熱砂の策謀家
___「エリーゼ……いつになったら起きるんだゾ」
聞き慣れた声にピクリと反応し、そっと目を開ける。
「……おはよう、グリム君」
目の前でペチペチと頬を叩くグリム君にそう挨拶する。
すると、彼はビックリと蒼い瞳を見開き、尻尾をピーンと立てる。
グリム「ふな″ぁ……エリーゼ~!!」
「痛っ」
グリム君が勢いよく顔に飛びついてきた・・・けど、爪が痛い、頭に食い込んでる。
エース「おい、グリム、騒いで…て、エリーゼさん!!」
デュース「え、目が覚めたんですか!?」
監督生「え、エリーゼさん。いつ起きたんですか!!」
プハッとグリム君を離すと扉が開かれ、入ってきたのはエース君とデュース君とユウ。
「お、おはよう…3人とも」
監督生「おはようじゃないですよ!!」
デュース「毎回どうして無茶ばっかりするんですか!」
エース「デュースの言うとおりっすよ!!」
「ごめんなさいね」
すると、ガチャッとまた扉が開いた。
アズール「貴方達、騒がしい……っ!?エリーゼさん!起きたんですね!!」
ジェイド「アズール、貴方も十分騒がしいですよ」
フロイド「あ~!エリーゼ、起きた~!!」
「え、いや‥ちょっ…きゃっ!?」
グリム君+フロイド君が寄り掛かってきて、大分辛い。
すぐさまジェイド君とアズール君が離してくれた。
カリム「おぉー!エリーゼ!!起きたのか!!」
「うわっ」
今度はカリム君に抱きしめられる…寝起きにかなり辛いんだけど。
エース「ちょ、先輩流石に離れて!」
デュース「っ…ぜ、全然剥がれない!何て、力だ!」
「か、カリム君、ちょ、っと…苦しっい」
と思ったら、ガシッとカリム君が離れ、後ろに放り投げられる。
こんな事が出来るのはただ1人、ジャミル君ぐらいだと思ったら本当にジャミル君だった。
「ジャミル君、ありが・?・とう」
今度はジャミル君に抱き着かれた。
カリム君やフロイド君と違い、壊れ物のように優しく抱きしめてくる。
少しだけ肩が震えている。
ジャミル「っ…すまない、本当に無事でよかった」
「……大丈夫よ、ジャミル君。遅く起きちゃってごめんなさいね」
ポンポンと彼の背を撫でると、震えが少しずつ収まってきた。
エース「ちょ、ちょっとジャミル先輩!ズリィ…じゃなくて、駄目ですよ!」
フロイド「ラッコちゃんぶん投げておいて、自分は抱き着くのかよ~」
カリム「でも、ジャミル、嬉しそうだぜ!」
とワイワイ騒いでいると、ドアがまた開いた。
シュナ【起きたか、エリーゼ】
「え?・・・・シュナ・・・どうしてここに?」
シュナ【・・・あなた3日も寝てたのよ】
3日!?と声を上げる。そんなに寝てたのか…そりゃ心配もするわね。
シュナ【今回は邪気に触れる時間が長すぎたわね】
「ご、ごめんなさい」
シュナ【あなたの助けたいっていう気持ちを尊重したいけど、無理しちゃだめよ】
「ありがとう・・・お母様」
メリッサ『!?・・・気づいてたの?』
「・・・・お母様とお父様が亡くなったことが信じられなくて、私が創造してしまったのよね」
監督生「どういうことですか?」
シュナ【私がこの姿で変わらないのは、エリーゼの最後の記憶の姿だから。】
「「!?」」
「辛い生活から現実逃避をしたくて、シュナを…」
シュナ【あなたの選択は間違いじゃないわ】
「・・でも!」
シュナ【・・・時間みたいね】
エース「時間?」
シュナ【あなたが目を覚ましたら、旅に戻ろうと思ってたの。その最速が来た】
「行かないで‥私・・まだ」
シュナ【私の可愛い天使・・・・あなたをずっと、見守ってる】
