グロリアスマスカレード~紅蓮の花と救いの鐘~
マレウスたちがいなくなり静かになった会場でロロは楽しげに笑う
ロロ「ふふ…んふふ…ふふっ、んふふ、はは!あーはっはっは!」
そう気持ちよさそうに笑うとロロは拳を作った
ロロ「やったぞ、これで消える!忌々しい魔法士どもも、世界屈指の魔力を持つと言われたマレウス・ドラコニアも、これで終わりだ!
せいぜい地の底で、魔力を吸い尽くされるがいい!」
ロロは赤い花に包まれた床を眺めた
この下で枯れてゆく魔法士を想像するだけでウズウズしていた
ロロ「ついに…ついに今こそ…私の正義が成されるときだ」
ロロは思い描いてきた未来にほくそ笑んだ
ロロ「さて、と…」
ロロは視線を下ろす紅蓮の花に包まれた女性にだ
ロロ「お前にはもう魔力がないのだな」
それならいい、とロロは悪い顔をした
ロロはロゼッタの体に吸い付いていた紅蓮の花に過剰な魔法をかけ、枯らした。意識のないロゼッタの体を抱き上げる
ロロはロゼッタの顔を覗いた
ロロ「こんな感情…私は罪な男だ。なんて罪な男なのだ」
ロロはロゼッタの寝顔を見てはほっこりしていた
さっきまでロゼッタのことを“化け物”だと言った彼とは大違い
本心は彼女のことを好いていた
ロロ「んふふ…」
ロロはロゼッタの瞼にキスをした。そして満足げに笑う
ロロ「好き…ああ…私は君のことが好きなのだよ…愛おしいよ…“ロゼッタ”」
しかし、ロロが連れ帰ったその体はーー仮初の体だった。
本物のロゼッタはマレウスたちと同じく、床の底に落ちていた
ロゼッタ「っ・・・」
ロゼッタは意識を失う前にある言葉を口にしていたのだ
『“(インバイト ミー ニュー ワールド 私を新たな世界へ)”』
それはロゼッタのユニーク魔法だったーー。
ロゼッタは自分が想像する世界へ変えることができる。
今回は、自分を死んだように見せる世界を作った。
そして、自分はロゼッタだとばれないように容姿を変え、声が出せない設定にした。
「(はあ・・・・はあ・・・)」
ロゼッタは真っ暗な道を壁に手を当て、進んでいった。こっちが奥なのかもこっちが出口なのかもわからないまま、ただひたすら進む…
「(皆さんと合流しなくちゃ…サラマンダー、皆さんがどこにいるかわかる?)」
サラマンダー『うん!こっち!』
サラマンダーが案内した方に進むと、遠くからゴロゴロ、と音が聞こえてきた
ロゼッタ「(地鳴り?…それとも雷?)」
サラマンダー『ちがうよー』
ロゼッタ「(まさか・・・)」
「交流会も、この僕を指名したのも、全てはまやかし…」
地下水路にたどり着き、マレウスたちを見つける
が、マレウスの様子がおかしい
マレウス「…許さん。許さんぞ。ロロ・フランムーーーー!!!!」
マレウスの怒鳴り声とともに稲妻が走った
ロゼッタはビクッ、と肩を揺らす
イデア「信じられないくらいキレてる~~!」
アズール「ほら見たことか!誰ですか、責任を感じているのカモ…なんて馬鹿なこと言った人は!」
ルーク「竜の君…なんと悲痛な叫びだ。聞いているこちらの心が震えるほどだよ」
美しい詩を唱えるルークに対し、
「震えているのは心なんかじゃなくて、本物の地響きのせいだと思うッス!!」とラギーが反論する
シルバー「今回マレウス様は、直々に交流会に招待されるとあって、それはそれは大喜びだった」
シルバーはマレウスが夜な夜な花の街について書物を読んでいたことを明かした
セベクが「ああ」と痛々しくも頷く
セベク「カレンダーにも毎日印をつけていらっしゃったな。出発の日を指折り数えて心待ちになさって…」
セベクはマレウスの痛みをふつふつと感じていた
シルバー「その思いを裏切られた今、悲しみは計り知れないだろう。それに…」
