ゴーストマリッジ

「レオナさんにバレたら怒られちゃうから・・」

カランッ

ふと、何か物音がした。

「…何か聞こえませんでした?」

ルーク「ん?何がだい?」

エペル「…何も聞こえなかったけど」

「今、カランって音が………っ、重たい?!」

急に頭に来た重みに前のめりになる。

それをルークさんに支えられる…すると彼の口から「これは…トレビアン!」と言葉が発せられた。

何?と思って頭の上を見上げると……かぼちゃがあった。

「…かぼちゃ?……て、あれ…あなたは」

『我らの、愛し子。手作りクッキーはないの?』

「…ごめんなさい。今はないの……久しぶりだね、ランタン君」

頭の上から私の目の前に映ったかぼちゃ頭の精霊。

夜を思わせる紺色の衣装をまとうカボチャ頭の子供。
別名、修道士のランタン、シルハムのランプなどの呼び名があるが…もっとも有名なのは、ハロウィンの起源となったもの…それがこの子、ジャック・オー・ランタン。

精霊というより鬼火らしいのだが、精霊よりらしい。

以前、私が住んでいた部屋に現われて、お菓子を振る舞ったことがある。

それ以来、よく遊びに来て話すんだけど…。

リドル「ジャック・オー・ランタンとまで知り合い‥て、ランタン君って」

「そのままだと長いから」

ルーク「メルヴェイユ‼‼精霊と戯れられる仲だと噂になっていたが…
ここまでとは!やはり君は興味深い!」

「はぁ、どうも…」

エペル「え、えっと…」

エース「あー、これ絶対俺等に見えない奴じゃん。
エペル、俺等、ゴーグル無いから見えないけど、ロゼッタさんに触ったらはっきり見えるようになるから」

エペル「さ、触る?………んだべぇ?!」

エース君とエペル君が私の肩に触れると、頭にのっているジャック・オー・ランタンを見て驚いた様子。特にエペルさん、凄い驚き方だな。

エース「ジャック・オー・ランタンって、ハロウィンの?」

「正確には鬼火の類の精霊。前なの。部屋に依然来てくれた時に仲良くなったのよ」

エース「仲良くって…」

エペル「す、凄い!…精霊とそんなに親しく……」

「生まれつきのものだから」

「丁度いいわ、ランタン君にも来て貰いましょう。
彼は鬼火の精霊です、ゴーストには有効でしょうから」

リドル「そうだね、来てくれるなら有り難いけど…」

「ランタン君、これからゴーストの花嫁さんの所行くけど、来る?」

ランタン『面白そうだから、行くー♪』

オルト「来てくれるんだ、ありがとう!」

監督生「そんな軽くていいの?」

「それで?あの王子様象をどうするの?」

エース「あー……忘れてた」

エペル「どうすれば、王子様らしく見えるのかな…ロゼッタさんは理想の王子様象とかありますか?」

「え!?私!?……私は、レオナさんが初恋だし‥」

エース「…へぇ」

リドル「そ、そうなのか…」

その後30分後に再集合することになった。
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