桜庭愛理勘違いされます
目が覚めると私が立っていたのは子供たちでいっぱいの広場だった。
周りは真っ暗で私たちの足元だけが明るい。だけど、いつもより視線が格段に低い。
「(縮んだ?)」
辺りを見回していると蘭ちゃんと新一君や少年探偵団の姿が見える。でも、一番目立つであろうパパの姿は見えなかった
「(どこにいるんだろう?)」
「愛理、か?」
幼い声色でふいに後ろから声をかけられる。振り向いてみるとそこにはパパにそっくりな男の子・・・・まさか!?
「パパ?」
声を出してみると今の声より幼さを含んだ少し高い声が出た
赤井「ああ。何故かここに来たら子どもの姿でな。何かのバグかもしれないが…。愛理も子供の姿だな。ざっと小学校低学年といったところか?」
パパは冷静に今の状況を答える。私は動揺していたのか、少しだけ震えが出ていた。そんな私を見たパパは、私を抱きしめると
赤井「大丈夫だ。言っただろ?俺がお前を守る、と」
「うん・・・ありがとう、パパ」
そんなことをしていると、不意に男性のような声が聞こえてきた
【さあ、コクーン初体験のみんな!ゲームの始まりだよ!!僕の名前は、ノアズ・アーク。よろしくね。】
その声に子供たちは元気よく、よろしくーッと答える
「ノアズ・アークって」
その名前に2年前のニュースが浮かんだ。アメリカでの出来事ではあったけれど、世界的な発明として日本でも大きく取り上げられたニュースだ。
当時10歳の天才少年・さわだひろき君。彼は人工頭脳ノアズ・アークを完成させた後にベランダから飛び降りたらしい。
赤井「ああ。のアズ・アークは2年前アメリカで話題になっていた1年で5年分成長する人工頭脳だろう」
パパもこのニュースを知っていたらしい。私たちが話している間にもノアズ・アークの話は進む
ノ「今から5つのステージのデモ映像を流すから、自分の遊び対世界を選んでほしい。でも、1つだけ注意をしておくよ。これは単純なゲームじゃない。キミ達の命がかかったゲームなんだ。」
「(私たちの命?・・・!?やっぱり未来で見た通りだ)」
ノアズ・アークが言うには全員がゲームオーバーになると現実世界には戻れなくなる。そしてその場合、特殊な電磁波で脳を破壊する…つまり現実世界でも死を迎えるということ
ただし、たった1人でもゴールにたどり着けば私たちの勝ち
ゲームオーバーになった子供たちも目覚めて現実世界に帰ることができる
ノ【つまり日本のリセットをかけた勝負というわけさ】
「(日本のリセット?)」
汚れた政治家の子供たちは汚れた政治家にしかならないし、金もうけしか考えていない医者の子供もそういう医者にしかならない。日本をよくするためにそのつながりを断ち切るのだと、ノアズ・アークは言った
確かにそういう人たちがいるのは事実だ。でも、ここにいる年長者は蘭ちゃんを除いて、小学校高学年の子たち。そんな子たちにどうにかできるとも思えない。
そんなことを思っていると少し怒ったようなノアズ・アークの声が聞こえてきた
ノ【ないよね。ヒロキ命を弄ぶ権利が大人になかったように】
「・・・」
ノ【さて、子供たちがお待ちかねだから、そろそろゲームの説明をしよう】
そういうと正面にモニターのようなものが現れた。現れたモニターにでも映像が流れ始める
七つの海を冒険する「ヴァイキング」
カーレースの優勝を目指す「パリ・ダカール・ラリー」
コロシアムで剣闘士として戦い抜く「コロセウム」
トレジャーハンターとなり、お宝を見つけ出す「ソロモンの秘宝」
1888年のロンドンで切り裂くジャックを捕まえる「オールド・タイム・ロンドン」
「(優作さんが言っていたのは最後のゲームね)」
ステージの説明が終わると子供達から徐々に不安の声が漏れ始める。その声を止めたのは、蘭ちゃんだった。
蘭「みんな、元気を出して!勝負する前から負けちゃだめ!!」
コナン「そうだよ!たった1人ゴールにたどり着けばいいんだから!!」
蘭「これから自分が生き残れそうなステージを選んで!!」
その言葉に子供たちは各々不安な顔だったけれど、ゲームの入場口へ足を運ぶ
「私たちはもちろん」
赤井「ああ」
