夕焼けの草原のタマ―シュナ・ムイナ

ホテルへと戻ってきた私たち

カリム「ん?ジャックの部屋の前に誰かいるぜ」

レオナ「キファジが手配した看護師だな。」

「ジャック君の具合はどうですか?」

「体調はだいぶ回復してきました。今はお休みになられています」

体調がよくなってきているみたいで少し安心した

観光している間ずっと気になっていたから…

レオナ「そうか」

カリム「良かったな―!」

ヴィル「本当ね。安心したわ」

グリム「オレ様、腹減ったんだゾ。なんか食わせろ!」

リリア「そういわれてみると…わしも空腹じゃ」

カリム「キャッチ・ザ・テイルの練習でめちゃくちゃ運動したもんな」

グリム「そうだそうだ!」

リリア「お主は特訓をしておらんじゃろう」

レオナ「安心しろ。もうすぐ夕飯の時間だ」

「夕食はバーベキューをご用意しています。カリム様もご一緒に食べてくださいと、キファジ様がおっしゃっていました」

グリム「待ちきれない!早く食べに行くんだゾ!」

バーベキュー会場へと移動してきた私たち

カリム「おー!肉がたくさんあるな!」

グリム「にゃっはー!うまそうなんだゾ!」

ヴィル「…思っていたバーベキューと違う」

リリア「確かに。一風変わっておるな」

レオナ「普通だろ?」

ヴィル「牛肉、豚肉、鶏肉、ヤギ肉…ステーキ、串焼き、スペアリブ、ソーセージ、ハム、ベーコン・・・ぜーーんぶ肉じゃない!!!」

ヴィルさんの言うとおり、見えているものすべてがお肉だった

「バーベキューと言ったら野菜や魚介もあるのかと…」

サラマンダー『お肉・‥!』

「あなたも食べるの?」

サラマンダー『うん!』

ヴィル「ロゼッタの言う通りよ!これじゃ栄養バランスが偏るわ!アンタの指図でしょ?」

レオナ「さあて、どうだかなあ」

「私…野菜も食べたいです」

ヴィル「偉いわ。バランスのとれた食事を心がけるのは大切」

監督生「(ロゼッタさんが野菜も食べたいといった途端、尻尾と耳が下がってる)」

「皆様、キファジ様より肉以外の食材が届きました」

レオナ「キファジの奴…折角肉のフルコースを食わせてやろうと、気を回してやったのに」

ヴィル「お気遣いは結構よ」

「「いただきまーす!!」」

グリム「このステーキ美味い!ボリューム満点で食いごたえがあるんだゾ!」

リリア「目の前で焼き上げてもらった分厚いステーキをワイルドに食べる!最高じゃな」

ヴィル「普通のレストランじゃ食べられない。バーベキューの醍醐味ね。それに料理長が焼いてくれるのも普通のバーベキューより高級感があっていいわ」

レオナ「あんだけ文句を言ってたのに。さっそく肉を食ってんじゃねえか」

ヴィル「そりゃあ食べるわよ。お肉ばっかりなのが嫌なだけ。それにバーベキューのグリルって、余計な脂が落ちて案外ヘルシーなの」

カリム「こっちで焼いてるソーセージもうまい!」

リリア「デッカいの~!グルグルに巻かれておる。初めて見る形じゃ」

「まっすぐ伸ばすと1メートルぐらいはありますよ。はさみでカットして食べるんです」

リリア「うむ、美味い!ハーブの味が何とも爽やかじゃ」

ヴィル「美味しい!お肉があらびきで味がしっかりしているわ」

カリム「このソーセージ美味いよな~持って帰りたいぐらいだ!オレ、こんなにうまいソーセージ初めて食ったよ!」

レオナ「それは…ふっ。カリム・アルアジームにそう言われたら悪い気はしねえ」

「あとでレシピを教えましょうか?簡単に作れる奴だけど・・・」

カリム「頼む!今度ジャミルに作ってもらうぜ!」

「わかったわ」

ふと、グリム君とサラマンダーの方を見ると…

「グリム君…カットしないで食べてる。サラマンダーも」

ヴィル「欲張りね。お腹を壊すわよ」

グリム「うまい!おかわり!」

リリア「グリムには無用な心配だったようじゃな」
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