夕焼けの草原のタマ―シュナ・ムイナ
カリム「あちこちでビーズ細工を売ってるぜ。ブレスレットやネックレスとかのアクセサリー、キーホルダーやコースター…暁光の都の土産物屋さんでもたくさん見かけたよな。」
レオナ「この地域じゃ大昔から装飾品として使われていたから、ビーズ品はなじみが深い。」
「今でもビーズ職人はたくさんいて、どれも天然素材で手作りした一点ものなの」
ヴィル「どおりですごく綺麗なわけだわ。」
リリア「ふーむ、ペナントの代わりの土産はビーズ製のコースターにするか。わしらはよく、寮でコーヒーを楽しんでおるからな。もっともセベクはコーヒーを飲めんから、飲んだふりをしているだけじゃが」
以前熱砂の国に行った時、マレウスさんがセベク君はコーヒーが飲めないって言っていたわね
カリム「いいんじゃないか?綺麗なコースターをもらったら、シルバーも喜びそうだ。」
リリア「ふむ。さて、どの動物の絵柄にするかのう…シルバーは鳥じゃな。学園でもよく一緒におる。セベクはわにが好きじゃから、これにしよう。後はマレウスだが…あやつは動物の好き嫌いなどない。困ったのう…」
カリム「うーん。これなんかどうだ?」
リリア「いやいや、それではイマイチ迫力に欠ける。むしろこっち…」
カリム「あ!それならあっちもよくないか?でもなあ…」
2人が悩んでいると、レオナさんが前に出た。
レオナ「ああもう、面倒くさえ・・・」
「レオナさん…?」
レオナ「トカゲでいいだろ。アイツにはお似合いだ」
リリア「ふ~む。そうかのう?地元のものが進めるのであれば助言に従うか。ではトカゲにしよう。助かったぞ、レオナ。マレウスも喜ぶじゃろう。」
レオナ「別にアイツのためじゃない。ツノ野郎の土産選びなんかに時間を取られたくないだけだ。」
ヴィル「まさかレオナが選んだお土産をマレウスがもらうことになるなんて」
リリア「勝ってきたぞ。あやつらに渡すのが楽しみじゃ♪」
レオナ「そろそろ俺たちの特訓の時間だ。競技場へ移動する。車に乗れ」
車に乗ってしばらくすると競技場が見えた。
ヴィル「ここがキャッチ・ザ・テイルの試合会場?」
「はい。」
レオナ「練習時間は限られてるからな。さっさと始めるぞ」
リリア「そうはいっても、わしらはキャッチ・ザ・テイルというものを一切合切知らん。」
レオナ「だから俺が教えてやる時間を作ったんだろうが」
「マントを外してください。キャッチ・ザ・テイルの試合では邪魔になってしまいますから。」
カリム「おお!確かに動きやすくなったぜ!」
リリア「そうじゃな。身体が軽くなったぞ」
ヴィル「涼しげな印象が上がったわね。マントは落ち着いた色味だったけど、スリーブレスでクロップド丈のインナーはカラフル。祭りっていうハレの日にふさわしい色使いだわ。アームレットも単なるファッションじゃなくて、サポーターの役目もしているのね。」
レオナ「ああ。肉体がぶつかり合ったりもするからな。ジャックみたいになられても面倒だ。全員熱中症の対策はしてるな?」
リリア「うむ!わしは持参した特製の日焼け止めを塗っておるぞ」
カリム「それとレオナに言われたとおりに、仮面に長いビーズを付けたぜ」
レオナ「ああ。ソイツをつけるのがルールだ」
ヴィル「キャッチ・ザ・テイルってことは…動物の尻尾をイメージしているのかしら?」
グリム「尻尾ならオレ様にもあるんだゾ!」
「ふふっ。確かにこのビーズが協議名の由来になってるけど、尻尾じゃなくてたてがみを意味しているのよ。グリム君。昔から、ライオンの獣人属はたてがみをイメージして編んだ髪を垂らすのがメジャーな髪型なの」
グリム「たてがみはオレ様にはないんだゾ・・・」
ヴィル「なるほど。おさげの”テイル”なのね。それをライオンの獣人属も付ける、と」
カリム「動くたびにチャラチャラ揺れて、かっこいいよな!」
レオナ「伝統や見た目はどうでもいいが…まあ慣れちまえば他の髪型より楽だしな。試合はあの競技場の上で1対1で行う。相手がつけているこのビーズを先に取った方が勝ち、簡単だろ?」
リリア「つまりたてがみを奪った方が勝ち、と。単純明快なルールじゃな。嫌いではないぞ。」
ヴィル「魔法を使っちゃいけないのよね?」
「はい。武器もダメです。」
レオナ「己の肉体のみで戦う。」
「かつて、己の牙と爪と知恵だけで戦ったこの国の王様たちに敬意を示すためだそうです」
レオナ「大会は16チームによる勝ち抜きトーナメント方式。先に2人勝利したチームが次の試合に勝ち上れる。」
ヴィル「4試合勝てば優勝ってわけね」
レオナ「とりあえず3人で何回か戦ってみろ。お前らの得手不得手を見させてもらう。」
