グロリアスマスカレード~紅蓮の花と救いの鐘~
ロロの目が据わっている
ロロ「このおぞましい魔法など使いたくはなかったたが……それも今日で終わりと思えば…」
ロロはそっと…そっと瞼を開く
ロロ「私の炎でもって、お前たち怪物を消し去ってやる
『紅蓮よ この身を焦がし 私を導け
くすぶる欲望(ダーク・ファイア)』!」
パンっ、と破裂する音が聞こえた
ロロの体が足から燃えていく
全身が赤い炎に包まれた
アズール「いったいなんなんですかあの姿は!」
アズールは驚愕した
ロロは人というより炎 炎が蠢いている
ロゼッタ「(これが、彼のユニーク魔法…)」
ロロ「炎で我が身を包み込み自在に操る…」
ロロは満足そうに「んふふ」と笑っている
マレウスは冷や汗を流した
マレウス「これはただの炎ではないな」
ロロ「左様。この炎はお前たちの恐怖、混乱、焦燥を糧に燃え上がる」
そのロロの意味を理解したイデアは「助かりたければ燃えても冷静でいろってこと!?」と愕然としていた
ロロ「悪党ども…!もがき苦しめばいい!」
そのロロの言葉とともに炎が溢れ出る
ロゼッタはペンを構え、心を整えた
マレウスたちもそうしている
しかし、アズールがだんだんと炎の熱さにやられ始めてきた
アズール「うぐっ…熱さにはあまり耐性が…」
イデア「アズール氏!」
イデアがアズールに近づく
ロゼッタも足がフラフラし始めたアズールを支えた
ロゼッタ「(ウィンディーネ、アズール君の体を冷やせる?)」
ウィンディーネ『(任せて頂戴。タコ坊やの体を冷やせばいいのね?)』
マレウス「シュラウド、そしてノーブルベルカレッジの生徒よ。まだ動けるな?」
マレウスが2人に声を掛ける
マレウス「アーシェングロットを連れて下がっていろ」
そんなマレウスに「えっ!?マレウス氏はどうするつもり!?」とイデアが驚き、問う
マレウス「奴の狙いはこの僕だ。…来い、フランム。僕が直々に相手をしてやろう」
マレウスはロロを見据えた
ロゼッタとイデアはマレウスに従い、アズールを後ろに下がらせた
アズール「すみません…ロゼッタさん…不甲斐ないです」
ロゼッタに寄りかかるアズール
ロゼッタ「いいえ。アズール君は頑張ったわ。…謝ることなんてない。ウィンディーネ、アズール君の体を冷やしてあげて。」
ウィンディーネ『わかったわ。』
アズール「ロゼッタさん…(お姉さまに褒めてもらえた)」
嬉しそうに目を細め、そして体を休ませた
マレウスとロロの戦いが始まる
熱い火花がこっちにまで飛んでくる
イデア「や、ヤバすぎ」
イデアは体を小さくし、そんな2人を見つめた
マレウス「これで終いだ…!」
マレウスの何千本もの雷がロロを襲った。大打撃だ
ロロ「ぐわああああああああ…!」
ロロはバタっ、と音を立て、倒れた
「私は…私は…」と痛みに抗って、まだ戦おうと這っている。しかし、マレウスの魔法には敵わない
ロロ「なんて力だ…この…怪物め…っ!」
ロロはとうとう瞼を閉じた
アズール「ロロさんが倒れて、炎が消えた…」
アズールは消えた炎を見つめる
マレウスが勝利したことに気づけば、それはもう喜んでいた
マレウス「怪物、か……それはお前もだろう」
倒れたロロをマレウスはじっと見下ろした
そして、ロロの凄さに恐れつつも、関心していた
マレウス「まさか執念だけで、僕をここまで手こずらせるとはな。
フランムよ、その気概さだけは褒めてやる…」
マレウスは息を整え、一歩、ロロのもとへ歩み出す
コツコツ、となる靴の音が気品を満たす
マレウス「まだ戦うつもりだというのならば、相手になるぞ」
そんなマレウスの言葉にゾっとするロロ
ロロ「ま、待て!分かった、認めよう!」
ロロは焦りながら、敗北を認めた
ロロ「私の…負けだ…!望み通り、救いの鐘を鳴らすがいい…」
ロロは諦めたように両手をあげ、その場に縮こまった
ロロは肩を落とし、敗北を認めているようだった
