フェアリー・ガラ

監督生「も、物作りの妖精?」

フェアリー【申し遅れました。私の名前はフェアリーメイシー。

  ものづくりの妖精のリーダーをしています】


…そういえば、人間の家に忍び込んで、壊れた玩具なんかを治してくれるっていう妖精がいたような・・・?

フェアリー【皆さん、鈴を忘れてしまったのなら

私に用意させてください。

  助けてくれたお礼に、プレゼントします!】

「え、いいんですか?」

フェアリー【勿論です!】

カリム「本当か?ありがとな~!」

これで会場に入っても、彼らの言葉が聞けるようになる。

ラギー「オレなら声もかけないッス。さすがはカリムくん……」

「そうね」

ラギー「いや、ロゼッタちゃんも似た様なもんッスよ」

「そ、そうかしら?・・・・・・・・え、えっと」

ふと、フェアリーメイシーさんが私の方により、スンスンと匂いを嗅いでいる。

フェアリー【あ、すいません!


  なんだか、懐かしい様な…良い匂いが貴方からしたので】

「あ、その・・・」

ラギー「花の匂いッスよ!ほら、サンザシの花冠つけてるでしょ?』

フェアリー【あぁ、成程!失礼しました】

「いえ」

ジャミル「ロゼッタ様の体質は妖精たちにとっても加護の存在なんでしょうか?…」

レオナ「さあな。だが、今は少し厄介だ。魅入られねぇようにしろよ」

「はい」

レオナさんは、私の頭を撫で、そう言う。

そして完成した鈴を貰い、私達は植物園の中へ入った。


**
いつもの植物園とまた違っていた…ご、豪華の一言だ。

花で出来たランタンに、見た事がない花や果実、天上にはベールのような生地の布が飾られ、
テーブルには美味しそうな料理がズラリ…。

カリム「うわあ~!すげえ!植物園が花でいっぱいに飾りつけられているぜ!」

レオナ「うっ……どこもかしこもキラキラしてて目が痛ぇ」

「きれい・・・・」

ラギー「何っスか、この豪華な会場は~~!!
植物園の草や花がキラキラした金の粉で飾られて
……テーブルの上にはうまそうな飯、飯、飯!!」

監督生「飯しか言ってないじゃないですか……でも、本当に凄い」

流石、春の祝祭とも呼ばれているだけある…それに、大きさや種族が違う妖精達が、
沢山そろっている。

ジャミル「おい。はしゃいでないで、会場の一番奥を見てみろ」

グリム「奥?……ランウェイと、すげー豪華な椅子があるんだゾ」

ジャミル君に言われ、皆会場の奥を見た。
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