ヴィル「わかったわ。とにかくやってみましょう。」
カリム「そうだな!」
レオナ「この地域じゃ大昔から装飾品として使われていたから、ビーズ品はなじみが深い。」
「今でもビーズ職人はたくさんいて、どれも天然素材で手作りした一点ものなの」
ヴィル「どおりですごく綺麗なわけだわ。」
リリア「ふーむ、ペナントの代わりの土産はビーズ製のコースターにするか。わしらはよく、寮でコーヒーを楽しんでおるからな。もっともセベクはコーヒーを飲めんから、飲んだふりをしているだけじゃが」
以前熱砂の国に行った時、マレウスさんがセベク君はコーヒーが飲めないって言っていたわね
カリム「いいんじゃないか?綺麗なコースターをもらったら、シルバーも喜びそうだ。」
リリア「ふむ。さて、どの動物の絵柄にするかのう…シルバーは鳥じゃな。学園でもよく一緒におる。セベクはわにが好きじゃから、これにしよう。後はマレウスだが…あやつは動物の好き嫌いなどない。困ったのう…」
カリム「うーん。これなんかどうだ?」
リリア「いやいや、それではイマイチ迫力に欠ける。むしろこっち…」
カリム「あ!それならあっちもよくないか?でもなあ…」
2人が悩んでいると、レオナさんが前に出た。
レオナ「ああもう、面倒くさえ・・・」
「レオナさん…?」
レオナ「トカゲでいいだろ。アイツにはお似合いだ」
リリア「ふ~む。そうかのう?地元のものが進めるのであれば助言に従うか。ではトカゲにしよう。助かったぞ、レオナ。マレウスも喜ぶじゃろう。」
レオナ「別にアイツのためじゃない。ツノ野郎の土産選びなんかに時間を取られたくないだけだ。」
ヴィル「まさかレオナが選んだお土産をマレウスがもらうことになるなんて」
リリア「勝ってきたぞ。あやつらに渡すのが楽しみじゃ♪」
レオナ「そろそろ俺たちの特訓の時間だ。競技場へ移動する。車に乗れ」
車に乗ってしばらくすると競技場が見えた。
ヴィル「ここがキャッチ・ザ・テイルの試合会場?」
「はい。」
レオナ「練習時間は限られてるからな。さっさと始めるぞ」
リリア「そうはいっても、わしらはキャッチ・ザ・テイルというものを一切合切知らん。」
レオナ「だから俺が教えてやる時間を作ったんだろうが」
「マントを外してください。キャッチ・ザ・テイルの試合では邪魔になってしまいますから。」
カリム「おお!確かに動きやすくなったぜ!」
リリア「そうじゃな。身体が軽くなったぞ」
ヴィル「涼しげな印象が上がったわね。マントは落ち着いた色味だったけど、スリーブレスでクロップド丈のインナーはカラフル。祭りっていうハレの日にふさわしい色使いだわ。アームレットも単なるファッションじゃなくて、サポーターの役目もしているのね。」
レオナ「ああ。肉体がぶつかり合ったりもするからな。ジャックみたいになられても面倒だ。全員熱中症の対策はしてるな?」
リリア「うむ!わしは持参した特製の日焼け止めを塗っておるぞ」
カリム「それとレオナに言われたとおりに、仮面に長いビーズを付けたぜ」
レオナ「ああ。ソイツをつけるのがルールだ」
ヴィル「キャッチ・ザ・テイルってことは…動物の尻尾をイメージしているのかしら?」
グリム「尻尾ならオレ様にもあるんだゾ!」
「ふふっ。確かにこのビーズが協議名の由来になってるけど、尻尾じゃなくてたてがみを意味しているのよ。グリム君。昔から、ライオンの獣人属はたてがみをイメージして編んだ髪を垂らすのがメジャーな髪型なの」
グリム「たてがみはオレ様にはないんだゾ・・・」
ヴィル「なるほど。おさげの”テイル”なのね。それをライオンの獣人属も付ける、と」
カリム「動くたびにチャラチャラ揺れて、かっこいいよな!」
レオナ「伝統や見た目はどうでもいいが…まあ慣れちまえば他の髪型より楽だしな。試合はあの競技場の上で1対1で行う。相手がつけているこのビーズを先に取った方が勝ち、簡単だろ?」
リリア「つまりたてがみを奪った方が勝ち、と。単純明快なルールじゃな。嫌いではないぞ。」
ヴィル「魔法を使っちゃいけないのよね?」
「はい。武器もダメです。」
レオナ「己の肉体のみで戦う。」
「かつて、己の牙と爪と知恵だけで戦ったこの国の王様たちに敬意を示すためだそうです」
レオナ「大会は16チームによる勝ち抜きトーナメント方式。先に2人勝利したチームが次の試合に勝ち上れる。」
ヴィル「4試合勝てば優勝ってわけね」
レオナ「とりあえず3人で何回か戦ってみろ。お前らの得手不得手を見させてもらう。」
ヴィル「わかったわ。とにかくやってみましょう。」
カリム「そうだな!」