桜庭愛理奮闘します
翌日―
この日、久しぶりの休暇だった私は、諸伏さんの家で降谷さんと紗希ちゃん以外と集まっていた。水無さんの件の報告を兼ねたこの集いは、それが終わるともはや宴会状態となった。
私以外の全員がお酒を嗜むということで、皆さんがお酒を飲んでいる間、私はおつまみ作りに勤しんでいた。けれど、今日に限っては料理に集中することができず、ふとした時にはカレンダーの今日の日付ばかりを見ていた…
「(13日の金曜日・・・か)」
世間一般は、今日は不吉なことが起こる日とされている。
そして、私は今日起きるであろう【不吉なこと】を知っている
赤井さんが表向きに死んでしまうということ
その事件のすべてを知っている私は、紗希ちゃん以外の人には話していない。紗希ちゃんは、電話してるときに気づかれてしまった。誰にも言わないと約束してくれたので大丈夫だろう…
お酒が入って楽しそうな皆さんに笑いながら、おつまみを渡して食べようと思ったときのこと…
メールが届いた 送り主は赤井さんだった。
赤井さんからのメールも驚いたが、文面でさらに驚かされた
≪今日、水無伶奈から呼び出しがあった。奴らは今のうちに俺を消したいらしい
君のことだから、おそらくこの件も知っているんだろう?
これが俺の運命だ。君も、これを避けられないものだと受け止めている。わかっていると思うが、手出しは無用だ≫
「やはり鋭いですね…」
どうやら、赤井さんに隠し事はできないみたい…。加えて先読みもお得意だから、絶対に敵に回したくない人だ。その鋭い観察眼は、私の父親のように思えてならなかった…
以前、赤井さんにこんなことを話したことがある
~回想~
「赤井さんにこんなことを言うのは失礼かもしれませんが、赤井さんの姿が私の父のように見えてならないんです」
赤井「君の父親にはなれないが、君が父親に接してきたような態度で俺に接してもらってもかまわない。それで君の気が晴れるのなら…」
「え?」
赤井「君が俺のことを誰かに重ねていることは薄々わかっていた。嫌なら普段通りで構わないさ。」
「本当にいいんですか?」
赤井「ああ」
~回想~
そんなことを思い出しながら、「わかった」と送信した
そして再度カレンダーに目をやった私を、皆さんが見ていたのに気づかずに…
数時間後、諸伏さんの携帯に来葉峠で赤井さんが殺害されたことが知らされたのだった。
この日、久しぶりの休暇だった私は、諸伏さんの家で降谷さんと紗希ちゃん以外と集まっていた。水無さんの件の報告を兼ねたこの集いは、それが終わるともはや宴会状態となった。
私以外の全員がお酒を嗜むということで、皆さんがお酒を飲んでいる間、私はおつまみ作りに勤しんでいた。けれど、今日に限っては料理に集中することができず、ふとした時にはカレンダーの今日の日付ばかりを見ていた…
「(13日の金曜日・・・か)」
世間一般は、今日は不吉なことが起こる日とされている。
そして、私は今日起きるであろう【不吉なこと】を知っている
赤井さんが表向きに死んでしまうということ
その事件のすべてを知っている私は、紗希ちゃん以外の人には話していない。紗希ちゃんは、電話してるときに気づかれてしまった。誰にも言わないと約束してくれたので大丈夫だろう…
お酒が入って楽しそうな皆さんに笑いながら、おつまみを渡して食べようと思ったときのこと…
メールが届いた 送り主は赤井さんだった。
赤井さんからのメールも驚いたが、文面でさらに驚かされた
≪今日、水無伶奈から呼び出しがあった。奴らは今のうちに俺を消したいらしい
君のことだから、おそらくこの件も知っているんだろう?
これが俺の運命だ。君も、これを避けられないものだと受け止めている。わかっていると思うが、手出しは無用だ≫
「やはり鋭いですね…」
どうやら、赤井さんに隠し事はできないみたい…。加えて先読みもお得意だから、絶対に敵に回したくない人だ。その鋭い観察眼は、私の父親のように思えてならなかった…
以前、赤井さんにこんなことを話したことがある
~回想~
「赤井さんにこんなことを言うのは失礼かもしれませんが、赤井さんの姿が私の父のように見えてならないんです」
赤井「君の父親にはなれないが、君が父親に接してきたような態度で俺に接してもらってもかまわない。それで君の気が晴れるのなら…」
「え?」
赤井「君が俺のことを誰かに重ねていることは薄々わかっていた。嫌なら普段通りで構わないさ。」
「本当にいいんですか?」
赤井「ああ」
~回想~
そんなことを思い出しながら、「わかった」と送信した
そして再度カレンダーに目をやった私を、皆さんが見ていたのに気づかずに…
数時間後、諸伏さんの携帯に来葉峠で赤井さんが殺害されたことが知らされたのだった。