王子様と秘密のお嬢様 番外編
突然だが、レオナ・キングスカラーは苛立っていた。原因は言わずもがなロゼッタである。他のサバナクロー寮生は『ケンカしたのか?早く仲直りしてくれ‥機嫌が悪いと接するのが大変なんだよ』とレオナにおびえながら生活をしていた。
事の発端は、先日行われた舞踏会に遡る。レオナとロゼッタは正式な婚約が決まったと宣言するために夕焼けの草原でパーティーをした。その時はまだ、熱砂の国にしか発表されていなかったので、ロゼッタの認知はそれほど高くはなかった。
パーティーが始まるさなか、ロゼッタは見てしまった。女性数人がレオナの周りを取り囲んでいることに。ロゼッタは自分を低く評価する人物であったので、この光景を見たとき、自分より魅力のある方たちばかりだ。レオナさんはこの人たちと婚約した方がいいと思ってしまったのです。そして、静かにパーティー会場から立ち去ってしまったのでした。そして現在もお互いギクシャクしているのです。
そんなことを知らないレオナはどうしていなくなったのかイライラしたまま、生活していたのです。
ラ「そんなに気になるなら直接聞きに行けばいいじゃないッスか。」
ラギーにそう言われたレオナはそれを実行しに行こうとロゼッタのところへ向かう。
「よう」
「れ、レオナさん」
別れ話を切り出されると思ったロゼッタは、レオナさんから逃れようとしましたが、レオナさんががっちり抑え込んでくるので逃げることができません。
「なぜ俺を避ける?」
「私との婚約を破棄するんですよね?」
「は?」
レオナと同時に話し始めたロゼッタ。その内容にレオナは驚きを隠せなかった。俺とロゼッタが婚約破棄?そんなことするはずがないのに…何か理由があるはずだ。誰かに言われたのなら、懲らしめてやらねえと
「何があった?」
「あの日…たくさんの女性に囲まれてましたよね?」
レオナはあのパーティのことを思い出した。確かに女どもに囲まれてはいたが…
「私には、親がいません。それにささげられる財産だって少ない。女性としての魅力もないし…あの方たちと結婚した方がいいんじゃないかって…思ってしまって」
それを言いながら、ロゼッタは泣き出してしまった。レオナはそれを見て後悔した。俺は怒るべきじゃなかった。安心させるような言葉をかけてあげないといけなかったのだと。俺が眼中にあるのは…
「だから何だっていうんだ。俺が愛するのはこの世でただ一人。お前だけだ、ロゼッタ。親も財産も地位も名誉も関係ねえ。あんな女ども俺は好きにならねえよ。俺が眼中にあんのはロゼッタだけだ。お前と結婚してえんだよ。それに俺はうれしい。」
「うれしい?」
「嫉妬してくれただろ?」
「し・・・っと?」
レオナは自分の気持ちがきちんと伝わるように何度も繰り返した。
ロゼッタはというと”嫉妬”の感情を知らなかった。レオナに言われて初めて気づいたのだ。私は嫉妬しているのだと。
翌日二人が以前よりもさらに仲むつまじく歩いている様子を見たサバナクロー寮生は1日の間に何があったんだと困惑しつつも、仲直りしてくれて良かったと思うのであった。ちなみにだが、ラギーは相談料としてたくさんのドーナツをレオナからもらったらしい。
事の発端は、先日行われた舞踏会に遡る。レオナとロゼッタは正式な婚約が決まったと宣言するために夕焼けの草原でパーティーをした。その時はまだ、熱砂の国にしか発表されていなかったので、ロゼッタの認知はそれほど高くはなかった。
パーティーが始まるさなか、ロゼッタは見てしまった。女性数人がレオナの周りを取り囲んでいることに。ロゼッタは自分を低く評価する人物であったので、この光景を見たとき、自分より魅力のある方たちばかりだ。レオナさんはこの人たちと婚約した方がいいと思ってしまったのです。そして、静かにパーティー会場から立ち去ってしまったのでした。そして現在もお互いギクシャクしているのです。
そんなことを知らないレオナはどうしていなくなったのかイライラしたまま、生活していたのです。
ラ「そんなに気になるなら直接聞きに行けばいいじゃないッスか。」
ラギーにそう言われたレオナはそれを実行しに行こうとロゼッタのところへ向かう。
「よう」
「れ、レオナさん」
別れ話を切り出されると思ったロゼッタは、レオナさんから逃れようとしましたが、レオナさんががっちり抑え込んでくるので逃げることができません。
「なぜ俺を避ける?」
「私との婚約を破棄するんですよね?」
「は?」
レオナと同時に話し始めたロゼッタ。その内容にレオナは驚きを隠せなかった。俺とロゼッタが婚約破棄?そんなことするはずがないのに…何か理由があるはずだ。誰かに言われたのなら、懲らしめてやらねえと
「何があった?」
「あの日…たくさんの女性に囲まれてましたよね?」
レオナはあのパーティのことを思い出した。確かに女どもに囲まれてはいたが…
「私には、親がいません。それにささげられる財産だって少ない。女性としての魅力もないし…あの方たちと結婚した方がいいんじゃないかって…思ってしまって」
それを言いながら、ロゼッタは泣き出してしまった。レオナはそれを見て後悔した。俺は怒るべきじゃなかった。安心させるような言葉をかけてあげないといけなかったのだと。俺が眼中にあるのは…
「だから何だっていうんだ。俺が愛するのはこの世でただ一人。お前だけだ、ロゼッタ。親も財産も地位も名誉も関係ねえ。あんな女ども俺は好きにならねえよ。俺が眼中にあんのはロゼッタだけだ。お前と結婚してえんだよ。それに俺はうれしい。」
「うれしい?」
「嫉妬してくれただろ?」
「し・・・っと?」
レオナは自分の気持ちがきちんと伝わるように何度も繰り返した。
ロゼッタはというと”嫉妬”の感情を知らなかった。レオナに言われて初めて気づいたのだ。私は嫉妬しているのだと。
翌日二人が以前よりもさらに仲むつまじく歩いている様子を見たサバナクロー寮生は1日の間に何があったんだと困惑しつつも、仲直りしてくれて良かったと思うのであった。ちなみにだが、ラギーは相談料としてたくさんのドーナツをレオナからもらったらしい。