熱砂の策謀家
ジャミル「変わってやる…と言いたいところだが、カリムの目があるからな」
「大丈夫よ。それより他の寮生達を見てあげてください、彼らの方が辛そうですし」
ジャミル「……君は優しいな。だが無理をし過ぎて倒れるなよ」
ジャミル君は他の寮生達を励ます為、後ろへ足を動かす。片手でグリム君を抱え直し、私は前に進んだ。
______________スカラビア寮 東のオアシス
漸くオアシスに辿り着くと、ガクリと膝から力が抜け、砂の上に座り込む。他の寮生達も似たような形になっていた。
「……っ、キツイ」
監督生「グリムのこと・・・すみません」
「だいじょうぶ・・よ」
はぁはぁと息を吐く私とユウ、それに水を求めるグリム君。
グリム「ぜぇ、はぁ、喉がカラカラなんだゾ。カリム、水を出してくれぇ~」
昨日のようにカリム君の魔法に頼るグリム君。正直、私も今、その魔法に頼りたい。いくら暴君になっても、昨日のカリム君はすぐに魔法を出してくれた。だからきっと…と思っていたが。
カリム「このオレに水を出せ、だと?お前、誰に向かって口を利いている!」
グリム「ヒェッ!?」
カリム君の怒号にグリム君のみならず寮生達も驚いた。
カリム「オレはお前らの水道じゃない。水が欲しいものはオアシスから汲んでくるがいい」
寮生A「……この干上がったオアシスから水を汲めだって?」
寮生B「さすがに横暴が過ぎるだろ…………」
寮生C「寮長は本当にどうしてしまったんだ?」
小声で話す寮生達。まずい、今にも不満が爆発しそうだ…。と思っていたら、彼らをフォローするように声をかけるジャミル君。
ジャミル「大丈夫だ。こんなこともあろうかとラクダに水を積んできてある。荷物を降ろしてみんなで水を分け合え」
寮生A「ありがとうございます!
ああ……ジャミル先輩が寮長だったら良かったのに」
寮生の1人がこぼした言葉に、ジャミル君は慌てる。
ジャミル「!滅多なことを言うんじゃない。カリムに聞かれたらどうする」
寮生A「だって、そうじゃないですか」
寮生B「カリム寮長がこうなる前から、寮長の仕事らしいことは、ほとんどジャミル先輩が……」
ジャミル「シー……いいんだ。それがアジーム家に仕える俺の一族の……いや、俺の仕事だからな。ほら、エリーゼと監督生とグリムも水を飲め」
グリム「ふぇ~助かったんだゾ~!」
監督生「…ありがとうございます」
「ありがとう」
ジャミル君が渡してくれた水を飲む。冷たい水が乾いた体に浸透していく……助かった。
ジャミル「水を飲んで少し休め。陽が高くなって気温が上がってきた。
きっと帰り道のほうがキツくなるぞ」
寮生A「ジャミル先輩………」
チラリとカリム君を見るが…彼の側には寮生の姿はない。赤いガーネットの瞳はただじっと虚空を見つめていた。
「………カリム君」
このまま寮生達が暴走をしたら、カリム君の味方はいなくなる。本当にどうしてしまったのか……聞いてみたら、変わるのだろうか。一人佇む彼の側に歩み寄ろうとした時、ガシッと腕を掴まれた。
「!…ジャ、ジャミル君」
