夕焼けの草原のタマ―シュナ・ムイナ
グリム「あとここに呼ばれたのはヴィルか。オレ様ほどじゃねえが役に立ちそうだな。」
ジャック「ヴィル先輩も普段から欠かさずトレーニングをしてる。納得の人選だぜ。」
リリア「負けん気の強さも戦士向き出しのう」
レオナ「それもそうだが…決め手は一つ」
ロゼッタ「決め手…?」
レオナ「この学園には腕っぷしの強いのがたんまりいるが、どうにも融通が利かない奴らばかりだ。」
ジャック「確かに。」
リリア「お主も人のことはいえんと思うぞ。ジャック」
レオナ「その点、ヴィルは良識と節度を持った寮長様だ。それに俺とヴィルは、入学以来同じ学び舎で過ごして気心が知れた友人同士だからな。」
ヴィル「気持ち悪い…全く感情がこもってないわよ。つまり、面倒な話し合いをしなくていい相手だからアタシを選んだってことでしょ?却下。
そんな失礼な理由でアタシを動かせると思わないで。3年生がいいなら、ルークにでも頼めば?」
レオナ「絶対にごめんだ…俺はお前に頼んでるんだよ、ヴィル」
ヴィル「あら、アンタがアタシのファンだったとは知らなかったわ。レオナが大会優勝者たちに『守護者の授業』をすればいいだけでしょ?どうしてアタシがキャッチ・ザ・テイルなんてものに、付き合わされなくちゃいけないわけ?他をあたって頂戴。それじゃあ失礼するわ」
レオナ「おいおい、そんなこと言っていいのか?この後の提案を聞かないと後悔すると思うがな。」
ヴィル「何よ?」
レオナ「美容好きなお前なら『エレファントレガシー』って地名くらいは知ってるだろう。」
エレファントレガシー…レオナさんがヴィルさんにしたい提案がなんとなくわかった気がするわ
ヴィル「…もちろん」
ジャック「エレファントレガシー?聞いたことがねえな」
グリム「ヴィルが興味を持つような場所なのか?」
レオナ「日中でも太陽の光が届かない不毛の大地。噴き上げる火山の熱気と、深い渓谷かつて『象の墓場』と呼ばれ、王の統治も及ばぬ無法地帯った場所は現在・・・」
ジャック君とグリム君は緊張したかのようにつばを飲み込んでいる
知らない人たちからしたらその反応が普通かもしれない
グリム君は私の方を見て尋ねてきた
グリム「ロゼッタ…今そこはどうなってるんだゾ?」
ロゼッタ「今、エレファント・レガシーは温泉観光地となってるわ」
ジャック・グリム「「温泉!?観光地!?」」
ロゼッタ「ええ。吹き出す間欠泉や荘厳な風景、地熱を利用して作った商品を名物にして、夕焼けの草原屈指の観光地となってるのよ。」
レオナ「屈指と言ってもまあ、他も数えられるほどしかないが。」
リリア「わしも行ったことがあるぞ。中々に楽しい場所じゃった。」
ヴィル「エレファント・レガシーで販売されている鉱泉水や、温泉泥は美容にいいって評判…た、確かに一度言ってみたいとは思ってたけど、プライベートで旅行すればいいわ。アンタとなんかと行くよりよっぽど気が楽よ」
レオナ「俺抜きで、行けるもんならな」
ヴィル「…何?」
レオナ「お前が、キャッチ・ザ・テイルの大会に出ることを快く引き受けてくれるなら…エレファントレガシーの中でも、王族の人間しか入れない特別地区に俺が案内してやる。」
ヴィル「えっ!?」
レオナ「プライベート旅行じゃ、どうあがいても入れない場所だ。
当然美容とやらの効果も保証付き。この機会を逃したら一生行けないだろうなァ」
ジャック「すごい。どう考えても、ヴィル先輩にとっては魅力すぎる提案だ…!」
リリア「なるほど。この強力な一手を持っておったから、ヴィルを誘ったんじゃな。」
ヴィル「何よ。そんな条件出してくるなんてズルいじゃない…わかったわ。レオナプロデュースの夕焼けの草原観光ツアー、申し込みましょう。その代りしっかり案内頼むわよ。観光ガイドさん?」