そういうと、シュナ・・・お母様は姿を消した
メリッサ『エリーゼ。帰りましょう』
***
メリッサ『全員ついてくる?普通』
オンボロ寮までほぼ全員でついてきて、流石に飽きれているメリッサ。
苦笑いしつつ、オンボロ寮の周りを見た。
「雪かき・・・」
監督生「終わらせました!」
エース「いや、殆ど俺等がしたんでしょ!!」
アッサリと言い放つユウにエース君がギャンと吠える。
アズール「では、エリーゼさんは無事ですし、僕らはそろそろ寮へ戻ります」
ジェイド「ホリデー中はいるので、いつでもオクタヴィネル寮へ」
フロイド「また遊びに行くね~」
そう言い、アズール君達は来た道を戻って行った。
ジャミル「それじゃあ、俺達も戻るぞ、カリム」
カリム「あぁ、そうだな。じゃあ、エリーゼ!またホリデー開けに、な!」
ジャミル「体調に気を付けろよ」
そういい、ブンブンと手を振るカリム君を引っ張って、ジャミル君は元来た道を戻って行った。
エース「んじゃ、俺等も帰るか……エリーゼさんも元気になったし」
デュース「そうだな、闇の鏡もあるし、僕らも帰ろう」
監督生「…エリーゼさん、私達は先に戻ってるから、後で寮に来てください。ほらグリム、行くよ」
グリム「ふにゃ!?何で、オレ様も!?」
グリムを掴んで元に戻るユウ。その途中ウインクされた…どうして?
エース「……エリーゼさん…マジで本気で焦った」
「・・・ごめんなさい」
デュース「まぁ…あんな風な事態に陥っても、エリーゼさんには、やるべきことがあったんだろう。反省してください…とは言いません。ですが、あなたがあんな風になって本気で焦る俺達の気持ちを、少しは考えてください」
レオナさんにも言われたことがある言葉
…でもこんなに心配させるけど、きっと私は繰り返すのでしょうね
いつか・・・離れられちゃうかしら?
エース「ま、でも一番ビビった事は…シュナさんがエリーゼさんの母親だったこと」
「驚かせちゃってごめんなさいね」
すると、エース君とデュース君が私に何かを差し出してきた。
綺麗にラッピングされた箱と袋だ。
「……え?」
エース「げっ、何でデュースもこのタイミングで出すんだよ」
デュース「お、お前こそ!当日に郵便で送れよ!」
エース「はぁ?!何でそんな事…」
「これは?」
エース「…クリスマスプレゼント・・・です」
デュース「ま、まぁ2日早いんですけど」
「え、でも私何もあげてないわよ」
エース「シュトレン貰いましたから」
そういえば、いつもお世話になってる子たちにあげたわね。‥でも
「そ、そんなものでこんなちゃんとした…」
デュース「い、いいから貰ってください。ここまで来て返されたら、ちょっと傷つきます」
それもそうか…と思い、「ありがとう」と言い、プレゼントを受取る。
「あ、あの開けていい?」
エース「いや、待ってください」
デュース「僕らの姿が見えなくなったら開けてください」
「え・・・」
言うが早い、2人は走りだした。
呼び止める隙も無く、2人はオンボロ寮から去ってしまった。
エース君から貰った箱には、オルゴール。
デュース君からはハーバリウムだ。
「・・・素敵」
監督生「2人らしくないプレゼントだ」
「ゆ、ユウ!?」
何時の間に背後に立っていたのか、驚く。
監督生「中に入りましょう。ゴーストとグリムが待ってます」
そう言い、オンボロ寮の扉を開けられる。
グリム「エリーゼ~!パーティーすんぞ!」
「・・ええ」
喜ぶグリム君にふっと笑い、腕の中のプレゼントを大事に抱え、オンボロ寮へ入った。
