フェアリー・ガラ

その後も、布合わせやアクセサリーを選ぶ。

ふと、先ほどユウとクルーウェル先生が持ってきた、サンザシの花を見る。

「…‥あ、そうだ!ねえ、ユウ?」

監督生「はい?」

「ごにょごにょ・・」

監督生「それ、いいですね!」

ふと、サンザシの花を数個手に取り、思った物をユウと一緒に作り出した。

カリム「おっ、コレなんかジャミルにどうだ?」

ジャミル「そんなジャラジャラした物をつけてダンスが出来るか」

レオナ「おい、ラギー。お前はもう選ばねぇのか?」

ラギー「貰えないのに頑張っても意味ないっす…て、あれ?ロゼッタちゃん?監督生君?」

ラギー君に話しかけられ、さっと作っていたもの咄嗟に隠す。

ラギー「今、何隠したんッスか?」

監督生「あ、ちょ!?」

流石スリの名手…あっという間に奪われてしまった。

サンザシの花冠を。

ラギー「これって、花冠ッスか?」

「動きやすいのなら腕輪とか余りつけない方がいいかなって、思ったの。それで花冠を作ろうってなったんだけど、ユウ、作ったことがなかったらしくて」

ラギー君の手の中にはユウが作ったボロボロの花冠があった。

レオナ「…ロゼッタのと違ってボロボロだな」

監督生「うっ‥返す言葉がございません」

ジャミル「監督生は器用なのに、こういう物は苦手なんだな」

「やった事ないですからね」

カリム「そうか?初めてにしちゃ凄いと思うぞ!オレ何て、ただ固めるだけだ!
ハッハハ!」

監督生「…それは笑い事ではないのでは」

カリム「オレ、これを頭に飾ろうかな?監督生が折角作ってくれたんだし」

監督生「い、いや、それは遠慮してください!」

ユウは慌てて、花冠を取り返そうとするが、それをヒョイと躱される。

ラギー「監督生くん、変に不器用何っスね。シシシッ」

監督生「…お、大きなお世話ですよ」

「ユウ、教えてあげるから、一緒に作りましょう?」

教えながら、再度作ったけれど…

監督生「………何ででしょうか?」

「私の教え方が悪いから‥‥ごめんなさいね」

監督生「ロゼッタさんのせいじゃないですよ!!私が不器用だから…」

そんな会話をしていたとき、ふと、アクセサリーを選んでいたクルーウェル先生が此方に寄ってきた。

クルーウェル「ほぉ、それはお前が作ったのかロゼッタ。
丁度いい。ラギーとカリムの衣装に合いそうだ、時間も無い事だし、お前が作れ」

「わ、わかりました」
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