ジャミル「水はもういいのか?エリーゼ」
「…え、ええ。ごちそうさま……あの私、カリム君の所に」
ジャミル「……あんな状態なのにカリムの事を気に掛けてくれるなんて………本当にエリーゼは優しいな」
スッとジャミル君の瞳が薄まる。__何故か…………背筋がゾッとしてしてしまった。本当につい、反射的に……ジャミル君の手を振り払っていた。自分でも、何故そうしたのか……分からないまま。
ジャミル「!?」
「!?………‥あ、ご、ごめんなさい!!そ、その…そんなつもりじゃ…!」
ジャミル「……いや、こちらこそいきなり失礼だったな。すまない」
「……いいえ、ごめんなさい。寝不足だから頭が回っていなくて………その不愉快に思ったとかじゃないの!……い、いや…えっと」
必死に謝罪し、誤解だと伝えるが…自分でも頭が回っていないから、何を言えばいいか分からない。そんな必死な私を見てか、ジャミル君は先ほどと変わらない笑みを向ける。
ジャミル「気にするな。そんなに慌てているという事は本当に頭が回っていないんだろう?」
そして、私の手を取り、木陰の方へ誘導してくれた。
ジャミル「もう休憩は終るが、少しここで休んでいろ」
「……ごめんなさい」
ジャミル「…‥…気にするな。“君”の側にいる“小さい人”だって、不安がっているぞ」
「え・・」
ジャミル君の言葉に、さっと血の気がなくなった。けれど、それを知らないジャミル君は私に優しい笑みを浮かべる。
ジャミル「君が不安がっては、彼らも不安がる。早く答えてあげろ」
「……精霊が、今………私の側に?」
ジャミル「?…君の肩に乗っているだろ?」
何を当たり前のことを、というようにジャミル君は告げた。
そっと肩を見ているが、そこには誰もいないし……重みも感じない。
__本当は気付いていた。でも、気付きたくなかった。
「‥……ジャミル君」
ジャミル「なんだ?」
「……見えないの」
ジャミル「……え?」
「…精霊の姿が見えないし、彼らの声が聞こえないの」
ジャミル「!?」
驚いた顔を浮かべるジャミル君。それとほぼ同時に
カリム「寮生集合!休憩時間は終わりだ!さあ、さっさと隊列を組め!」
カリム先輩の声が聞こえてきた。
ジャミル「!……エリーゼ、それは」
「どうすればいいの・・・」
…今の私はきっと酷い顔をしているんだろう。ジャミル君が険しい顔を浮かべているのだから。
ジャミル「…エリーゼ、お前……」
彼が何か言おうとした時、此方に寮生たちが近付いてきたので、口を閉ざした。
寮生「ジャミル先輩。俺、俺………やっぱりもうこんな寮にはいたくない」
寮生「僕も、もう寮長には従えません!」
寮生「ジャミル先輩はなぜあんなカリム寮長に従うんですか!?」
訴える寮生達と「それは…」と言いよどむジャミル先輩。口を閉ざす彼を寮生達と共にじっと見る。
ジャミル「……アイツが“カリム・アルアジーム”だからだ」
「……それって、アジーム家が関係しているの?」
ジャミル「……そうとも言えるな」
彼が従者の家系だから、カリム君がその主人であるから…。何も言えない…そういう事なのかしら?