レオナ「ああ。最上級のエスコートをさせていただこう。」
グリム「夕焼けの草原のお祭りか…コイツは面白そうなんだゾ」
監督生「確かに楽しそう!」
グリム「にゃははっ!いろんな屋台が出てくるんだろうなー!レオナ!オレ様達も一緒に行ってやる!」
レオナ「誰が連れていくか」
グリム「ふな゛っ!?」
レオナ「テメエらがキャッチ・ザ・テイルで戦力になるとは思えない。」
グリム「安心しろ!オレ様、キャッチ・ザ・テイルなんて面倒くさいもんに出るつもりはねえ!」
ロゼッタ「キャッチ・ザ・テイルに出ないならどうするの?」
グリム「オレ様は祭りで美味いもんを食いたいだけなんだゾ!」
レオナ「…だったら尚更連れていく理由はない」
グリム「いいじゃねえか!連れてけ、連れてけ、連れてけ――――!」
グリム君は小さな子供のような駄々をこね始めた
レオナ「うるせーぞ、毛玉」
リリア「連れていけばよいではないか、レオナ。旅の共は多い方が楽しいぞ。」
レオナ「何の役にも立たないやつがついてきても足手まといだ」
ジャック「グリムは床で転がって騒いでるけど…監督生はどうなんだ?」
監督生「できることならば…!」
ロゼッタ「ユウもこう言ってますし…私の招待客として連れていくのはダメですか?」
レオナ「遊びじゃねえだぞ」
監督生「(あっ、ちょっと揺らいでる?)」
ロゼッタ「なら、私はここに残ってオンボロ寮でパティ―でもします」
リリア「それはいいのう。ぜひとも参加させてくれ」
ロゼッタ「もちろんです!」
レオナ「…足元みやがって。仕方ねえ。チームのサポートをするなら連れてってやる。」
監督生「頑張ります!(ロゼッタさんが言うとなんでも了承してくれそうだな)」
レオナ「おい、お前にかかってるからな。毛玉が余計なことをしないようにしっかり見張ってろよ。」
ジャック「ヴィル先輩も普段から欠かさずトレーニングをしてる。納得の人選だぜ。」
リリア「負けん気の強さも戦士向き出しのう」
レオナ「それもそうだが…決め手は一つ」
ロゼッタ「決め手…?」
レオナ「この学園には腕っぷしの強いのがたんまりいるが、どうにも融通が利かない奴らばかりだ。」
ジャック「確かに。」
リリア「お主も人のことはいえんと思うぞ。ジャック」
レオナ「その点、ヴィルは良識と節度を持った寮長様だ。それに俺とヴィルは、入学以来同じ学び舎で過ごして気心が知れた友人同士だからな。」
ヴィル「気持ち悪い…全く感情がこもってないわよ。つまり、面倒な話し合いをしなくていい相手だからアタシを選んだってことでしょ?却下。
そんな失礼な理由でアタシを動かせると思わないで。3年生がいいなら、ルークにでも頼めば?」
レオナ「絶対にごめんだ…俺はお前に頼んでるんだよ、ヴィル」
ヴィル「あら、アンタがアタシのファンだったとは知らなかったわ。レオナが大会優勝者たちに『守護者の授業』をすればいいだけでしょ?どうしてアタシがキャッチ・ザ・テイルなんてものに、付き合わされなくちゃいけないわけ?他をあたって頂戴。それじゃあ失礼するわ」
レオナ「おいおい、そんなこと言っていいのか?この後の提案を聞かないと後悔すると思うがな。」
ヴィル「何よ?」
レオナ「美容好きなお前なら『エレファントレガシー』って地名くらいは知ってるだろう。」
エレファントレガシー…レオナさんがヴィルさんにしたい提案がなんとなくわかった気がするわ
ヴィル「…もちろん」
ジャック「エレファントレガシー?聞いたことがねえな」
グリム「ヴィルが興味を持つような場所なのか?」
