グロリアスマスカレード~紅蓮の花と救いの鐘~
トレイン「まったく…」
とトレインが呆れる。しかし
トレイン「ここまで街の人々に期待をさせては、それを裏切る方がマナー違反というもの。しょうがないな。お前たち、魔法を使うのはいいが、行儀良く頼むぞ」
トレインは魔法を許可した。リドルやデュースはそれに頷いた。
また花火があがったーー。
ロゼッタ「!・・・綺麗」
綺麗な花火の数々にロゼッタの目が輝いた。
そして、自分もとマジカルペンに手を添えた
がーーー
ロゼッタ「ッ…うっ…あっ…!」
ロゼッタは苦しそうな声を上げる。急に胸が熱くなったのだ
ナイフで心臓を穿り出されるように痛く感じた
サラマンダー『大丈夫?愛しい子。』
ロゼッタ「っ…うっ…(だ、大丈夫よ)」
ロゼッタはペンを持つのをやめた
徐々に熱がやみ、ペンダントから赤い輝きが消えた
どうして…?と宝石を見つめる
ロロ「魔法は厄介なものだ」
ロゼッタ「!(彼から不吉な気配がする…何故?)」
背後から声をかけられ、ロゼッタは慌てて振り返った
ロロが暗い表情で見下ろしてくる
ロロ「君もそう思わないかね?」
ロロに質問にロゼッタは無言だった
しかしロロは、今ここでロゼッタが魔法を使っていないことを良いように捉えた
ロロ「どうやら君は他の魔法士とは違うらしい。ーーどうだ?私と手を組まないかね?私となら世界をより良いものにできるが」
ロロは表情を変えないままロゼッタに手のひらを差し伸べた
ロゼッタ「残念だけれど、ロロさんと組むつもりはありません。」
ロロ「……所詮君も愚かな魔法士か」
ロロの顔から血の気が引いた
ロロ「まあ、いい。いずれ紅き花が咲けば、何もかも変わる」
ロロは靴を鳴らし、この場を去っていった
ロゼッタはそんな彼の背中を見つめた
ロゼッタ「(紅き花?)」
するとユウたちに呼ばれ、また踊り出した
踊りが終わったときには、空が暗くなっていた
花の街に並べてあるランタンが綺麗な明かりを灯している
ゴーンゴーン、と夜の鐘の音が鳴った
「ああ、夜の鐘がなってしまった。楽しいお祭りもお終いの時間が来たようです」
道化師のひとりが残念そうに言う
「交流会に参加されている魔法士養成学校のみなさん!ノーブルベルカレッジに帰りましょう!」
ノーブルベルカレッジの生徒会補佐の生徒がみんなに合図を送った
ロゼッタは「楽しかったですね!」と笑うエペルと一緒にノーブルベルカレッジへ向かった
ーーノーブルベルカレッジ 大講堂
グリム「ふあ~~~あ…オレ様大活躍したから眠いんだゾ。さっさと部屋に戻って寝たい」
大あくびしているのはグリム。マレウスに「駄目だ」と言われている。
マレウス「交流会の参加校はホールに集合するようにとノーブルベルカレッジの者に言われただろう」
アズール「他校の生徒も全員集合しているようです。明日のスケジュールの確認でしょうか?」
アズールはそう思った
すると…
「「「えっ?」」」
その夜遅くには似つかない音に全員が驚いた
セベクが言う
セベク「これは救いの鐘の音か?」
ロゼッタ「でも、救いの鐘が鳴るのは朝と昼と夜。もう夜の鐘は鳴ったはずよ。(紅き花って・・・まさか)」
リドル「それがなぜこんな夜遅くに聞こえてくるんだ?」
リドルは不思議がった。それは周りのみんなも同じだった
アズールは何かに気づいた
アズール「ん?今、ホールの横に見えたのは……火?」
イデアはじーっとそれを見た
イデア「よく見て、あれは火じゃない。花だよ」
他の生徒たちもその火のような花に気づいた
とくにロイヤルソードアカデミーの生徒たちは興味深々だった
…それに触れてしまう
イデア「花に触れた生徒が…倒れた!?」
イデアはそう大きな声をあげた
マレウス「あの赤い花に近付いた者たちが、次々に気を失って倒れていく…」
マレウスは驚いた
その赤い花に触れたのはロイヤルソードアカデミーだけではない。この場にいた他校の生徒も同じくだ
ジャミル「しかも花の数がどんどん増えていくぞ!恐ろしい早さで成長している…!」
ジャミルは壁に貼り付く赤い花々を見て、構えた
倒れた生徒たちの上にも容赦なくツタをつけていく
ラギー「オレの気のせいッスかね…なんか、気が遠くなってきたような…」
ラギーが苦しそうに胸を抑えた
ロゼッタ「大丈夫?ラギー君」
アズール「この花に近づくほどに、意識を吸い取られていくようです」
アズールも同じくと言ったところ…苦しそうに顔を歪めていた
ロゼッタ「!」
ロゼッタの足元にもその花はやってきた。つま先にそれが触れる
ロゼッタは慌てて後ろに下がり、マレウスやリドルのもとへ駆け出した
マレウス「なんと禍々しい輝きを放つ花だ…自然と足がすくむ
まさかこの僕が…こんなにも小さな花を、恐れているというのか?」
マレウスは小さな花を揺らいだ目で見下ろした
ぶわぁ、とマレウスの足元に花が咲き始めた
マレウス「っ!?増殖した花が、足下から登ってくる……!