シルバーは視線を地面に下げた。マレウスは牙を出して気炎をあげる。
マレウス「ロロ・フランム…!ロゼッタの優しさを踏み躙り、しかも悪口を言い彼女を悲しませた!それだけだはなく、ロゼッタの大事な魔力までも奪った!!!!絶対に、絶対に許さん!!!!!」
雷がまたひとつ落ちる
マレウスはロゼッタのことに対しても、厳しくロロに怒りを覚えた
自分が彼女を助けられなかったことにも酷くマレウスは苛立っていた
ひぃ…!とみんなから悲鳴がこぼれる
シルバー「ロゼッタのことになるとマレウス様は自我を抑えられなくなります!怒りを抑えることは不可能です!皆、逃げてください!!」
シルバーはみんなに逃げるよう促す。彼が焦るぐらいだ。
相当ヤバいらしい
グリム「オオ、オ、オレ様の全身の毛がバチバチ~って浮き上がってきたんだゾ!」
デュース「ううっ!ドラコニア先輩の発する魔力で、全身が金縛りみたいに…!」
リドル「一歩でもマレウス先輩に近づこうものなら、跳ね返されてしまいそうだ」
グリムは震え出し、デュースは動けなくなり、リドルは近づくことを諦めた
マレウスの魔力によって紅蓮の花のツタが伸びていく
マレウス「この草も!!!!あの男も!!!!僕を愚弄したこと、後悔させてやる!!」
?「(マレウスさん)…!」
ロゼッタは心の中ではマレウスの名を呼び、彼の魔力に恐ることなく近づいた。そして、マレウスの手を掴んだ
マレウス「!」
マレウスは驚きつつもその膨大な魔力を発射してしまう
ロゼッタは雷に打たれる
「っ…」
けれど、無傷だった
ロゼッタ「(ありがとう。ジルフ)」
ジルフ『気にしないで!愛しい子を守っただけ』
「え…」
いきなり出てきた彼女にみんなは揃ってこう言う
「「「誰…?」」」
ロゼッタ「(どうしよう?私だって誰も気づかないわよね?)」
ユニーク魔法で姿が変わっているため、誰もロゼッタだと気づかない。
ロロ「ふふ…んふふ…ふふっ、んふふ、はは!あーはっはっは!」
そう気持ちよさそうに笑うとロロは拳を作った
ロロ「やったぞ、これで消える!忌々しい魔法士どもも、世界屈指の魔力を持つと言われたマレウス・ドラコニアも、これで終わりだ!
せいぜい地の底で、魔力を吸い尽くされるがいい!」
ロロは赤い花に包まれた床を眺めた
この下で枯れてゆく魔法士を想像するだけでウズウズしていた
ロロ「ついに…ついに今こそ…私の正義が成されるときだ」
ロロは思い描いてきた未来にほくそ笑んだ
ロロ「さて、と…」
ロロは視線を下ろす紅蓮の花に包まれた女性にだ
ロロ「お前にはもう魔力がないのだな」
それならいい、とロロは悪い顔をした
ロロはロゼッタの体に吸い付いていた紅蓮の花に過剰な魔法をかけ、枯らした。意識のないロゼッタの体を抱き上げる
ロロはロゼッタの顔を覗いた
ロロ「こんな感情…私は罪な男だ。なんて罪な男なのだ」
ロロはロゼッタの寝顔を見てはほっこりしていた
さっきまでロゼッタのことを“化け物”だと言った彼とは大違い
本心は彼女のことを好いていた
ロロ「んふふ…」
ロロはロゼッタの瞼にキスをした。そして満足げに笑う
ロロ「好き…ああ…私は君のことが好きなのだよ…愛おしいよ…“ロゼッタ”」
しかし、ロロが連れ帰ったその体はーー仮初の体だった。
本物のロゼッタはマレウスたちと同じく、床の底に落ちていた
ロゼッタ「っ・・・」
ロゼッタは意識を失う前にある言葉を口にしていたのだ
『“(インバイト ミー ニュー ワールド 私を新たな世界へ)”』
それはロゼッタのユニーク魔法だったーー。
ロゼッタは自分が想像する世界へ変えることができる。
今回は、自分を死んだように見せる世界を作った。
