ゴーストマリッジ
「……イデアさんには弟君がいるんです」
私がそういうと、ビクリと身体を浮かす姫様。
「その子は、イデアさんが攫われて、ここで倒れている人達や私達に助けてほしいとお願いをしてきました。それほどまでに、あの子はイデアさんの安否を心配していたんです」
レオナ「…断れなかったよな」
アズール「確かに。モザイク処理せず我々の顔をさらすと言っていましたね」
フロイド「え、それって脅迫じゃん~」
監督生「皆さん静かに!」
「貴女の過去は、辛いものだったのでしょう。
けど、私達にはそれをすべて理解できません。なぜなら、私達はそれを体験していないから。
本当に辛い思いをしている人の気持ちに完全に理解するなんてことは、私には無理です」
そんな責任も自分に科すこともできない。
それに、そんな中途半端なままで彼女と向き合ったら、この幽霊たちと同じになってしまう。
「だけど、寄り添うことは出来ます。
貴女はまだ、引き返せる段階にいるんです……お願いです。イデアさんを離してください」
イライザ〈………わ、私は………〉
その時、私とイライザ姫の間にポッチャリとした物体が割り込んだ。
イライザ姫の近くにいたチャビーという幽霊だ。
チャビー〈聞く必要ありません!あなたはなにも悪くない〉
イライザ〈チャビー…〉
出鼻をくじかれてしまった。
中々認めようとしてくれないな、チャビーさんは・・・
エース「テメェ、この後に及んでまだいうか!」
エペル「自分が間違ってるって、まだわからないの!?」
イデア「そうだー、そうだー」
縛られたままのイデアさんが小声で賛同している。
チャビー〈間違っていようが、なんだろうが、かまわん。
たとえ世界中を敵に回しても、俺は姫様を幸せにしたい〉
そう話すチャビーさんの顔は、険しい表情になりながらもそれを必死に耐えているようで、
とても辛そうだった。
だけど、
チャビー〈うるさい!!俺は姫様を幸せにしてやりたい!
それこそが俺の未練……
俺の、願いだ!!〉
そう叫ぶ彼の言葉には、一切の揺らぎを感じなかった。
次の瞬間、ゴゴゴッという音とともに、チャビさんーの体がどんどんと巨大化していった。
この広い大食堂を覆う程、大きくなり私達を見下ろしている。
グリム「なっ……なっ……なぁ~~!?太っちょゴーストがどんどんでかくなってくんだゾ!?」
監督生「こ、これも魔法?」
「違うわ」
リドル「まさか……500年分の未練が具現化しているというのか!?」
ルーク「今までのゴーストとは比べ物にならないパワーを感じる……。
このままじゃ危険だ。みんな、下がっていてくれ!」
ヴィル「アンタ達以外は動けないって言ってるでしょ」
ルーク「あぁ、そうだったね…ならば」
監督生「もう転がしましょう」
ルーク「うん。丸太のように寝ている皆を転がして食堂の端っこに寄せよう!」
エペル「わかりました!」
ちょっと雑な気がするが…こっちが苦労している間、ヘラヘラ笑っていた罰だ。今回は許してほしい。
というより、緊急事態だから仕方がない。
レオナ「あぁ!? 誰が丸太だ!」
セベク「無礼だぞ、人間!マレウス様の家臣である僕をゴロゴロするな!」
監督生「ちょっと失礼します。今急いでるから」
セベク「えぇい!話を…うぁああ!!?」
エペル「す、すごい勢い…」
ギャアギャアとやかましいセベクさんをユウが思いっきり転がす。
ふぅ、皆体格がいいから結構勢いがいるみたいだ。
監督生「エペル君。ここにいる人たち、無駄に身長あるし、体格もいいから多少勢いつけても大丈夫だよ」
エペル「うん!わかった!」
エース「それで承諾するお前も凄ぇな」
「ジルフ」
ジルフ『なあに?』
「ゆっくりでいいから、この方々を運んでくれる?」
ジルフ『任せて!!』
アズール「まずそこで僕らのことが…て、ちょっとまった!せめて僕はゆっくり・・・!!」
レオナ「おい!ロゼッタ!力は使うな…うぉ!?」
エペル君とジルフの力を借りてで、アズール君とレオナさんを隅へ転がす。
そして、最後にヴィルさんとジャック君なのだが……。
監督生「………ゆっくりやろうか」
エペル「そ、そうだね」
「ジルフ、ありがとう。もういいわ」
ジルフ『バイバイ』
ヴィル「いい心がけね、アンタたち」
ジャック「うぅ、すまねぇ」
フロイド「な~んか、扱いに納得いかねぇんだけど」
ジェイド「僕は問答無用で転がされましたけどね」
ケイト「俺もだよ~…というか、トレイ君とリリアちゃんも比較的にゆっくりと転がされた気がするんだけど…」
トレイ「日頃の行いのおかげだな」