レオナ「日中でも太陽の光が届かない不毛の大地。噴き上げる火山の熱気と、深い渓谷かつて『象の墓場』と呼ばれ、王の統治も及ばぬ無法地帯った場所は現在・・・」
ジャック君とグリム君は緊張したかのようにつばを飲み込んでいる
知らない人たちからしたらその反応が普通かもしれない
グリム君は私の方を見て尋ねてきた
グリム「ロゼッタ…今そこはどうなってるんだゾ?」
ロゼッタ「今、エレファント・レガシーは温泉観光地となってるわ」
ジャック・グリム「「温泉!?観光地!?」」
ロゼッタ「ええ。吹き出す間欠泉や荘厳な風景、地熱を利用して作った商品を名物にして、夕焼けの草原屈指の観光地となってるのよ。」
レオナ「屈指と言ってもまあ、他も数えられるほどしかないが。」
リリア「わしも行ったことがあるぞ。中々に楽しい場所じゃった。」
ヴィル「エレファント・レガシーで販売されている鉱泉水や、温泉泥は美容にいいって評判…た、確かに一度言ってみたいとは思ってたけど、プライベートで旅行すればいいわ。アンタとなんかと行くよりよっぽど気が楽よ」
レオナ「俺抜きで、行けるもんならな」
ヴィル「…何?」
レオナ「お前が、キャッチ・ザ・テイルの大会に出ることを快く引き受けてくれるなら…エレファントレガシーの中でも、王族の人間しか入れない特別地区に俺が案内してやる。」
ヴィル「えっ!?」
レオナ「プライベート旅行じゃ、どうあがいても入れない場所だ。
当然美容とやらの効果も保証付き。この機会を逃したら一生行けないだろうなァ」
ジャック「すごい。どう考えても、ヴィル先輩にとっては魅力すぎる提案だ…!」
リリア「なるほど。この強力な一手を持っておったから、ヴィルを誘ったんじゃな。」
ヴィル「何よ。そんな条件出してくるなんてズルいじゃない…わかったわ。レオナプロデュースの夕焼けの草原観光ツアー、申し込みましょう。その代りしっかり案内頼むわよ。観光ガイドさん?」
レオナ「ああ。最上級のエスコートをさせていただこう。」
グリム「夕焼けの草原のお祭りか…コイツは面白そうなんだゾ」
監督生「確かに楽しそう!」
グリム「にゃははっ!いろんな屋台が出てくるんだろうなー!レオナ!オレ様達も一緒に行ってやる!」
レオナ「誰が連れていくか」
グリム「ふな゛っ!?」
レオナ「テメエらがキャッチ・ザ・テイルで戦力になるとは思えない。」
グリム「安心しろ!オレ様、キャッチ・ザ・テイルなんて面倒くさいもんに出るつもりはねえ!」
ロゼッタ「キャッチ・ザ・テイルに出ないならどうするの?」
グリム「オレ様は祭りで美味いもんを食いたいだけなんだゾ!」
レオナ「…だったら尚更連れていく理由はない」
グリム「いいじゃねえか!連れてけ、連れてけ、連れてけ――――!」
グリム君は小さな子供のような駄々をこね始めた
レオナ「うるせーぞ、毛玉」
リリア「連れていけばよいではないか、レオナ。旅の共は多い方が楽しいぞ。」
レオナ「何の役にも立たないやつがついてきても足手まといだ」
ジャック「グリムは床で転がって騒いでるけど…監督生はどうなんだ?」
監督生「できることならば…!」
ロゼッタ「ユウもこう言ってますし…私の招待客として連れていくのはダメですか?」
レオナ「遊びじゃねえだぞ」
監督生「(あっ、ちょっと揺らいでる?)」
ロゼッタ「なら、私はここに残ってオンボロ寮でパティ―でもします」
リリア「それはいいのう。ぜひとも参加させてくれ」
ロゼッタ「もちろんです!」
レオナ「…足元みやがって。仕方ねえ。チームのサポートをするなら連れてってやる。」
監督生「頑張ります!(ロゼッタさんが言うとなんでも了承してくれそうだな)」
レオナ「おい、お前にかかってるからな。毛玉が余計なことをしないようにしっかり見張ってろよ。」