グロリアスマスカレード~紅蓮の花と救いの鐘~

舞踏会当日の夜

メインストリートに最後にやってきたのは、ロゼッタだった。

ユウ「んッッッ、待ってッ!ドレス姿!!!(美しすぎる)」

ユウは首を真上に向け、ロゼッタから顔を器用にそらした

ナイトレイブンの生徒たちはみな固まる。

マレウス「ロゼッタ…その姿…」

セベク「ロゼッタ様…!なんと…!なんと…!美しいのでございましょうか!!」

セベクはその姿に泣いて笑っていた

花の街を観光したときに着ていた踊り子のようなドレスとはまったく異なった、清楚あるドレス…

ノーブルベルカレッジの個性ある紫、黒、赤、の3色が分断にあしらわれていた

セベクは「褒めてやろう花の街の人間!!」と泣き叫んでいる

ロゼッタ「ふふっ。セベク君、ありがとう」

シルバー「そ、そういえば、ロゼッタのドレスはマレウス様の雷に打たれて焦げてしまっていたのだったな…」

シルバーは直視できないが故、目をあちらこちらに逸らしながらロゼッタに近づいた。そっと手を差し伸べる

ロゼッタは嬉しそうに彼の手を握る

リドル「シルバー、ちゃっかりロゼッタをエスコートしようとしているだろう?」

リドルが腕を組んで、シルバーを見つめた

ラギー「ふえー…こりゃまた震えちまうほど綺麗で。(後で、レオナさんに写真送っとかないっと)」

ラギーは真顔でヒュー、と口笛を吹いた

その隣でルークは「ボーテ100点!」と笑顔だった

「ヴィルに教わったヒールの歩き方もバッチリだよ!ヴィルに写真を送っとかないと」とルークは携帯を取り出していた

エペル「ロゼッタサンっ!?めっちゃ綺麗だがな…」

ほえー、とエペルは見惚れていた

「うんうん」とリドルは嬉しそうに頷く

ジャミル「よくこの短時間でそのドレスが用意できたものだな」

ジャミルはじー、とロゼッタを見ながら感心していた

ちなみにこのドレスは副会長さんと補佐の方が用意してくれたものだ

「ロゼッタさんを見たらアイデアがたくさん湧いてきた!」と盛り上がっていたのを思い出すロゼッタ

イデア「え…ロゼッタ氏、女神か?」

イデアもロゼッタのその姿に虜になっていた

アズール「ロゼッタさん、取引しませんか?是非ともモストロラウンジで「これ以上は言わせないぞ、アズール」

アズールの隣にサッ,とジャミルが並んだ

ジャミル「お綺麗です。ロゼッタ様がお美しいので、月が見えなくなりそうです」

ジャミルはストレートに感想を述べた

ロゼッタ「ふふっ。ジャミル君はお世辞が上手ね。」

ジャミル「(お世辞じゃないんだが…)」

デュース「ロゼッタさん…なんというかその…」

カチンコチン、になっているデュース

めちゃくちゃ噛みながら「かかかかか、かわ、いいです」とロゼッタを褒めた。顔はもう真っ赤である。

デュース「あ!ロゼッタさん!エースに写真送ってもいいですか?」

デュースはロゼッタの隣に並ぶと、スマホを夜空にかかげ、「はい、チーズ」とピースサインを作った

デュース「よっしゃ!エースに自慢してやろう!」

デュースのご機嫌は右肩上がりだ。

マレウス「ロゼッタ。僕もいいか?」

マレウスが歩み寄る

ロゼッタ「もちろん!」

マレウス「僕もリリアにお前の写真を頼まれていてな」

マレウスはそっとしゃがみ、ロゼッタと同じ高さに並ぶ

ロゼッタは、どんなポーズで取るかマレウスに聞こうとしたが…

頬に小さなハートがついた

マレウス「他の者には内緒だ」

マレウスは微笑む

リリアに送られた写真には頬にキスをするマレウスの横顔と、それに驚くロゼッタの顔が写っていることだろう

マレウス「可愛くて、つい…な」

ムー、と頬を膨らませるロゼッタにマレウスは笑声を漏らした

「…あ…夜の鐘の音だ」

マレウスは救いの鐘の音に気づいた

するとニヤッと笑う
 
マレウス「舞踏会が始まるぞ。さあ、会場に行こう」

マレウスはロゼッタの腰をさらい、ともに大講堂を目指した

他の人たちがもの惜しそうに2人を見つめた
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