……ますます、トレイさんとリドル君の問題と似ているわね。
ジャミル「……今日の夜、少し話をしよう。カリムには気づかれないように俺が手を打っておく。エリーゼやユウやグリムも時間をくれないか?」
「…‥わかった。2人のも伝えておくわね」
そして、カリム君の指示に従い、私達は寮へ戻るため、行進する。
ジャミル「エリーゼ」
歩いている最中、先頭にいた筈のジャミル君がいつの間にか横にいた。
表情が浮かない…さっきの事を気にしているのだろう。カリム君や寮の問題もあるのに、優しい人…。
そんな人の手をふり払って……最低ね、私。
ジャミル「妖精の事だが…俺も知らべてみる。何か解決策があるかもしれない」
「大丈夫よ。カリム君の事もあるから…これは私の問題だし」
ジャミル「そうも言ってられないだろ。このままだと…」
「心配しないで。疲れがたまっているだけよ」
ジャミル「………エリーゼ」
「ジャミル君は優しいのね。私なんか気にかけなくてもいいのよ。精霊から好かれない普通の人間になっただけなんだから。」
私がそう言うと、彼は目を見開いて、こちらを見てくる。
あぁ、駄目だ。何だこの攻め立てる様な言葉は。何も悪くないのに、手まで振り払って、失礼な物言いをして。
ジャミル「っ……エリーゼ、彼らはお前の事を……」
「気にしないでいいわよ。大丈夫だから」
それ以上聞いてしまえば、正直何を言うか分からなかったので、小走りになる。そして、先頭をノコノコと歩いていたグリム君を抱え上げた。
グリム「ふな″ぁ!?…ど、どうしたんだゾ、エリーゼ」
「何でもないわ。グリム君」
監督生「(エリーゼさん‥大丈夫かな?カリム先輩のことも重要だけど、エリーゼさんのこともほっとけない)」
もし精霊の加護がなくなったのなら、私がここにいる意味がないわね。お義父様に迷惑をかけるくらいなら・・・・・いなくなった方がいい
ジャミル「…………っ」
__スカラビア寮 談話室
時間は流れ、夜になった。ジャミル君に言われた通り、私とユウとグリム君、そして寮生たちは談話室に集合していた。
ジャミル「……みんな、集まってるか?」
寮生「はい…カリム寮長は?」
ジャミル「寝たよ。安眠効果のあるハーブティーを煎じたからいつもより深く眠っているはずだ」
グリム「__で?なんなんだゾ?オレ様たちに話って。もうオレ様ヘトヘト……一刻も早く寝かせてほしいんだゾ」
寮生「みんな同じくらいキツいんだ。静かにしてろ」
うぅと呻きながらグリム君は私の膝の上で丸くなる。頭を撫でて上げたいけれど…撫でたら恐らく眠ってしまうのでお腹をポンポンと叩くだけにした。
ジャミル「お前たちがカリムのやり方に不満があるのはわかっている。冬休みに寮生たちを寮に縛り付け、朝から晩まで過酷な特訓。不満を持たないヤツはいないだろう。俺もカリムのやり方が正しいとは思っていない」
監督生「そう思うならなぜ…」
「大丈夫よ。それより他の寮生達を見てあげてください、彼らの方が辛そうですし」
ジャミル「……君は優しいな。だが無理をし過ぎて倒れるなよ」
ジャミル君は他の寮生達を励ます為、後ろへ足を動かす。片手でグリム君を抱え直し、私は前に進んだ。
______________スカラビア寮 東のオアシス
漸くオアシスに辿り着くと、ガクリと膝から力が抜け、砂の上に座り込む。他の寮生達も似たような形になっていた。
「……っ、キツイ」
監督生「グリムのこと・・・すみません」
「だいじょうぶ・・よ」
はぁはぁと息を吐く私とユウ、それに水を求めるグリム君。
グリム「ぜぇ、はぁ、喉がカラカラなんだゾ。カリム、水を出してくれぇ~」
昨日のようにカリム君の魔法に頼るグリム君。正直、私も今、その魔法に頼りたい。いくら暴君になっても、昨日のカリム君はすぐに魔法を出してくれた。だからきっと…と思っていたが。
カリム「このオレに水を出せ、だと?お前、誰に向かって口を利いている!」
グリム「ヒェッ!?」
カリム君の怒号にグリム君のみならず寮生達も驚いた。
カリム「オレはお前らの水道じゃない。水が欲しいものはオアシスから汲んでくるがいい」
寮生A「……この干上がったオアシスから水を汲めだって?」
寮生B「さすがに横暴が過ぎるだろ…………」
寮生C「寮長は本当にどうしてしまったんだ?」
小声で話す寮生達。まずい、今にも不満が爆発しそうだ…。と思っていたら、彼らをフォローするように声をかけるジャミル君。
ジャミル「大丈夫だ。こんなこともあろうかとラクダに水を積んできてある。荷物を降ろしてみんなで水を分け合え」
寮生A「ありがとうございます!
