ゴーストマリッジ
爺や〈突然隣国に攻め込まれ、一夜にして全てがなくなった。
だがお命を守れなかったわし達を一切責めず姫様はいつも笑ってくださる。
いいのよ。気にしないで。大丈夫。きっといつか…………、
姫様はいつもそればかり〉
婆や〈我々の前ではそう言うが平気なわけないんじゃ!
500年もいつか王子様に出会えると夢見て、しかし叶わず……、
一体何百回絶望されたことじゃろう〉
爺や〈わしら家臣はみんな、大好きな姫様のたった1の夢を叶えてやりたいんじゃ。
わしらの……大切で、可哀想な、姫様……〉
シンッと静まり返る。
…報われない願いを抱き続ける姫をずっとそばで見てきたからこそ、彼女を幸せにしたいわけだ。
・・・けど
監督生「それで、イデア先輩は一生自由を奪われる。それがいいっていうの?」
ユウがそういうと、家臣のゴーストは〈それは…〉としり込みし始める。
「貴方達の姫は、死んで悲しい思いをしたのかもしれない。
けど、それが人に迷惑をかけていい理由にならないわ。
……姫を可哀想と思うのならば、これ以上可哀想な人間を増やさないで」
エース「ロゼッタさんの言う通り。
どんな事情があったとしても、人に迷惑かけていい理由にはなんねえよな」
監督生「というより、姫様が望んでいる“理想の王子様”なんて存在…いるわけない」
イライザ〈えっ? いない……?〉
エース「なにもかも理想通りな相手なんていねーよ。ちょっと考えりゃわかるだろ」
ユウとエース君の言葉を聞き、その顔は悲しみに染まる。
ハッとして目の前にいた家臣が、武器を構える。
婆や〈ひ、姫様になんてことを言うんじゃ!〉
爺や〈姫様、耳を傾ける必要はありませんぞ!きっとイデア様は姫様の理想の王子・・・〉
この期に及んでもまだ言い始める家臣達。
理解しているはずなのに・・・認めさせたくないのね。
エース「アンタらがそうやって変に希望持たせるから、ソイツは存在しない相手を探すはめになるんだよ!」
「ずっと近くで見てきたのなら、姫様が辛いって事も一番わかっているでしょう!
これ以上悲しませて何の得があるっていうのよ!」
私達がそういうと、その言葉通り感じる節があるのだろう、ジリジリと退いでいく。
やっぱり、思っていることは確かだ。
エース「どっかで見たような気がする展開だけどさあ……。
可哀想だからって、姫を腫れ物みてーに扱って。そんなん、思いやりでもなんでもねーわ!」
「大丈夫だからって強がっている姫様を陰で見ていただけでしょう。
そんなのただの傍観よ!何も進めていない!
貴方達は一度でも姫自身に寄り添おうとしていないの!」
エース「結局は、周りの奴らが本人に向き合うのを避けて楽しんでるだけじゃねーか!」
監督生「運命だの理想だの、囚われている姫を見て見ぬふりをし続けて…放置していた貴方達の責任でもある!」
トレイ「耳が痛いな……」
ケイト「あははー……」
ハーツラビュル寮の2人組が苦笑いしているのが見える。
今回の件はリドル君のオーバーブロット事件と似ている。
自分が間違っていないと思っていたリドル君と、それを止められなかったトレイさんたち。
…本当に似すぎている事件だ。
エース「ちゃんと姫様に教えてやれよ!花婿に大切なのは、見た目なんかじゃないって」
イライザ「じゃあ……見た目以外のなにで、王子様を選べばいいの?」
不安で瞳が揺れるイライザ姫は、イデアさんから距離を取り、家臣たちの声も無視して、私達に歩み寄る。
少しずつだが、受け入れようとはしているみたい。
エース「だ~か~ら~! まず、結婚相手を選ぶのに“王子様”を必須条件にすんなよ」
監督生「じゃあ、ロゼッタさんの条件を・・・」
「え!」
エース「監督生、それいいな!ロゼッタさんには、婚約者がいるしよ」
まさか聞かれるとは思ってなかったので、私は驚く。
エース「ほらほら、お姫様自ら聞いてくれたんだから。速く、早く」
「あなた達…どっちの味方で………」
監督生「皆を助けるためです!ね、エース?」
エース「俺は好奇心っす!」
言わなないとダメな空気になってしまった。‥しょうがない
「理想の結婚相手は……一緒に泣いたり笑ったりできる人です。
どんなに辛い時でも一緒に頑張れる人。
……そういう相手のこと。なんだか恥ずかしい」
監督生「照れた顔も可愛いですよ」
グリム「レオナのことを言ってるんだゾ」
エース「当たり前だろ、だって婚約者なんだから!」
私の顔は今恐らく真っ赤なのだろう…レオナさんの前でこんなこと言うの恥ずかしい
ジャック「よかったっすね、レオナさん!」
ヴィル「アンタ、もしかして照れてる?」
レオナ「うっせぇ(ンなこと、思ってたのかよ///)」
だがお命を守れなかったわし達を一切責めず姫様はいつも笑ってくださる。
いいのよ。気にしないで。大丈夫。きっといつか…………、
姫様はいつもそればかり〉
婆や〈我々の前ではそう言うが平気なわけないんじゃ!