聞き慣れた声にピクリと反応し、そっと目を開ける。
「……おはよう、グリム君」
目の前でペチペチと頬を叩くグリム君にそう挨拶する。
すると、彼はビックリと蒼い瞳を見開き、尻尾をピーンと立てる。
グリム「ふな″ぁ……エリーゼ~!!」
「痛っ」
グリム君が勢いよく顔に飛びついてきた・・・けど、爪が痛い、頭に食い込んでる。
エース「おい、グリム、騒いで…て、エリーゼさん!!」
デュース「え、目が覚めたんですか!?」
監督生「え、エリーゼさん。いつ起きたんですか!!」
プハッとグリム君を離すと扉が開かれ、入ってきたのはエース君とデュース君とユウ。
「お、おはよう…3人とも」
監督生「おはようじゃないですよ!!」
デュース「毎回どうして無茶ばっかりするんですか!」
エース「デュースの言うとおりっすよ!!」
「ごめんなさいね」
すると、ガチャッとまた扉が開いた。
アズール「貴方達、騒がしい……っ!?エリーゼさん!起きたんですね!!」
ジェイド「アズール、貴方も十分騒がしいですよ」
フロイド「あ~!エリーゼ、起きた~!!」
「え、いや‥ちょっ…きゃっ!?」
グリム君+フロイド君が寄り掛かってきて、大分辛い。
すぐさまジェイド君とアズール君が離してくれた。
カリム「おぉー!エリーゼ!!起きたのか!!」
「うわっ」
今度はカリム君に抱きしめられる…寝起きにかなり辛いんだけど。
エース「ちょ、先輩流石に離れて!」
デュース「っ…ぜ、全然剥がれない!何て、力だ!」
「か、カリム君、ちょ、っと…苦しっい」
と思ったら、ガシッとカリム君が離れ、後ろに放り投げられる。
こんな事が出来るのはただ1人、ジャミル君ぐらいだと思ったら本当にジャミル君だった。
「ジャミル君、ありが・?・とう」
今度はジャミル君に抱き着かれた。
カリム君やフロイド君と違い、壊れ物のように優しく抱きしめてくる。
少しだけ肩が震えている。
ジャミル「っ…すまない、本当に無事でよかった」
「……大丈夫よ、ジャミル君。遅く起きちゃってごめんなさいね」
ポンポンと彼の背を撫でると、震えが少しずつ収まってきた。
エース「ちょ、ちょっとジャミル先輩!ズリィ…じゃなくて、駄目ですよ!」
フロイド「ラッコちゃんぶん投げておいて、自分は抱き着くのかよ~」
カリム「でも、ジャミル、嬉しそうだぜ!」
とワイワイ騒いでいると、ドアがまた開いた。
シュナ【起きたか、エリーゼ】
「え?・・・・シュナ・・・どうしてここに?」
シュナ【・・・あなた3日も寝てたのよ】
3日!?と声を上げる。そんなに寝てたのか…そりゃ心配もするわね。
シュナ【今回は邪気に触れる時間が長すぎたわね】
「ご、ごめんなさい」
シュナ【あなたの助けたいっていう気持ちを尊重したいけど、無理しちゃだめよ】
「ありがとう・・・お母様」
メリッサ『!?・・・気づいてたの?』
「・・・・お母様とお父様が亡くなったことが信じられなくて、私が創造してしまったのよね」
監督生「どういうことですか?」
シュナ【私がこの姿で変わらないのは、エリーゼの最後の記憶の姿だから。】
「「!?」」
「辛い生活から現実逃避をしたくて、シュナを…」
シュナ【あなたの選択は間違いじゃないわ】
「・・でも!」
シュナ【・・・時間みたいね】
エース「時間?」
シュナ【あなたが目を覚ましたら、旅に戻ろうと思ってたの。その最速が来た】
「行かないで‥私・・まだ」
シュナ【私の可愛い天使・・・・あなたをずっと、見守ってる】