うっ…なんだ、これは…力が…抜ける…!」
マレウスの脚に絡みつく火のような花
体の部位を隠していくうちに、マレウスの意識はどんどん奪われていった
マレウス「この…まま…では…」
マレウスの意識が遠のく
セベク・シルバー「「マレウス様ーーーっ!」」
そんなマレウスのもとへ、2人の騎士が火矢のように駆けてゆく
シルバーとセベクだ。主人を助けるために必死にその赤き花を魔法で殺していった
そのおかげでマレウスを無事に助けることができたがーー
セベク「な、なにっ!?」
シルバー「花が…セベクの魔法を吸い取った!?」
シルバーはその奇妙な花の行動に驚いた
なぜかその花は、セベクの魔法をストローのように吸い取っていった
マレウス「こちらが魔法を使えば使うほどに、花の勢いが強まっている」
マレウスはその花の威力に思い知る
マレウス「この色、この輝き、まるで…炎のようだ」
いつか花の街で起こったあの災厄…マレウスはそんな炎のような花を凝視しているなか、ルークたちの側にいたユウに被害が出始めた
ルーク「ユウくん!危ない!!」
ルークが叫ぶ
それもそのはず、ユウのすぐ後ろに花が迫ってきたからだ
誰もがユウを助けようとしたしかし、間に合うわけもなくーー
ユウは花に…
監督生「…あれ?なんともない」
とトレインが呆れる。しかし
トレイン「ここまで街の人々に期待をさせては、それを裏切る方がマナー違反というもの。しょうがないな。お前たち、魔法を使うのはいいが、行儀良く頼むぞ」
トレインは魔法を許可した。リドルやデュースはそれに頷いた。
また花火があがったーー。
ロゼッタ「!・・・綺麗」
綺麗な花火の数々にロゼッタの目が輝いた。
そして、自分もとマジカルペンに手を添えた
がーーー
ロゼッタ「ッ…うっ…あっ…!」
ロゼッタは苦しそうな声を上げる。急に胸が熱くなったのだ
ナイフで心臓を穿り出されるように痛く感じた
サラマンダー『大丈夫?愛しい子。』
ロゼッタ「っ…うっ…(だ、大丈夫よ)」
ロゼッタはペンを持つのをやめた
徐々に熱がやみ、ペンダントから赤い輝きが消えた
どうして…?と宝石を見つめる
ロロ「魔法は厄介なものだ」
ロゼッタ「!(彼から不吉な気配がする…何故?)」
背後から声をかけられ、ロゼッタは慌てて振り返った
ロロが暗い表情で見下ろしてくる
ロロ「君もそう思わないかね?」
ロロに質問にロゼッタは無言だった
しかしロロは、今ここでロゼッタが魔法を使っていないことを良いように捉えた
ロロ「どうやら君は他の魔法士とは違うらしい。ーーどうだ?私と手を組まないかね?私となら世界をより良いものにできるが」
ロロは表情を変えないままロゼッタに手のひらを差し伸べた
ロゼッタ「残念だけれど、ロロさんと組むつもりはありません。」
ロロ「……所詮君も愚かな魔法士か」
ロロの顔から血の気が引いた
ロロ「まあ、いい。いずれ紅き花が咲けば、何もかも変わる」
ロロは靴を鳴らし、この場を去っていった
ロゼッタはそんな彼の背中を見つめた
ロゼッタ「(紅き花?)」
するとユウたちに呼ばれ、また踊り出した
踊りが終わったときには、空が暗くなっていた
花の街に並べてあるランタンが綺麗な明かりを灯している
ゴーンゴーン、と夜の鐘の音が鳴った
「ああ、夜の鐘がなってしまった。楽しいお祭りもお終いの時間が来たようです」
道化師のひとりが残念そうに言う
「交流会に参加されている魔法士養成学校のみなさん!ノーブルベルカレッジに帰りましょう!」
ノーブルベルカレッジの生徒会補佐の生徒がみんなに合図を送った
ロゼッタは「楽しかったですね!」と笑うエペルと一緒にノーブルベルカレッジへ向かった
ーーノーブルベルカレッジ 大講堂