ロロの反省の態度にマレウスは微笑む
マレウス「お前の処遇はあとでゆっくり考えることにしよう」
マレウスはそうくだすと踵を返し、鐘の方向へと体を向けた
ロロはその背中を落ち込んだ表情で見つめーー
ロロ「ああ…わかったよ…お前が本物の間抜けだということがなあ!」
ロロは叫んだ。そして魔法を具現化する。
ロロ「油断したな、マレウス!私に背中を見せるとは!」
紅蓮の花が紅く染まっていく
ロロの魔力に引き寄せられていく
ロロは悪巧みをくる子供のようにマレウスを捉えていた
ロゼッタ「…(彼に少しお灸をすえてあげなくちゃね)」
ロゼッタはそっと立ち上がる
ウィンディーネ『(相当怒っているわね。…あの力を使ってしまうのは極力避けた方がいいけど、今回は仕方がないか。)』
ロロ「焼き付くしてやろう!」
炎が…紅色の炎がマレウスの足下にブワッ、と広がった
メラメラと床が燃えていく
アズール・イデア「「マレウスさん!/マレウス氏!」」
2人が必死に呼び叫んだ。だがマレウスはーーー
マレウス「愚か者が」
優雅に炎の上を歩いた
その炎は確かにマレウスの肌に触れていた
だが、マレウスは微動だにしない
マレウス「僕の名前はマレウス・ドラコニア。この僕が、炎など恐ると思ったのか?」
マレウスの余裕の表情に「な、な…なにいっ!!」とロロが驚愕した
恐怖の糧にしているロロの炎は、マレウスには通用しなかった
マレウス「さあ。この災厄を終わらせよう」
ロロ「やめろ…頼む、やめてくれ…!やめろおおおおおおおっ!!!!」
魔法でどうにもならなかったマレウスにロロは飛び掛かって何が何でも阻止しようとした
マレウスに掴みかかろうとしたロロ。だが、触れられなかった
「___彼に手を出すことは許さない___」
突如、ロロの視界が反転した
耳に残るは低い…女性の声
ロロの視界にはロゼッタの鋭い瞳がうつっていた
ロロ「…なっ…!?」
ロロは床に頭をつけていた
精霊の女王である母親の力を借りたロゼッタは、ロロが動けないように拘束したからだ。
そして、炎に向かって息を吹きかける
アズール「えっ!?炎が消えた!?」
アズールは周りを確認する
四方八方に燃え広がっていたロロの炎が、一瞬にして沈下される
紅蓮の花まで消えたため、紅い光はもうどこにもない。ただの静かな空間がそこにはある
イデアは目を大きく見開いた
イデア「ロゼッタ氏が精霊の力で…?一瞬で消したの!?」
肩を縮めるほど驚くイデア
ロゼッタが、息を吹きかけるだけで、炎が簡単に消えてしまったのだ
だがロゼッタはロロを見下ろしたままーー
ロロ「お前ッ!何者だ!?」
ロロはジタバタして、拘束を解こうとした。
だが、ロゼッタの睨みを見た瞬間、体を動かすことができなくなった。
ロロ「ッ…!」
ろ路はそんなロゼッタに恐怖を感じ、体を張ってでも後ろへ下がっていく
ロロ「ロゼッタッ…!」
ロロは紅蓮の花がまとわりついていないロゼッタの仮初の体のもとへ進んでいく
そして腕に触れれば、強引に引き寄せ
ロロ「ロゼッタ…!助けてくれロゼッタ!!」
すがりついて盾にした
ロゼッタはそんなロロの態度を平然と見つめる
そして盾代わりとなった自分の体を見つめた。
その体には赤い跡が数か所残されていた。
ーー「いい夜だったようだなフランムよ」
ロゼッタ「(マレウスさんがそう言った理由がやっとわかった…)」
ロロ「おねがいだ…!助けてくれ…ッ!」
そう必死にロゼッタの体を揺らすロロ
ロゼッタは何も言わなかった。しかし、態度には出すーー
「!?」
ロゼッタが指を鳴らすと、その顔を砕いた。
そして炎の魔法で仮初の体ををいっきに燃やし尽くした
ロロ「ヒッ…!?」
ロロから裏返った声が漏れる。ビクビクと震えていた
そして、それを冗談だと言わんばかりに、塔の外へ捨てる。
落ちていった体は空気に触れ、跡形もなく灰になって消え去った
ロロ「…かっ、怪物だ…化け物だ…」