私たちは頷きあってオールド・タイム・ロンドンと書かれた入場口へと足を進める
そこには蘭ちゃんの姿があった。他に見慣れない男の子4人とも不通に話しているあたり、みんなは知り合いみたい
コナン「!愛理お姉ちゃん」
蘭「!本当、小さいころにそっくり」
2人は私のアルバムを見たことあるからすぐ私だとわかったのだろう
「2人とも当たり・・・愛理よ。コナン君にはゲームに参加することを伝えてたんだけどね‥‥。バグか何かわからないけれど小さくなっちゃったの」
蘭「!じゃあ、本当に愛理姉なの!?」
「うん。そうよ、蘭ちゃん。こんな格好で愛理姉だなんてどっちが姉なんだかって感じだけど…」
思わず苦笑してしまう。いつもと形勢逆転だ
コナン「そっちの人は?(まさか・・)」
新一君はパパは怪訝そうな顔で見る。
「えっと・・・この人の名前は」
赤井「シュウだ」
本名を言ったらまずいものね。私も乗ってあげないと
「彼は、神田秀人。彼の友人はみんなシュウって呼んでるから、そう呼んであげて。私の連れで大人なんだけど、彼もバグで私と同じように縮んでしまったみたいなの。」
咄嗟に思いついた偽名だけど、特に問題はないよね。
コナン「(絶対、赤井さんだ。)」
蘭「そうなんだ‥何とかして戻らないかな?」
「ここから出られないようなら治しようがないし、今回はこの姿で頑張るわね。それと、私は桜庭愛理っていうの。よろしくね?」
知らない子供たちに挨拶をする。
?「フンっ…」
リーダーらしき赤いジャケットの子にそっぽを向かれてしまった。あまり好印象ではないようだけど…まあ、いっか
ノ【各ステージにはお助けキャラがいるから頼りにするといいよ。では、ゲームスタート!!】
コナン「さあ、行こう!」
新一君の掛け声とともに私たちは白い光を放つ入口へと歩き出す
「(ここを抜けたらロンドン・・・)」
めいいっぱい楽しむ予定が一気に緊張した空気に変わってしまった
「(絶対にクリアしないと)」
その決意を胸に私は光の中をくぐった
~松田SIDE~
樫村忠彬が殺害された後、ゲームの中止を求めに警部と一緒に制御室に来ていた俺と萩が事の成り行きを見ていたところ…
「おいおい、マジかよ」
萩原「姫、このゲームの体験者なのか?後、赤井も」
次々と体験者を映し出すモニターに今、映し出されたのは本来体験者として適応されていない大人でありながらコクーンの中で眠る姫と赤井だった。
別室にいるのか会場ではないどこか無機質な灰色の壁が垣間見える
「(どうしてお前が…)」
コクーンを体験しているということはノアズ・アークが支配するゲームをクリアしなければ彼女は死んでしまうということだ。その事実に心臓が凍り付いたようだった。姫を失うかもしれないという恐怖と焦りが胸を駆け抜ける。この前も危ない目に遭ったばっかだというのに…
萩原「姫なら大丈夫だよ。きっとこのゲームをクリアする」
「どうしてそう言い切れる」
萩原「だって、姫は俺たちを救ってくれたヒーローだろ?」
萩原は自信満々にそう答えた。その言葉に少しだけ納得した
「・・確かにそうだな」
姫の実力は伊達じゃない。それは俺たちが1番良く知っていることだった。
頭の回転が速く、体術もできる。それに未来予知
姫ならあんな状況でもなんとかできてしまうのでは…そう思ってしまう
萩原「俺たちにできることはあの事件を解決することだ。職務怠慢なんてしたら、姫に怒られるぞ。それに何かあったら、赤井が守ってくれるだろうし」
「ははっ、違いねー。とりあえず、公安組に連絡して現場に戻るか」
萩原「そうだな」
「(頑張れよ、姫)」
モニターに映し出されている姫の寝顔を見てから俺たちは制御室を後にした。
周りは真っ暗で私たちの足元だけが明るい。だけど、いつもより視線が格段に低い。
「(縮んだ?)」
辺りを見回していると蘭ちゃんと新一君や少年探偵団の姿が見える。でも、一番目立つであろうパパの姿は見えなかった
「(どこにいるんだろう?)」
「愛理、か?」
幼い声色でふいに後ろから声をかけられる。振り向いてみるとそこにはパパにそっくりな男の子・・・・まさか!?