グリム「ふあ~~~あ…オレ様大活躍したから眠いんだゾ。さっさと部屋に戻って寝たい」
大あくびしているのはグリム。マレウスに「駄目だ」と言われている。
マレウス「交流会の参加校はホールに集合するようにとノーブルベルカレッジの者に言われただろう」
アズール「他校の生徒も全員集合しているようです。明日のスケジュールの確認でしょうか?」
アズールはそう思った
すると…
「「「えっ?」」」
その夜遅くには似つかない音に全員が驚いた
セベクが言う
セベク「これは救いの鐘の音か?」
ロゼッタ「でも、救いの鐘が鳴るのは朝と昼と夜。もう夜の鐘は鳴ったはずよ。(紅き花って・・・まさか)」
リドル「それがなぜこんな夜遅くに聞こえてくるんだ?」
リドルは不思議がった。それは周りのみんなも同じだった
アズールは何かに気づいた
アズール「ん?今、ホールの横に見えたのは……火?」
イデアはじーっとそれを見た
イデア「よく見て、あれは火じゃない。花だよ」
他の生徒たちもその火のような花に気づいた
とくにロイヤルソードアカデミーの生徒たちは興味深々だった
…それに触れてしまう
イデア「花に触れた生徒が…倒れた!?」
イデアはそう大きな声をあげた
マレウス「あの赤い花に近付いた者たちが、次々に気を失って倒れていく…」
マレウスは驚いた
その赤い花に触れたのはロイヤルソードアカデミーだけではない。この場にいた他校の生徒も同じくだ
ジャミル「しかも花の数がどんどん増えていくぞ!恐ろしい早さで成長している…!」
ジャミルは壁に貼り付く赤い花々を見て、構えた
倒れた生徒たちの上にも容赦なくツタをつけていく
ラギー「オレの気のせいッスかね…なんか、気が遠くなってきたような…」
ラギーが苦しそうに胸を抑えた
ロゼッタ「大丈夫?ラギー君」
アズール「この花に近づくほどに、意識を吸い取られていくようです」
アズールも同じくと言ったところ…苦しそうに顔を歪めていた
ロゼッタ「!」
ロゼッタの足元にもその花はやってきた。つま先にそれが触れる
ロゼッタは慌てて後ろに下がり、マレウスやリドルのもとへ駆け出した
マレウス「なんと禍々しい輝きを放つ花だ…自然と足がすくむ
まさかこの僕が…こんなにも小さな花を、恐れているというのか?」
マレウスは小さな花を揺らいだ目で見下ろした
ぶわぁ、とマレウスの足元に花が咲き始めた
マレウス「っ!?増殖した花が、足下から登ってくる……!
うっ…なんだ、これは…力が…抜ける…!」
マレウスの脚に絡みつく火のような花
体の部位を隠していくうちに、マレウスの意識はどんどん奪われていった
マレウス「この…まま…では…」
マレウスの意識が遠のく
セベク・シルバー「「マレウス様ーーーっ!」」
そんなマレウスのもとへ、2人の騎士が火矢のように駆けてゆく
シルバーとセベクだ。主人を助けるために必死にその赤き花を魔法で殺していった
そのおかげでマレウスを無事に助けることができたがーー
セベク「な、なにっ!?」
シルバー「花が…セベクの魔法を吸い取った!?」
シルバーはその奇妙な花の行動に驚いた
なぜかその花は、セベクの魔法をストローのように吸い取っていった
マレウス「こちらが魔法を使えば使うほどに、花の勢いが強まっている」
マレウスはその花の威力に思い知る
マレウス「この色、この輝き、まるで…炎のようだ」
いつか花の街で起こったあの災厄…マレウスはそんな炎のような花を凝視しているなか、ルークたちの側にいたユウに被害が出始めた
ルーク「ユウくん!危ない!!」
ルークが叫ぶ
それもそのはず、ユウのすぐ後ろに花が迫ってきたからだ
誰もがユウを助けようとしたしかし、間に合うわけもなくーー
ユウは花に…
監督生「…あれ?なんともない」