ロロは本当に怪物を見たような目でロゼッタを見つめた
ロロ「このおぞましい魔法など使いたくはなかったたが……それも今日で終わりと思えば…」
ロロはそっと…そっと瞼を開く
ロロ「私の炎でもって、お前たち怪物を消し去ってやる
『紅蓮よ この身を焦がし 私を導け
くすぶる欲望(ダーク・ファイア)』!」
パンっ、と破裂する音が聞こえた
ロロの体が足から燃えていく
全身が赤い炎に包まれた
アズール「いったいなんなんですかあの姿は!」
アズールは驚愕した
ロロは人というより炎 炎が蠢いている
ロゼッタ「(これが、彼のユニーク魔法…)」
ロロ「炎で我が身を包み込み自在に操る…」
ロロは満足そうに「んふふ」と笑っている
マレウスは冷や汗を流した
マレウス「これはただの炎ではないな」
ロロ「左様。この炎はお前たちの恐怖、混乱、焦燥を糧に燃え上がる」
そのロロの意味を理解したイデアは「助かりたければ燃えても冷静でいろってこと!?」と愕然としていた
ロロ「悪党ども…!もがき苦しめばいい!」
そのロロの言葉とともに炎が溢れ出る
ロゼッタはペンを構え、心を整えた
マレウスたちもそうしている
しかし、アズールがだんだんと炎の熱さにやられ始めてきた
アズール「うぐっ…熱さにはあまり耐性が…」
イデア「アズール氏!」
イデアがアズールに近づく
ロゼッタも足がフラフラし始めたアズールを支えた
ロゼッタ「(ウィンディーネ、アズール君の体を冷やせる?)」
ウィンディーネ『(任せて頂戴。タコ坊やの体を冷やせばいいのね?)』
マレウス「シュラウド、そしてノーブルベルカレッジの生徒よ。まだ動けるな?」
マレウスが2人に声を掛ける
マレウス「アーシェングロットを連れて下がっていろ」
そんなマレウスに「えっ!?マレウス氏はどうするつもり!?」とイデアが驚き、問う
マレウス「奴の狙いはこの僕だ。…来い、フランム。僕が直々に相手をしてやろう」
マレウスはロロを見据えた
ロゼッタとイデアはマレウスに従い、アズールを後ろに下がらせた
アズール「すみません…ロゼッタさん…不甲斐ないです」
ロゼッタに寄りかかるアズール
ロゼッタ「いいえ。アズール君は頑張ったわ。…謝ることなんてない。ウィンディーネ、アズール君の体を冷やしてあげて。」
ウィンディーネ『わかったわ。』
アズール「ロゼッタさん…(お姉さまに褒めてもらえた)」
嬉しそうに目を細め、そして体を休ませた
マレウスとロロの戦いが始まる
熱い火花がこっちにまで飛んでくる
イデア「や、ヤバすぎ」
イデアは体を小さくし、そんな2人を見つめた
マレウス「これで終いだ…!」
マレウスの何千本もの雷がロロを襲った。大打撃だ
ロロ「ぐわああああああああ…!」
ロロはバタっ、と音を立て、倒れた
「私は…私は…」と痛みに抗って、まだ戦おうと這っている。しかし、マレウスの魔法には敵わない
ロロ「なんて力だ…この…怪物め…っ!」
ロロはとうとう瞼を閉じた
アズール「ロロさんが倒れて、炎が消えた…」
アズールは消えた炎を見つめる
マレウスが勝利したことに気づけば、それはもう喜んでいた
マレウス「怪物、か……それはお前もだろう」
倒れたロロをマレウスはじっと見下ろした
そして、ロロの凄さに恐れつつも、関心していた
マレウス「まさか執念だけで、僕をここまで手こずらせるとはな。
フランムよ、その気概さだけは褒めてやる…」
マレウスは息を整え、一歩、ロロのもとへ歩み出す
コツコツ、となる靴の音が気品を満たす
マレウス「まだ戦うつもりだというのならば、相手になるぞ」
そんなマレウスの言葉にゾっとするロロ
ロロ「ま、待て!分かった、認めよう!」
ロロは焦りながら、敗北を認めた
ロロ「私の…負けだ…!望み通り、救いの鐘を鳴らすがいい…」
ロロは諦めたように両手をあげ、その場に縮こまった
ロロは肩を落とし、敗北を認めているようだった
ロロの反省の態度にマレウスは微笑む