「パパ?」
声を出してみると今の声より幼さを含んだ少し高い声が出た
赤井「ああ。何故かここに来たら子どもの姿でな。何かのバグかもしれないが…。愛理も子供の姿だな。ざっと小学校低学年といったところか?」
パパは冷静に今の状況を答える。私は動揺していたのか、少しだけ震えが出ていた。そんな私を見たパパは、私を抱きしめると
赤井「大丈夫だ。言っただろ?俺がお前を守る、と」
「うん・・・ありがとう、パパ」
そんなことをしていると、不意に男性のような声が聞こえてきた
【さあ、コクーン初体験のみんな!ゲームの始まりだよ!!僕の名前は、ノアズ・アーク。よろしくね。】
その声に子供たちは元気よく、よろしくーッと答える
「ノアズ・アークって」
その名前に2年前のニュースが浮かんだ。アメリカでの出来事ではあったけれど、世界的な発明として日本でも大きく取り上げられたニュースだ。
当時10歳の天才少年・さわだひろき君。彼は人工頭脳ノアズ・アークを完成させた後にベランダから飛び降りたらしい。
赤井「ああ。のアズ・アークは2年前アメリカで話題になっていた1年で5年分成長する人工頭脳だろう」
パパもこのニュースを知っていたらしい。私たちが話している間にもノアズ・アークの話は進む
ノ「今から5つのステージのデモ映像を流すから、自分の遊び対世界を選んでほしい。でも、1つだけ注意をしておくよ。これは単純なゲームじゃない。キミ達の命がかかったゲームなんだ。」
「(私たちの命?・・・!?やっぱり未来で見た通りだ)」
ノアズ・アークが言うには全員がゲームオーバーになると現実世界には戻れなくなる。そしてその場合、特殊な電磁波で脳を破壊する…つまり現実世界でも死を迎えるということ
ただし、たった1人でもゴールにたどり着けば私たちの勝ち
ゲームオーバーになった子供たちも目覚めて現実世界に帰ることができる
ノ【つまり日本のリセットをかけた勝負というわけさ】
「(日本のリセット?)」
汚れた政治家の子供たちは汚れた政治家にしかならないし、金もうけしか考えていない医者の子供もそういう医者にしかならない。日本をよくするためにそのつながりを断ち切るのだと、ノアズ・アークは言った
確かにそういう人たちがいるのは事実だ。でも、ここにいる年長者は蘭ちゃんを除いて、小学校高学年の子たち。そんな子たちにどうにかできるとも思えない。
そんなことを思っていると少し怒ったようなノアズ・アークの声が聞こえてきた
ノ【ないよね。ヒロキ命を弄ぶ権利が大人になかったように】
「・・・」
ノ【さて、子供たちがお待ちかねだから、そろそろゲームの説明をしよう】
そういうと正面にモニターのようなものが現れた。現れたモニターにでも映像が流れ始める
七つの海を冒険する「ヴァイキング」
カーレースの優勝を目指す「パリ・ダカール・ラリー」
コロシアムで剣闘士として戦い抜く「コロセウム」
トレジャーハンターとなり、お宝を見つけ出す「ソロモンの秘宝」
1888年のロンドンで切り裂くジャックを捕まえる「オールド・タイム・ロンドン」
「(優作さんが言っていたのは最後のゲームね)」
ステージの説明が終わると子供達から徐々に不安の声が漏れ始める。その声を止めたのは、蘭ちゃんだった。
蘭「みんな、元気を出して!勝負する前から負けちゃだめ!!」
コナン「そうだよ!たった1人ゴールにたどり着けばいいんだから!!」
蘭「これから自分が生き残れそうなステージを選んで!!」
その言葉に子供たちは各々不安な顔だったけれど、ゲームの入場口へ足を運ぶ
「私たちはもちろん」
赤井「ああ」
