桜庭愛理 推理します
吊り橋に通じる道がふさがれてコナンが困っていた時、偶然通りかかった岩永が教えてくれたのだ
先週の地震で土砂が崩れて道が塞がってしまったと
コナン「そうか……地震でまた穴が広がったんだ……」
納得した2人は金網を超え、穴の中へと入っていった
上平が手配した漁船で頼親島に向かった小五郎達は、激しくうねる波に浮かぶ『グロット』のモーターボートを発見した
ボートの床には血痕が残されていて、漁船から乗り移った小五郎の顔が青ざめた
毛利「まさか蘭や愛理ちゃん達を……!」
目暮「いや、わざわざここまで連れてきてそれはないだろう」
ソフト帽を押さえた目暮が冷静に判断した
毛利「しかし……」
白鳥「昨夜、松本達はライフルで撃たれてケガをしている」
小五郎に視線を向けられた目暮は思わず目をそらした
白鳥が代わりに説明する
白鳥「潜れば、血の臭いをかいでサメが集まってきます」
毛利「だから何だ⁉」
苛立った小五郎が声を張り上げると、佐藤が言いにくそうに口を開いた
佐藤「蘭ちゃん達を……おとりに使おうとしてるんじゃないかと……」
毛利「え……っ」
小五郎の顔から血の気が引いたかと思うと–––突然、海に向かって飛び出した 高木が慌てて小五郎を押さえる
高木「待ってください!何するんですか毛利さん!」
毛利「放せ!蘭や愛理ちゃん達を放っておけるか‼」
高木「無理です毛利さん!これから天気はどんどん悪くなるんですから!」
毛利「いいから放せぇっ‼」
小五郎が必死に高木を引き離そうとしていると
佐藤「失礼します」
佐藤が小五郎のみぞおちに当身を食らわした
崩れ落ちるように昏倒する小五郎を、目暮と白鳥は悲痛な面持ちで見つめた
白鳥「……これからどうしましょう?」
目暮「戻るしかないだろう……残念だがな(松田君たちがいなくてよかったかもしれない)」
雨風はさらに強くなり、一同は大きくうねる海面を見ながら、悔しそうに唇をかんだ
横殴りの雨が降る中、神海荘では玄関前に歩美、光彦、元太、そして灰原が無言で立っていた
すると、玄関の引き戸が開いて、阿笠博士が出てきた
博士「もう中へ入りなさい 外は危険じゃ」
胸の前で両手を握りしめた歩美が「でも……」と呟く
歩美「もっと危ないのよね……コナン君や安室さんに蘭お姉さんや園子お姉さん…愛理先生は……」
光彦「ええ……」
元太「……だな」
光彦と元太が頷き、灰原もその場を動こうとしない
阿笠博士は小さく息をつき、空一面を覆う黒い雲を見上げた
博士(新一……安室君、愛理君……)
手渡した二本の小型エアタンク–––あれを使わなければいけないような危険な目に陥ってなければいいが……
子供達の横に並んだ阿笠博士は、胸の中でコナン達の無事を祈った
灰原(工藤君…本当に大丈夫なの…?)
灰原は黒い雲を見上げながら心の中で呟いた
愛理と灰原は、悪くいえば光と陰、よく言えば新一、コナンをからかったりする時の良き相談相手でもある
そんな彼女やコナンの想い人である蘭、そして幼い頃から一緒にいた幼馴染の園子が、トレジャー・ハンターにさらわれた
そして、コナンと共に3人を助けに行った安室は愛理を好いている
彼が彼女に対する視線や想いは灰原にとってはすぐにわかった
変なところで子供っぽい彼女に、灰原は姉のように慕っている
新一を幼児化させた妙薬を作り出した張本人にも関わらず、愛理は笑ってその話を終わらせたのだ
“気にしてないわけじゃないんだよ‥。でも、新一君は生きてるしいいかなって
あんな組織の人に襲われたのに生きてるなんて奇跡でしょう?小さくなったのなら元に戻れる薬を探せばいいんだし…”
”後ろを向くなってとある人に言われたから。それに…妹をよろしくって言われたのよね明美さんに”
灰原(工藤君…あなたのお姉さんは海よりも広い心を持ってる…そんな暖かくて大きい人を……あなたは…そんな大切なお姉さんを助けれなかったら…どんな顔をするのかしらね)
灰原はそんな事を思いながら、黒い雲を見上げながら5人が無事で帰ってくる事を祈った
灰原(……愛理お姉ちゃん、変に正義感出してなきゃいいけど……)
自分よりも他人を優先する愛理の身を灰原は案じた
