って南側に出ました…』
赤井「よし。そのまま岸にたどり着くまで泳ぎ続けろ」
キャメル『了解!』
とりあえずこの場は切り抜けられた
少しだけ震えが止まった気がする
有希子「でも、何で急にドアが開いたの?」
有希子さんの疑問に、優作さんが答える。
優作「車内が水でいっぱいになり外側と内側の圧力が同じになれば楽に開くんだよ」
ジェイムズ「だが、組織が包囲している中で彼を救出するのは至難の業…」
赤井「ええ。やっぱり優作さんの意見を聞いてから動くべきだった」
優作「いえ。訓令式とヘボン式、私が事前に気付けたかどうか…。しかし、向こうにはそれを瞬時に見抜いた誰かがいるということ。…どうやら我々は組織のことを少々甘く見ていたようですね」
優作さんの言葉に気持ちが一層引き締まった。
数十分後
キャメルさんからどこかの岸に泳ぎ着いたと連絡があった
撤退した無傷のFBIの方々も帰って来て、その報告に安堵の声が漏れる
キャメルさんのスマホは水没したようで、モニターの座標反応は消えてしまった
無線が生きているのが幸いね
ジェイムズ「何か特徴のある建造物はないのかね?」
キャメル『砲台の跡のようなものが』
コナン「砲台?もしかしたら第1海堡か第2海堡かも」
「東京湾に昔作られた、海上要塞跡地ってこと?」
コナンに尋ねると頷いた
キャメル『レンガで出来た建造物を見つけました!』
優作「そのレンガ、積み方を詳しく説明できますか?」
キャメル『は、はい…。どの段も、大きいレンガと小さいレンガが1つおきに並んでいて…』
「海猿島だわ」
レンガの幅の広い面だけが表に出ている段と幅の狭い面だけが表に出ている段が1段おきに積まれているのがイギリス積み
レンガの幅の広い面と幅の狭い面が交互に出ているのがフランス積み
キャメルさんが見たレンガの積み方はフランス積み
その周辺でフランス積みをしているのは海猿島しかない
今はレジャー施設としても使われている島
整備は行き届いているだろうし、食べ物もあるはず
ジョディ「じゃあキャメル。迎えに行くまでその海猿島で待機してて」
ジョディさんの指示に、キャメルさんは了解の返事を返す
ジェイムズ「さて…。誰を迎えに行かせるかだが…」
赤井「私が行きましょう」
そう言った声の主はパパのもの
ちょっと前から姿が見えないと思っていたけどどこに…と彼へ視線をやると、そこにいたのは沖矢さんだった
コナン君の指示通り、キャメルさんは天井との僅かな隙間から顔を出したようだ
キャメル『そ、そんなことをしたら…いずれ空気がなくなって…っ』
「空気の残りが20センチくらいになるまでですから!」
赤井「愛理の言う通り、20センチだ!」
コナン君と私が何をさせようとしているのか気付いたパパも、キャメルさんに指示を出した
キャメル『20センチはもうとっくに切って―っ、あ、赤井しゃん…ッ!』
赤井「よしキャメル!天井に溜まった空気を一気に吸い込んで、車のドアを開けて脱出しろ!」
わずかな水音しか聞こえないけれど、上手く脱出できたみたい
赤井「恐らくやつらはまだ見張っている。出来るだけ車から離れて水面から顔を出すんだぞ」
少しして、水面から顔を出す音とキャメルさんの荒い呼吸音が聞こえてきた
キャメル『今、海ボタルの下を潜って南側に出ました…』
赤井「よし。そのまま岸にたどり着くまで泳ぎ続けろ」
キャメル『了解!』
とりあえずこの場は切り抜けられた
少しだけ震えが止まった気がする
有希子「でも、何で急にドアが開いたの?」
有希子さんの疑問に、優作さんが答える。
優作「車内が水でいっぱいになり外側と内側の圧力が同じになれば楽に開くんだよ」
ジェイムズ「だが、組織が包囲している中で彼を救出するのは至難の業…」
赤井「ええ。やっぱり優作さんの意見を聞いてから動くべきだった」
優作「いえ。訓令式とヘボン式、私が事前に気付けたかどうか…。しかし、向こうにはそれを瞬時に見抜いた誰かがいるということ。…どうやら我々は組織のことを少々甘く見ていたようですね」
優作さんの言葉に気持ちが一層引き締まった。
数十分後
キャメルさんからどこかの岸に泳ぎ着いたと連絡があった
撤退した無傷のFBIの方々も帰って来て、その報告に安堵の声が漏れる
キャメルさんのスマホは水没したようで、モニターの座標反応は消えてしまった
無線が生きているのが幸いね
ジェイムズ「何か特徴のある建造物はないのかね?」
キャメル『砲台の跡のようなものが』
コナン「砲台?もしかしたら第1海堡か第2海堡かも」
「東京湾に昔作られた、海上要塞跡地ってこと?」
コナンに尋ねると頷いた
キャメル『レンガで出来た建造物を見つけました!』
優作「そのレンガ、積み方を詳しく説明できますか?」
キャメル『は、はい…。どの段も、大きいレンガと小さいレンガが1つおきに並んでいて…』
「海猿島だわ」
レンガの幅の広い面だけが表に出ている段と幅の狭い面だけが表に出ている段が1段おきに積まれているのがイギリス積み
レンガの幅の広い面と幅の狭い面が交互に出ているのがフランス積み
キャメルさんが見たレンガの積み方はフランス積み
その周辺でフランス積みをしているのは海猿島しかない
今はレジャー施設としても使われている島
整備は行き届いているだろうし、食べ物もあるはず
ジョディ「じゃあキャメル。迎えに行くまでその海猿島で待機してて」
ジョディさんの指示に、キャメルさんは了解の返事を返す
ジェイムズ「さて…。誰を迎えに行かせるかだが…」
赤井「私が行きましょう」
そう言った声の主はパパのもの
ちょっと前から姿が見えないと思っていたけどどこに…と彼へ視線をやると、そこにいたのは沖矢さんだった