リリア「じゃな」
私がそういうと、ビクリと身体を浮かす姫様。
「その子は、イデアさんが攫われて、ここで倒れている人達や私達に助けてほしいとお願いをしてきました。それほどまでに、あの子はイデアさんの安否を心配していたんです」
レオナ「…断れなかったよな」
アズール「確かに。モザイク処理せず我々の顔をさらすと言っていましたね」
フロイド「え、それって脅迫じゃん~」
監督生「皆さん静かに!」
「貴女の過去は、辛いものだったのでしょう。
けど、私達にはそれをすべて理解できません。なぜなら、私達はそれを体験していないから。
本当に辛い思いをしている人の気持ちに完全に理解するなんてことは、私には無理です」
そんな責任も自分に科すこともできない。
それに、そんな中途半端なままで彼女と向き合ったら、この幽霊たちと同じになってしまう。
「だけど、寄り添うことは出来ます。
貴女はまだ、引き返せる段階にいるんです……お願いです。イデアさんを離してください」
イライザ〈………わ、私は………〉
その時、私とイライザ姫の間にポッチャリとした物体が割り込んだ。
イライザ姫の近くにいたチャビーという幽霊だ。
チャビー〈聞く必要ありません!あなたはなにも悪くない〉
イライザ〈チャビー…〉
出鼻をくじかれてしまった。
中々認めようとしてくれないな、チャビーさんは・・・
エース「テメェ、この後に及んでまだいうか!」
エペル「自分が間違ってるって、まだわからないの!?」
イデア「そうだー、そうだー」
縛られたままのイデアさんが小声で賛同している。
チャビー〈間違っていようが、なんだろうが、かまわん。
たとえ世界中を敵に回しても、俺は姫様を幸せにしたい〉
そう話すチャビーさんの顔は、険しい表情になりながらもそれを必死に耐えているようで、
とても辛そうだった。
だけど、
チャビー〈うるさい!!俺は姫様を幸せにしてやりたい!
それこそが俺の未練……
俺の、願いだ!!〉
そう叫ぶ彼の言葉には、一切の揺らぎを感じなかった。
次の瞬間、ゴゴゴッという音とともに、チャビさんーの体がどんどんと巨大化していった。
この広い大食堂を覆う程、大きくなり私達を見下ろしている。
グリム「なっ……なっ……なぁ~~!?太っちょゴーストがどんどんでかくなってくんだゾ!?」
監督生「こ、これも魔法?」
「違うわ」
リドル「まさか……500年分の未練が具現化しているというのか!?」
ルーク「今までのゴーストとは比べ物にならないパワーを感じる……。
このままじゃ危険だ。みんな、下がっていてくれ!」
ヴィル「アンタ達以外は動けないって言ってるでしょ」
ルーク「あぁ、そうだったね…ならば」
監督生「もう転がしましょう」
ルーク「うん。丸太のように寝ている皆を転がして食堂の端っこに寄せよう!」
エペル「わかりました!」
ちょっと雑な気がするが…こっちが苦労している間、ヘラヘラ笑っていた罰だ。今回は許してほしい。
というより、緊急事態だから仕方がない。
レオナ「あぁ!? 誰が丸太だ!」
セベク「無礼だぞ、人間!マレウス様の家臣である僕をゴロゴロするな!」
監督生「ちょっと失礼します。今急いでるから」
セベク「えぇい!話を…うぁああ!!?」
エペル「す、すごい勢い…」
ギャアギャアとやかましいセベクさんをユウが思いっきり転がす。
ふぅ、皆体格がいいから結構勢いがいるみたいだ。
監督生「エペル君。ここにいる人たち、無駄に身長あるし、体格もいいから多少勢いつけても大丈夫だよ」
エペル「うん!わかった!」
エース「それで承諾するお前も凄ぇな」
「ジルフ」
ジルフ『なあに?』
「ゆっくりでいいから、この方々を運んでくれる?」
ジルフ『任せて!!』
アズール「まずそこで僕らのことが…て、ちょっとまった!せめて僕はゆっくり・・・!!」
レオナ「おい!ロゼッタ!力は使うな…うぉ!?」
エペル君とジルフの力を借りてで、アズール君とレオナさんを隅へ転がす。
そして、最後にヴィルさんとジャック君なのだが……。
監督生「………ゆっくりやろうか」
エペル「そ、そうだね」
「ジルフ、ありがとう。もういいわ」
ジルフ『バイバイ』
ヴィル「いい心がけね、アンタたち」
ジャック「うぅ、すまねぇ」
フロイド「な~んか、扱いに納得いかねぇんだけど」
ジェイド「僕は問答無用で転がされましたけどね」
ケイト「俺もだよ~…というか、トレイ君とリリアちゃんも比較的にゆっくりと転がされた気がするんだけど…」
トレイ「日頃の行いのおかげだな」
リリア「じゃな」