もしかしたら、すでに怪我をしているのかもしれない…そんな予感が灰原頭の中で支配していった
先週の地震で土砂が崩れて道が塞がってしまったと
コナン「そうか……地震でまた穴が広がったんだ……」
納得した2人は金網を超え、穴の中へと入っていった
上平が手配した漁船で頼親島に向かった小五郎達は、激しくうねる波に浮かぶ『グロット』のモーターボートを発見した
ボートの床には血痕が残されていて、漁船から乗り移った小五郎の顔が青ざめた
毛利「まさか蘭や愛理ちゃん達を……!」
目暮「いや、わざわざここまで連れてきてそれはないだろう」
ソフト帽を押さえた目暮が冷静に判断した
毛利「しかし……」
白鳥「昨夜、松本達はライフルで撃たれてケガをしている」
小五郎に視線を向けられた目暮は思わず目をそらした
白鳥が代わりに説明する
白鳥「潜れば、血の臭いをかいでサメが集まってきます」
毛利「だから何だ⁉」
苛立った小五郎が声を張り上げると、佐藤が言いにくそうに口を開いた
佐藤「蘭ちゃん達を……おとりに使おうとしてるんじゃないかと……」
毛利「え……っ」
小五郎の顔から血の気が引いたかと思うと–––突然、海に向かって飛び出した 高木が慌てて小五郎を押さえる
高木「待ってください!何するんですか毛利さん!」
毛利「放せ!蘭や愛理ちゃん達を放っておけるか‼」
高木「無理です毛利さん!これから天気はどんどん悪くなるんですから!」
毛利「いいから放せぇっ‼」
小五郎が必死に高木を引き離そうとしていると
佐藤「失礼します」
佐藤が小五郎のみぞおちに当身を食らわした
崩れ落ちるように昏倒する小五郎を、目暮と白鳥は悲痛な面持ちで見つめた
白鳥「……これからどうしましょう?」
目暮「戻るしかないだろう……残念だがな(松田君たちがいなくてよかったかもしれない)」
雨風はさらに強くなり、一同は大きくうねる海面を見ながら、悔しそうに唇をかんだ
横殴りの雨が降る中、神海荘では玄関前に歩美、光彦、元太、そして灰原が無言で立っていた
すると、玄関の引き戸が開いて、阿笠博士が出てきた
博士「もう中へ入りなさい 外は危険じゃ」
胸の前で両手を握りしめた歩美が「でも……」と呟く
歩美「もっと危ないのよね……コナン君や安室さんに蘭お姉さんや園子お姉さん…愛理先生は……」
光彦「ええ……」
元太「……だな」
光彦と元太が頷き、灰原もその場を動こうとしない
阿笠博士は小さく息をつき、空一面を覆う黒い雲を見上げた
博士(新一……安室君、愛理君……)
手渡した二本の小型エアタンク–––あれを使わなければいけないような危険な目に陥ってなければいいが……
子供達の横に並んだ阿笠博士は、胸の中でコナン達の無事を祈った
灰原(工藤君…本当に大丈夫なの…?)
灰原は黒い雲を見上げながら心の中で呟いた
愛理と灰原は、悪くいえば光と陰、よく言えば新一、コナンをからかったりする時の良き相談相手でもある
そんな彼女やコナンの想い人である蘭、そして幼い頃から一緒にいた幼馴染の園子が、トレジャー・ハンターにさらわれた
そして、コナンと共に3人を助けに行った安室は愛理を好いている
彼が彼女に対する視線や想いは灰原にとってはすぐにわかった
変なところで子供っぽい彼女に、灰原は姉のように慕っている
新一を幼児化させた妙薬を作り出した張本人にも関わらず、愛理は笑ってその話を終わらせたのだ
“気にしてないわけじゃないんだよ‥。でも、新一君は生きてるしいいかなって
あんな組織の人に襲われたのに生きてるなんて奇跡でしょう?小さくなったのなら元に戻れる薬を探せばいいんだし…”
”後ろを向くなってとある人に言われたから。それに…妹をよろしくって言われたのよね明美さんに”
灰原(工藤君…あなたのお姉さんは海よりも広い心を持ってる…そんな暖かくて大きい人を……あなたは…そんな大切なお姉さんを助けれなかったら…どんな顔をするのかしらね)
灰原はそんな事を思いながら、黒い雲を見上げながら5人が無事で帰ってくる事を祈った
灰原(……愛理お姉ちゃん、変に正義感出してなきゃいいけど……)
自分よりも他人を優先する愛理の身を灰原は案じた
もしかしたら、すでに怪我をしているのかもしれない…そんな予感が灰原頭の中で支配していった