夕焼けの草原のタマ―シュナ・ムイナ

レオナ「キファジの奴、余計な真似を…!」

カリム「レオナに教えてたキファジが先生をしてたんだろう?強いわけだよなあ」

リリア「ガチ中のガチじゃな。あの者たちは、近衛兵という役職に誇りを持っているからこそ、サンセット・ウォーリアーという称号への思い入れが常人よりも強いのだろう。わしも茨の谷では王の近衛右大将をしておった。気持ちはよくわかるぞ。」

2人目の選手も一瞬のうちにビーズを取って試合が終わった

カリム「もう終わっちまった。観察する時間なんてほとんどなかったなあ」

ヴィル「想像以上の強敵ね」

リリア「試合に出ていないハイエナの獣人属がチームリーダーのようじゃな。あやつの闘い方を見れなかったのが残念じゃ」

ヴィル「何にしろ、難しい試合になりそうね」

レオナ「アイツらが出場してくることは想定内だった。誰と誰を闘わせるか…勝率の高いオーダーを考えてある。」

カリム「なーんだ。安心したぜ!」

レオナ「普通に闘えばナイトレイブンカレッジチームが99%負けるだろうが…俺の作戦通りに闘えば、価値の確立を50%まで上げられるはずだ」

ヴィル「…全然安心できないじゃない」

ロゼッタ「近衛兵団の方々はこの国有数の兵士。ですが…キファジさんが特訓をされていたのは想定外でしたね。」

レオナ「ああ。あそこまで腕を上げているとはな」

グリム「なんだあ?テメーら自信がねぇのか?だらしねえんだゾ。にゃっはっはっは!オレ様だったらアイツらなんかすーぐに倒しちゃうもんね!」

「…ふっ。さすがはレオナ様、随分なご友人をお持ちのようで」

「侮られたままでは夕焼けの草原近衛兵団の名折れ…いいことを教えましょう」

ロゼッタ「いいこと…ですか?」

「今年は優勝を期すために、秘密兵器を用意しています」

ヴィル「秘密兵器…?」

「特別選手ですよ。規約では、代理選手1名の出場が認められています。チームの判断に応じて、選手を交代できるのです。もちろん事前の登録が必要ですが」

レオナ「なんだと…?そんなルールは聞いたことがねえぞ」

「近年つくられた新しいルールです。何しろ年々参加者のけが人が増えていますから。キャッチ・ザ・テイルから逃げ続けていたレオナ様は御存じなかったようですね」

レオナ「くっ…キファジめ。新しいルールのことをわざと黙っていやがったな。よっぽど夕焼けの草原の近衛兵が負けるところを見たくないのか…」

ロゼッタ「何が何でもレオナさんに『守護者の授業』をしてほしいのね。…キファジさん」

ジャック「目の敵にされてますね」

ヴィル「アンタが日ごろ、キファジさんにどれだけ迷惑をかけているかがわかるわ」

グリム「ひ、秘密兵器だってオレ様が出場さえしてれば圧勝なんだゾ!」

「ふっふっふ…それはどうでしょう。強者ばかりの近衛兵団の中でも伝説と言われていた戦士です。今は退役していますが…キャッチ・ザ・テイルにおいては、誰にも負けぬパワーで活躍していました。」

「楽しみにしていてください。」

「それでは失礼します」

ロゼッタ「グリム君のおかげで、思わぬ情報を聞けたわ」

レオナ「初めて役に立ったな、毛玉。ファインプレーだ」

グリム「ふなっ?にゃっはっはっは!ようやくオレ様のすごさがわかったか!」

グリム君のことを撫でると、グリム君は嬉しそうに耳を動かした

リリア「完全に偶然であったな」

カリム「アイツらだって強かったのに、さらに強い奴が仲間に加わるのか。どんな試合になるんだろうな」

リリア「チームの総合力は、完全にあっちが上じゃぞ」

ヴィル「雲行きが怪しくなってきたわね…」

レオナ「誇りを重視する奴らが、代理枠とはいえ退役した人間を選手にするとは…向こうも必死ってことか。アイツらと闘うのは決勝戦…プランを立て直す必要があるな」

ロゼッタ「レオナさん。そろそろ戻らないと」

レオナ「お前たち、決勝戦になったらまた来る。それまで負けるなよ」
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