そういうと、シュナ・・・お母様は姿を消した
メリッサ『エリーゼ。帰りましょう』
***
メリッサ『全員ついてくる?普通』
オンボロ寮までほぼ全員でついてきて、流石に飽きれているメリッサ。
苦笑いしつつ、オンボロ寮の周りを見た。
「雪かき・・・」
監督生「終わらせました!」
エース「いや、殆ど俺等がしたんでしょ!!」
アッサリと言い放つユウにエース君がギャンと吠える。
アズール「では、エリーゼさんは無事ですし、僕らはそろそろ寮へ戻ります」
ジェイド「ホリデー中はいるので、いつでもオクタヴィネル寮へ」
フロイド「また遊びに行くね~」
そう言い、アズール君達は来た道を戻って行った。
ジャミル「それじゃあ、俺達も戻るぞ、カリム」
カリム「あぁ、そうだな。じゃあ、エリーゼ!またホリデー開けに、な!」
ジャミル「体調に気を付けろよ」
そういい、ブンブンと手を振るカリム君を引っ張って、ジャミル君は元来た道を戻って行った。
エース「んじゃ、俺等も帰るか……エリーゼさんも元気になったし」
デュース「そうだな、闇の鏡もあるし、僕らも帰ろう」
監督生「…エリーゼさん、私達は先に戻ってるから、後で寮に来てください。ほらグリム、行くよ」
グリム「ふにゃ!?何で、オレ様も!?」
グリムを掴んで元に戻るユウ。その途中ウインクされた…どうして?
エース「……エリーゼさん…マジで本気で焦った」
「・・・ごめんなさい」
デュース「まぁ…あんな風な事態に陥っても、エリーゼさんには、やるべきことがあったんだろう。反省してください…とは言いません。ですが、あなたがあんな風になって本気で焦る俺達の気持ちを、少しは考えてください」
レオナさんにも言われたことがある言葉
…でもこんなに心配させるけど、きっと私は繰り返すのでしょうね
いつか・・・離れられちゃうかしら?
エース「ま、でも一番ビビった事は…シュナさんがエリーゼさんの母親だったこと」
「驚かせちゃってごめんなさいね」
すると、エース君とデュース君が私に何かを差し出してきた。
綺麗にラッピングされた箱と袋だ。
「……え?」
エース「げっ、何でデュースもこのタイミングで出すんだよ」
デュース「お、お前こそ!当日に郵便で送れよ!」
エース「はぁ?!何でそんな事…」
「これは?」
エース「…クリスマスプレゼント・・・です」
デュース「ま、まぁ2日早いんですけど」
「え、でも私何もあげてないわよ」
エース「シュトレン貰いましたから」
そういえば、いつもお世話になってる子たちにあげたわね。‥でも
「そ、そんなものでこんなちゃんとした…」
デュース「い、いいから貰ってください。ここまで来て返されたら、ちょっと傷つきます」
それもそうか…と思い、「ありがとう」と言い、プレゼントを受取る。
「あ、あの開けていい?」
エース「いや、待ってください」
デュース「僕らの姿が見えなくなったら開けてください」
「え・・・」
言うが早い、2人は走りだした。
呼び止める隙も無く、2人はオンボロ寮から去ってしまった。
エース君から貰った箱には、オルゴール。
デュース君からはハーバリウムだ。
「・・・素敵」
監督生「2人らしくないプレゼントだ」
「ゆ、ユウ!?」
何時の間に背後に立っていたのか、驚く。
監督生「中に入りましょう。ゴーストとグリムが待ってます」
そう言い、オンボロ寮の扉を開けられる。
グリム「エリーゼ~!パーティーすんぞ!」
「・・ええ」
喜ぶグリム君にふっと笑い、腕の中のプレゼントを大事に抱え、オンボロ寮へ入った。