マレウス「お前の処遇はあとでゆっくり考えることにしよう」
マレウスはそうくだすと踵を返し、鐘の方向へと体を向けた
ロロはその背中を落ち込んだ表情で見つめーー
ロロ「ああ…わかったよ…お前が本物の間抜けだということがなあ!」
ロロは叫んだ。そして魔法を具現化する。
ロロ「油断したな、マレウス!私に背中を見せるとは!」
紅蓮の花が紅く染まっていく
ロロの魔力に引き寄せられていく
ロロは悪巧みをくる子供のようにマレウスを捉えていた
ロゼッタ「…(彼に少しお灸をすえてあげなくちゃね)」
ロゼッタはそっと立ち上がる
ウィンディーネ『(相当怒っているわね。…あの力を使ってしまうのは極力避けた方がいいけど、今回は仕方がないか。)』
ロロ「焼き付くしてやろう!」
炎が…紅色の炎がマレウスの足下にブワッ、と広がった
メラメラと床が燃えていく
アズール・イデア「「マレウスさん!/マレウス氏!」」
2人が必死に呼び叫んだ。だがマレウスはーーー
マレウス「愚か者が」
優雅に炎の上を歩いた
その炎は確かにマレウスの肌に触れていた
だが、マレウスは微動だにしない
マレウス「僕の名前はマレウス・ドラコニア。この僕が、炎など恐ると思ったのか?」
マレウスの余裕の表情に「な、な…なにいっ!!」とロロが驚愕した
恐怖の糧にしているロロの炎は、マレウスには通用しなかった
マレウス「さあ。この災厄を終わらせよう」
ロロ「やめろ…頼む、やめてくれ…!やめろおおおおおおおっ!!!!」
魔法でどうにもならなかったマレウスにロロは飛び掛かって何が何でも阻止しようとした
マレウスに掴みかかろうとしたロロ。だが、触れられなかった
「___彼に手を出すことは許さない___」
突如、ロロの視界が反転した
耳に残るは低い…女性の声
ロロの視界にはロゼッタの鋭い瞳がうつっていた
ロロ「…なっ…!?」
ロロは床に頭をつけていた
精霊の女王である母親の力を借りたロゼッタは、ロロが動けないように拘束したからだ。
そして、炎に向かって息を吹きかける
アズール「えっ!?炎が消えた!?」
アズールは周りを確認する
四方八方に燃え広がっていたロロの炎が、一瞬にして沈下される
紅蓮の花まで消えたため、紅い光はもうどこにもない。ただの静かな空間がそこにはある
イデアは目を大きく見開いた
イデア「ロゼッタ氏が精霊の力で…?一瞬で消したの!?」
肩を縮めるほど驚くイデア
ロゼッタが、息を吹きかけるだけで、炎が簡単に消えてしまったのだ
だがロゼッタはロロを見下ろしたままーー
ロロ「お前ッ!何者だ!?」
ロロはジタバタして、拘束を解こうとした。
だが、ロゼッタの睨みを見た瞬間、体を動かすことができなくなった。
ロロ「ッ…!」
ろ路はそんなロゼッタに恐怖を感じ、体を張ってでも後ろへ下がっていく
ロロ「ロゼッタッ…!」
ロロは紅蓮の花がまとわりついていないロゼッタの仮初の体のもとへ進んでいく
そして腕に触れれば、強引に引き寄せ
ロロ「ロゼッタ…!助けてくれロゼッタ!!」
すがりついて盾にした
ロゼッタはそんなロロの態度を平然と見つめる
そして盾代わりとなった自分の体を見つめた。
その体には赤い跡が数か所残されていた。
ーー「いい夜だったようだなフランムよ」
ロゼッタ「(マレウスさんがそう言った理由がやっとわかった…)」
ロロ「おねがいだ…!助けてくれ…ッ!」
そう必死にロゼッタの体を揺らすロロ
ロゼッタは何も言わなかった。しかし、態度には出すーー
「!?」
ロゼッタが指を鳴らすと、その顔を砕いた。
そして炎の魔法で仮初の体ををいっきに燃やし尽くした
ロロ「ヒッ…!?」
ロロから裏返った声が漏れる。ビクビクと震えていた
そして、それを冗談だと言わんばかりに、塔の外へ捨てる。
落ちていった体は空気に触れ、跡形もなく灰になって消え去った
ロロ「…かっ、怪物だ…化け物だ…」
ロロは本当に怪物を見たような目でロゼッタを見つめた