ああ……ジャミル先輩が寮長だったら良かったのに」
寮生の1人がこぼした言葉に、ジャミル君は慌てる。
ジャミル「!滅多なことを言うんじゃない。カリムに聞かれたらどうする」
寮生A「だって、そうじゃないですか」
寮生B「カリム寮長がこうなる前から、寮長の仕事らしいことは、ほとんどジャミル先輩が……」
ジャミル「シー……いいんだ。それがアジーム家に仕える俺の一族の……いや、俺の仕事だからな。ほら、エリーゼと監督生とグリムも水を飲め」
グリム「ふぇ~助かったんだゾ~!」
監督生「…ありがとうございます」
「ありがとう」
ジャミル君が渡してくれた水を飲む。冷たい水が乾いた体に浸透していく……助かった。
ジャミル「水を飲んで少し休め。陽が高くなって気温が上がってきた。
きっと帰り道のほうがキツくなるぞ」
寮生A「ジャミル先輩………」
チラリとカリム君を見るが…彼の側には寮生の姿はない。赤いガーネットの瞳はただじっと虚空を見つめていた。
「………カリム君」
このまま寮生達が暴走をしたら、カリム君の味方はいなくなる。本当にどうしてしまったのか……聞いてみたら、変わるのだろうか。一人佇む彼の側に歩み寄ろうとした時、ガシッと腕を掴まれた。
「!…ジャ、ジャミル君」
ジャミル「水はもういいのか?エリーゼ」
「…え、ええ。ごちそうさま……あの私、カリム君の所に」
ジャミル「……あんな状態なのにカリムの事を気に掛けてくれるなんて………本当にエリーゼは優しいな」
スッとジャミル君の瞳が薄まる。__何故か…………背筋がゾッとしてしてしまった。本当につい、反射的に……ジャミル君の手を振り払っていた。自分でも、何故そうしたのか……分からないまま。
ジャミル「!?」
「!?………‥あ、ご、ごめんなさい!!そ、その…そんなつもりじゃ…!」
ジャミル「……いや、こちらこそいきなり失礼だったな。すまない」
「……いいえ、ごめんなさい。寝不足だから頭が回っていなくて………その不愉快に思ったとかじゃないの!……い、いや…えっと」
必死に謝罪し、誤解だと伝えるが…自分でも頭が回っていないから、何を言えばいいか分からない。そんな必死な私を見てか、ジャミル君は先ほどと変わらない笑みを向ける。
ジャミル「気にするな。そんなに慌てているという事は本当に頭が回っていないんだろう?」
そして、私の手を取り、木陰の方へ誘導してくれた。
ジャミル「もう休憩は終るが、少しここで休んでいろ」
「……ごめんなさい」
ジャミル「…‥…気にするな。“君”の側にいる“小さい人”だって、不安がっているぞ」
「え・・」
ジャミル君の言葉に、さっと血の気がなくなった。けれど、それを知らないジャミル君は私に優しい笑みを浮かべる。
ジャミル「君が不安がっては、彼らも不安がる。早く答えてあげろ」
「……精霊が、今………私の側に?」
ジャミル「?…君の肩に乗っているだろ?」
何を当たり前のことを、というようにジャミル君は告げた。
そっと肩を見ているが、そこには誰もいないし……重みも感じない。
__本当は気付いていた。でも、気付きたくなかった。
「‥……ジャミル君」
ジャミル「なんだ?」
「……見えないの」
ジャミル「……え?」
「…精霊の姿が見えないし、彼らの声が聞こえないの」
ジャミル「!?」
驚いた顔を浮かべるジャミル君。それとほぼ同時に
カリム「寮生集合!休憩時間は終わりだ!さあ、さっさと隊列を組め!」
カリム先輩の声が聞こえてきた。
ジャミル「!……エリーゼ、それは」
「どうすればいいの・・・」
…今の私はきっと酷い顔をしているんだろう。ジャミル君が険しい顔を浮かべているのだから。
ジャミル「…エリーゼ、お前……」
彼が何か言おうとした時、此方に寮生たちが近付いてきたので、口を閉ざした。
寮生「ジャミル先輩。俺、俺………やっぱりもうこんな寮にはいたくない」
寮生「僕も、もう寮長には従えません!」
寮生「ジャミル先輩はなぜあんなカリム寮長に従うんですか!?」
訴える寮生達と「それは…」と言いよどむジャミル先輩。口を閉ざす彼を寮生達と共にじっと見る。
ジャミル「……アイツが“カリム・アルアジーム”だからだ」
「……それって、アジーム家が関係しているの?」
ジャミル「……そうとも言えるな」
彼が従者の家系だから、カリム君がその主人であるから…。何も言えない…そういう事なのかしら?