私たちは頷きあってオールド・タイム・ロンドンと書かれた入場口へと足を進める
そこには蘭ちゃんの姿があった。他に見慣れない男の子4人とも不通に話しているあたり、みんなは知り合いみたい
コナン「!愛理お姉ちゃん」
蘭「!本当、小さいころにそっくり」
2人は私のアルバムを見たことあるからすぐ私だとわかったのだろう
「2人とも当たり・・・愛理よ。コナン君にはゲームに参加することを伝えてたんだけどね‥‥。バグか何かわからないけれど小さくなっちゃったの」
蘭「!じゃあ、本当に愛理姉なの!?」
「うん。そうよ、蘭ちゃん。こんな格好で愛理姉だなんてどっちが姉なんだかって感じだけど…」
思わず苦笑してしまう。いつもと形勢逆転だ
コナン「そっちの人は?(まさか・・)」
新一君はパパは怪訝そうな顔で見る。
「えっと・・・この人の名前は」
赤井「シュウだ」
本名を言ったらまずいものね。私も乗ってあげないと
「彼は、神田秀人。彼の友人はみんなシュウって呼んでるから、そう呼んであげて。私の連れで大人なんだけど、彼もバグで私と同じように縮んでしまったみたいなの。」
咄嗟に思いついた偽名だけど、特に問題はないよね。
コナン「(絶対、赤井さんだ。)」
蘭「そうなんだ‥何とかして戻らないかな?」
「ここから出られないようなら治しようがないし、今回はこの姿で頑張るわね。それと、私は桜庭愛理っていうの。よろしくね?」
知らない子供たちに挨拶をする。
?「フンっ…」
リーダーらしき赤いジャケットの子にそっぽを向かれてしまった。あまり好印象ではないようだけど…まあ、いっか
ノ【各ステージにはお助けキャラがいるから頼りにするといいよ。では、ゲームスタート!!】
コナン「さあ、行こう!」
新一君の掛け声とともに私たちは白い光を放つ入口へと歩き出す
「(ここを抜けたらロンドン・・・)」
めいいっぱい楽しむ予定が一気に緊張した空気に変わってしまった
「(絶対にクリアしないと)」
その決意を胸に私は光の中をくぐった
~松田SIDE~
樫村忠彬が殺害された後、ゲームの中止を求めに警部と一緒に制御室に来ていた俺と萩が事の成り行きを見ていたところ…
「おいおい、マジかよ」
萩原「姫、このゲームの体験者なのか?後、赤井も」
次々と体験者を映し出すモニターに今、映し出されたのは本来体験者として適応されていない大人でありながらコクーンの中で眠る姫と赤井だった。
別室にいるのか会場ではないどこか無機質な灰色の壁が垣間見える
「(どうしてお前が…)」
コクーンを体験しているということはノアズ・アークが支配するゲームをクリアしなければ彼女は死んでしまうということだ。その事実に心臓が凍り付いたようだった。姫を失うかもしれないという恐怖と焦りが胸を駆け抜ける。この前も危ない目に遭ったばっかだというのに…
萩原「姫なら大丈夫だよ。きっとこのゲームをクリアする」
「どうしてそう言い切れる」
萩原「だって、姫は俺たちを救ってくれたヒーローだろ?」
萩原は自信満々にそう答えた。その言葉に少しだけ納得した
「・・確かにそうだな」
姫の実力は伊達じゃない。それは俺たちが1番良く知っていることだった。
頭の回転が速く、体術もできる。それに未来予知
姫ならあんな状況でもなんとかできてしまうのでは…そう思ってしまう
萩原「俺たちにできることはあの事件を解決することだ。職務怠慢なんてしたら、姫に怒られるぞ。それに何かあったら、赤井が守ってくれるだろうし」
「ははっ、違いねー。とりあえず、公安組に連絡して現場に戻るか」
萩原「そうだな」
「(頑張れよ、姫)」
モニターに映し出されている姫の寝顔を見てから俺たちは制御室を後にした。