桜庭愛理克服します

質問に質問で返して見た。頭のいいこの子だ、こんなこと聞かなくてもきっと雰囲気でつかんでいる

すると、彼はほんの一瞬だけ鋭い目を俺に向けた

コナン「…泣かせたら許さない」

降谷「…!!」

コナン「───って、新一兄ちゃんなら言うんじゃないかな? 僕、子供だから分かんないや!」

目を見開く俺に無邪気な笑顔を浮かべてそう言うと、コナンくんは愛理とメニュー表を見て話し始めた

一方の俺は、さっき一瞬だけ見せてくれた子供らしからぬ表情を頭に浮かべ、ニヤリと笑う

降谷「(…へぇ。いったいどう言う原理かは知らないが、これは驚きだ…)」

コナン「安室さん。僕、コーヒーとレモンパイがいいなぁ」

降谷「ええ、かしこまりました。ところでレモンパイは君の大好物かな? ほぼ毎回頼んでるよね…

───工藤新一くん?」


その瞬間、愛理が紅茶でむせ、コナンくんがピシリと固まった。

「けほっけほっ…な、何言ってるんですか安室さん!」

コナン「ぼ、僕は小学一年生だよ? 新一兄ちゃんなわけないじゃない!」
と2人は目に見えて焦りながら俺をごまかそうと必死になる

それにクスクス笑いながら「ええ、そうですね」なんて笑いながら注文の品作りに取りかかれば、2人して安堵の息を漏らす気配がした

降谷「(バレバレだよ、2人とも…。息もピッタリだし)」

おまけに納得もいく。高校生探偵で有名な工藤新一なら、赤井を匿えると

気になっていた少年の正体にたどり着き気分が高揚していた俺は、この時だけはと、組織のことを頭の隅にやった

組織のNO.2───RUM(ラム)

性別年齢ともに不明な組織の大物が動き出した、苦しい黒の時間を忘れるように……

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工藤邸でのとある事件?

ジョディ「何で愛理の能力のこと言ってくれなかったのよ!あんなに可愛い子を変に疑ったじゃない!!」

コナン「愛理お姉ちゃん、その力のことはあんまり人に話したくないらしいよ。」

ジョディ「なら、しょうがないわね」

有希子「それにしても、どうして愛理ちゃんは秀ちゃんにため口なの?」

赤井「ああ…それは…」

全員「「それは?」」

赤井「俺があの子の父親に似てるからですよ」

有希子「確かに…似てるかも」

そのとき赤井の携帯電話が鳴る。愛理からだった

有希子がスピーカーにしてと小声で指示を出す

『もしもし?パパ…今電話の時間大丈夫?』

赤井「ああ、問題ない」

全員「「パパ!!!!!!????」」

『…・・耳が痛い‥‥というか、パパ、今工藤邸よね?どうしてこんなに大人数の声がするの?』

赤井「ジョディ達が来ていてな。あと坊やと有希子さんも」

ジョディ「ちょっと!シュウ!どういうことよ!!」

『赤井さんがそう呼んでもいいと言ってくださったので…』

ジョディ・キャメル「「え!?」」

有希子「それ本当なの?、秀ちゃん」

赤井「ええ。あの子に少しでも心のよりどころができるなら、と」

有希子「そう…」

コナン「(愛理姉いつも気を張ってるからな‥‥)」

赤井「ところで、用件は?」

『コナン君の携帯にかけてもつながらなかったから。工藤邸にいるならパパに電話をかけて、コナン君と話そうと思って…』

コナン「愛理お姉ちゃん、僕に用事だったの?」

『ええ。ポアロにいるけど、なかなか来ないから、心配になって』

コナン「もうすぐ行くよ。」

『わかったわ。気を付けてきてね』

コナン「うん!」
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