……ますます、トレイさんとリドル君の問題と似ているわね。
ジャミル「……今日の夜、少し話をしよう。カリムには気づかれないように俺が手を打っておく。エリーゼやユウやグリムも時間をくれないか?」
「…‥わかった。2人のも伝えておくわね」
そして、カリム君の指示に従い、私達は寮へ戻るため、行進する。
ジャミル「エリーゼ」
歩いている最中、先頭にいた筈のジャミル君がいつの間にか横にいた。
表情が浮かない…さっきの事を気にしているのだろう。カリム君や寮の問題もあるのに、優しい人…。
そんな人の手をふり払って……最低ね、私。
ジャミル「妖精の事だが…俺も知らべてみる。何か解決策があるかもしれない」
「大丈夫よ。カリム君の事もあるから…これは私の問題だし」
ジャミル「そうも言ってられないだろ。このままだと…」
「心配しないで。疲れがたまっているだけよ」
ジャミル「………エリーゼ」
「ジャミル君は優しいのね。私なんか気にかけなくてもいいのよ。精霊から好かれない普通の人間になっただけなんだから。」
私がそう言うと、彼は目を見開いて、こちらを見てくる。
あぁ、駄目だ。何だこの攻め立てる様な言葉は。何も悪くないのに、手まで振り払って、失礼な物言いをして。
ジャミル「っ……エリーゼ、彼らはお前の事を……」
「気にしないでいいわよ。大丈夫だから」
それ以上聞いてしまえば、正直何を言うか分からなかったので、小走りになる。そして、先頭をノコノコと歩いていたグリム君を抱え上げた。
グリム「ふな″ぁ!?…ど、どうしたんだゾ、エリーゼ」
「何でもないわ。グリム君」
監督生「(エリーゼさん‥大丈夫かな?カリム先輩のことも重要だけど、エリーゼさんのこともほっとけない)」
もし精霊の加護がなくなったのなら、私がここにいる意味がないわね。お義父様に迷惑をかけるくらいなら・・・・・いなくなった方がいい
ジャミル「…………っ」
__スカラビア寮 談話室
時間は流れ、夜になった。ジャミル君に言われた通り、私とユウとグリム君、そして寮生たちは談話室に集合していた。
ジャミル「……みんな、集まってるか?」
寮生「はい…カリム寮長は?」
ジャミル「寝たよ。安眠効果のあるハーブティーを煎じたからいつもより深く眠っているはずだ」
グリム「__で?なんなんだゾ?オレ様たちに話って。もうオレ様ヘトヘト……一刻も早く寝かせてほしいんだゾ」
寮生「みんな同じくらいキツいんだ。静かにしてろ」
うぅと呻きながらグリム君は私の膝の上で丸くなる。頭を撫でて上げたいけれど…撫でたら恐らく眠ってしまうのでお腹をポンポンと叩くだけにした。
ジャミル「お前たちがカリムのやり方に不満があるのはわかっている。冬休みに寮生たちを寮に縛り付け、朝から晩まで過酷な特訓。不満を持たないヤツはいないだろう。俺もカリムのやり方が正しいとは思っていない」
監督生「そう思うならなぜ…」