500年もいつか王子様に出会えると夢見て、しかし叶わず……、
一体何百回絶望されたことじゃろう〉
爺や〈わしら家臣はみんな、大好きな姫様のたった1の夢を叶えてやりたいんじゃ。
わしらの……大切で、可哀想な、姫様……〉
シンッと静まり返る。
…報われない願いを抱き続ける姫をずっとそばで見てきたからこそ、彼女を幸せにしたいわけだ。
・・・けど
監督生「それで、イデア先輩は一生自由を奪われる。それがいいっていうの?」
ユウがそういうと、家臣のゴーストは〈それは…〉としり込みし始める。
「貴方達の姫は、死んで悲しい思いをしたのかもしれない。
けど、それが人に迷惑をかけていい理由にならないわ。
……姫を可哀想と思うのならば、これ以上可哀想な人間を増やさないで」
エース「ロゼッタさんの言う通り。
どんな事情があったとしても、人に迷惑かけていい理由にはなんねえよな」
監督生「というより、姫様が望んでいる“理想の王子様”なんて存在…いるわけない」
イライザ〈えっ? いない……?〉
エース「なにもかも理想通りな相手なんていねーよ。ちょっと考えりゃわかるだろ」
ユウとエース君の言葉を聞き、その顔は悲しみに染まる。
ハッとして目の前にいた家臣が、武器を構える。
婆や〈ひ、姫様になんてことを言うんじゃ!〉
爺や〈姫様、耳を傾ける必要はありませんぞ!きっとイデア様は姫様の理想の王子・・・〉
この期に及んでもまだ言い始める家臣達。
理解しているはずなのに・・・認めさせたくないのね。
エース「アンタらがそうやって変に希望持たせるから、ソイツは存在しない相手を探すはめになるんだよ!」
「ずっと近くで見てきたのなら、姫様が辛いって事も一番わかっているでしょう!
これ以上悲しませて何の得があるっていうのよ!」
私達がそういうと、その言葉通り感じる節があるのだろう、ジリジリと退いでいく。
やっぱり、思っていることは確かだ。
エース「どっかで見たような気がする展開だけどさあ……。
可哀想だからって、姫を腫れ物みてーに扱って。そんなん、思いやりでもなんでもねーわ!」
「大丈夫だからって強がっている姫様を陰で見ていただけでしょう。
そんなのただの傍観よ!何も進めていない!
貴方達は一度でも姫自身に寄り添おうとしていないの!」
エース「結局は、周りの奴らが本人に向き合うのを避けて楽しんでるだけじゃねーか!」
監督生「運命だの理想だの、囚われている姫を見て見ぬふりをし続けて…放置していた貴方達の責任でもある!」
トレイ「耳が痛いな……」
ケイト「あははー……」
ハーツラビュル寮の2人組が苦笑いしているのが見える。
今回の件はリドル君のオーバーブロット事件と似ている。
自分が間違っていないと思っていたリドル君と、それを止められなかったトレイさんたち。
…本当に似すぎている事件だ。
エース「ちゃんと姫様に教えてやれよ!花婿に大切なのは、見た目なんかじゃないって」
イライザ「じゃあ……見た目以外のなにで、王子様を選べばいいの?」
不安で瞳が揺れるイライザ姫は、イデアさんから距離を取り、家臣たちの声も無視して、私達に歩み寄る。
少しずつだが、受け入れようとはしているみたい。
エース「だ~か~ら~! まず、結婚相手を選ぶのに“王子様”を必須条件にすんなよ」
監督生「じゃあ、ロゼッタさんの条件を・・・」
「え!」
エース「監督生、それいいな!ロゼッタさんには、婚約者がいるしよ」
まさか聞かれるとは思ってなかったので、私は驚く。
エース「ほらほら、お姫様自ら聞いてくれたんだから。速く、早く」
「あなた達…どっちの味方で………」
監督生「皆を助けるためです!ね、エース?」
エース「俺は好奇心っす!」
言わなないとダメな空気になってしまった。‥しょうがない
「理想の結婚相手は……一緒に泣いたり笑ったりできる人です。
どんなに辛い時でも一緒に頑張れる人。
……そういう相手のこと。なんだか恥ずかしい」
監督生「照れた顔も可愛いですよ」
グリム「レオナのことを言ってるんだゾ」
エース「当たり前だろ、だって婚約者なんだから!」
私の顔は今恐らく真っ赤なのだろう…レオナさんの前でこんなこと言うの恥ずかしい
ジャック「よかったっすね、レオナさん!」
ヴィル「アンタ、もしかして照れてる?」
レオナ「うっせぇ(ンなこと、思ってたのかよ///)」