そして、自分はロゼッタだとばれないように容姿を変え、声が出せない設定にした。
「(はあ・・・・はあ・・・)」
ロゼッタは真っ暗な道を壁に手を当て、進んでいった。こっちが奥なのかもこっちが出口なのかもわからないまま、ただひたすら進む…
「(皆さんと合流しなくちゃ…サラマンダー、皆さんがどこにいるかわかる?)」
サラマンダー『うん!こっち!』
サラマンダーが案内した方に進むと、遠くからゴロゴロ、と音が聞こえてきた
ロゼッタ「(地鳴り?…それとも雷?)」
サラマンダー『ちがうよー』
ロゼッタ「(まさか・・・)」
「交流会も、この僕を指名したのも、全てはまやかし…」
地下水路にたどり着き、マレウスたちを見つける
が、マレウスの様子がおかしい
マレウス「…許さん。許さんぞ。ロロ・フランムーーーー!!!!」
マレウスの怒鳴り声とともに稲妻が走った
ロゼッタはビクッ、と肩を揺らす
イデア「信じられないくらいキレてる~~!」
アズール「ほら見たことか!誰ですか、責任を感じているのカモ…なんて馬鹿なこと言った人は!」
ルーク「竜の君…なんと悲痛な叫びだ。聞いているこちらの心が震えるほどだよ」
美しい詩を唱えるルークに対し、
「震えているのは心なんかじゃなくて、本物の地響きのせいだと思うッス!!」とラギーが反論する
シルバー「今回マレウス様は、直々に交流会に招待されるとあって、それはそれは大喜びだった」
シルバーはマレウスが夜な夜な花の街について書物を読んでいたことを明かした
セベクが「ああ」と痛々しくも頷く
セベク「カレンダーにも毎日印をつけていらっしゃったな。出発の日を指折り数えて心待ちになさって…」
セベクはマレウスの痛みをふつふつと感じていた
シルバー「その思いを裏切られた今、悲しみは計り知れないだろう。それに…」
シルバーは視線を地面に下げた。マレウスは牙を出して気炎をあげる。
マレウス「ロロ・フランム…!ロゼッタの優しさを踏み躙り、しかも悪口を言い彼女を悲しませた!それだけだはなく、ロゼッタの大事な魔力までも奪った!!!!絶対に、絶対に許さん!!!!!」
雷がまたひとつ落ちる
マレウスはロゼッタのことに対しても、厳しくロロに怒りを覚えた
自分が彼女を助けられなかったことにも酷くマレウスは苛立っていた
ひぃ…!とみんなから悲鳴がこぼれる
シルバー「ロゼッタのことになるとマレウス様は自我を抑えられなくなります!怒りを抑えることは不可能です!皆、逃げてください!!」
シルバーはみんなに逃げるよう促す。彼が焦るぐらいだ。
相当ヤバいらしい
グリム「オオ、オ、オレ様の全身の毛がバチバチ~って浮き上がってきたんだゾ!」
デュース「ううっ!ドラコニア先輩の発する魔力で、全身が金縛りみたいに…!」
リドル「一歩でもマレウス先輩に近づこうものなら、跳ね返されてしまいそうだ」
グリムは震え出し、デュースは動けなくなり、リドルは近づくことを諦めた
マレウスの魔力によって紅蓮の花のツタが伸びていく
マレウス「この草も!!!!あの男も!!!!僕を愚弄したこと、後悔させてやる!!」
?「(マレウスさん)…!」
ロゼッタは心の中ではマレウスの名を呼び、彼の魔力に恐ることなく近づいた。そして、マレウスの手を掴んだ
マレウス「!」
マレウスは驚きつつもその膨大な魔力を発射してしまう
ロゼッタは雷に打たれる
「っ…」
けれど、無傷だった
ロゼッタ「(ありがとう。ジルフ)」
ジルフ『気にしないで!愛しい子を守っただけ』
「え…」
いきなり出てきた彼女にみんなは揃ってこう言う
「「「誰…?」」」
ロゼッタ「(どうしよう?私だって誰も気づかないわよね?)」
ユニーク魔法で姿が変わっているため、誰もロゼッタだと気づかない。