王子様と秘密のお嬢様 番外編
監督生「ロゼッタさん、さっきは付きっ切りで教えてくださってありがとうございました」
「いいのよ。ユウは、ここに来たばかりで、錬金術はまだ慣れないでしょう?それにグリム君も見ていないといけないだろうし…」
グリム「オレ様…今日、上手にできたんだゾ!」
「よかったわね、グリム君」
錬金術の授業が終わり、今日の授業はすべて終わった。グリム君が嬉しそうにしていたので思わず頭をなでる。
オンボロ寮に戻って、ご飯を作ろうとしたとき‥‥
?「おっ、いたいた!ロゼッタちゃん。レオナさんがお呼びッスよ」
ラギー君が呼び掛けてきた。
「レオナさんが?・・・でも、私h『ロゼッタさん、レオナ先輩のところへ行ってあげてください』
分かったわ。何か困ったことがあったら連絡してちょうだい」
ユウたちのことが心配だけれど、私はレオナさんのもとへ向かった
「レオナさん」
レオナ「…やっと来たか。ラギー。オマエ見つけるのがおせーんだよ」
ラギー「しょうがないッスよ!!どこにいるかわからないんスから。」
「レオナさん、ラギー君を怒らないで上げてください。・・私に何か用事ですか?」
レオナ「ん」
レオナさんはそういって携帯を私に見せる
「これって・・・ユウと”おいしそう”って話してたカフェ?」
数日前、オンボロ寮でティータイムをしていたときのこと…
ユウから「このお店、ケイト先輩から聞いたんですけど…とってもおいしそうじゃないですか?」、と見せられたのは、3Dラテアートとパンケーキの写真だった。
新しくオープンしたカフェらしく、学園の近くにあるらしい。今度機会があったら一緒に行こうかといった私に、ユウはお店の場所を教えてくれた。
レオナ「行くか?」
「へっ?」
ラギー「ロゼッタちゃん、行ってあげてくださいよ。なんせレオナさん、ロゼッタちゃんを誘う機会をずっと窺ってたんスから」
レオナ「うっせえぞ、ラギー」
否定はしないということは、本当なのだろう。
「今から…ですか?」
レオナ「今から、だ・・・俺との『デート』、今からじゃ不満か?」
「行きたいですっ、行きましょう!!」
レオナさんとの折角のお出かけだ。女の子としては可愛くしたいのが普通だけど、そのままでいいとレオナさんの一言があり、お義父様から支給された、制服を着ている。制服といっても、学生とは違うものだが…
レオナ「ご機嫌だな」
「ふふっ・・こうやって2人で歩けて、嬉しいんです」
レオナ「・・・ん」
そういって彼から手を差し伸べられれば、私はその手をぎゅっと握り返した。
学園の門から歩くこと数分…幸い店内は混雑しておらず、スムーズに入店することができた。
「2名様でいらっしゃいますね。中へどうぞ」
店内にはナイトレイブンカレッジ生もいたが、レオナとロゼッタが婚約者であるのは周知の事実である。誰も気に留めることはなかった。
レオナ「何にするんだ?」
「えっと・・・ケーキを頼んでもいいですか?」
レオナ「お前の頼みたいもんでいい」
メニューはおいしそうなものばかりで悩んだけれど、抹茶のケーキとライオンの3Dアートを、レオナさんはコーヒーを注文した。
レオナ「青い毛玉(グリム)にしなかったのか?」
「青い毛玉?あ、グリム君のことですね!レオナさんと来ていますから、ライオンにしたんです」
”グリム君のラテアートは、ユウと来た時に頼むことにします”
その言葉でレオナの耳がぴくっと動いたのをロゼッタは見逃さなかった。
お待たせしました。という店員の声とともに、2人のテーブルには注文した品が並べられる。
写真を撮ることも忘れずに、だ。ロゼッタは最近やっとマジカメを始めたのである。
投稿してから数秒後には、ユウから『美味しそうですね!ご飯は私だけで準備できるので、レオナ先輩と楽しんできてください』とコメントが来ていた
レオナ「おいしいか?」
「はい、とっても。レオナさんも一口食べますか?」
どうぞ、と恥じらう様子もなくレオナに向かってフォークを差し出すロゼッタ。周りからはリア充め・・・という視線が
レオナは、そんな視線を無視し、ぱくっとケーキを食べた。
「美味しいですか?」
レオナ「ああ」
肯定の返事をし、彼女がまた一口食べた後に、間接キスだなぁ?と小さい声で言ってやれば、ロゼッタはすぐに顔を真っ赤にした。
「レオナさんったら・・イジワルなんだから」
レオナ「くくっ・・・悪かったなァ」
ロゼッタが気付いた時には会計が終わっていた。スマートな対応でかっこいいと思う反面、自噴で食べた分は自分で払いたいという葛藤がロゼッタにはあった。
レオナ「ロゼッタ、なんかあったか?」
「え?」
レオナ「さっきから上の空だったぜ」
「あ・・私の分まで払ってもらってしまって…申し訳ないな、と」
レオナ「気にすんな。」
レオナはそういってロゼッタの頭を優しく撫でた。
「でも、今度何かお礼をさせてください」
レオナ「お前の作った料理が食べてぇ」
「はい。」
2人は、帰りも仲良く手をつないで学園まで帰ったそうだ。
~その数時間後~
inサバナクロー寮
「レ、レオナさん・・・・これ」
レオナ「は・・」
2人が驚いたのは、とあるマジカメの投稿だった。
投稿主は学園長
#娘のデート #青春は素晴らしい #娘はまだ渡さない
というタグ付で、ロゼッタとレオナが仲睦まじい様子が何枚か映っていた。
この投稿は瞬く間に火が付き、とんでもない数の”いいね”がついた。
なかでも、夕焼けの草原の公式アカウントが引用リツイートをしたことで、その熱は一気に急上昇したらしい。
「いいのよ。ユウは、ここに来たばかりで、錬金術はまだ慣れないでしょう?それにグリム君も見ていないといけないだろうし…」
グリム「オレ様…今日、上手にできたんだゾ!」
「よかったわね、グリム君」
錬金術の授業が終わり、今日の授業はすべて終わった。グリム君が嬉しそうにしていたので思わず頭をなでる。
オンボロ寮に戻って、ご飯を作ろうとしたとき‥‥
?「おっ、いたいた!ロゼッタちゃん。レオナさんがお呼びッスよ」
ラギー君が呼び掛けてきた。
「レオナさんが?・・・でも、私h『ロゼッタさん、レオナ先輩のところへ行ってあげてください』
分かったわ。何か困ったことがあったら連絡してちょうだい」
ユウたちのことが心配だけれど、私はレオナさんのもとへ向かった
「レオナさん」
レオナ「…やっと来たか。ラギー。オマエ見つけるのがおせーんだよ」
ラギー「しょうがないッスよ!!どこにいるかわからないんスから。」
「レオナさん、ラギー君を怒らないで上げてください。・・私に何か用事ですか?」
レオナ「ん」
レオナさんはそういって携帯を私に見せる
「これって・・・ユウと”おいしそう”って話してたカフェ?」
数日前、オンボロ寮でティータイムをしていたときのこと…
ユウから「このお店、ケイト先輩から聞いたんですけど…とってもおいしそうじゃないですか?」、と見せられたのは、3Dラテアートとパンケーキの写真だった。
新しくオープンしたカフェらしく、学園の近くにあるらしい。今度機会があったら一緒に行こうかといった私に、ユウはお店の場所を教えてくれた。
レオナ「行くか?」
「へっ?」
ラギー「ロゼッタちゃん、行ってあげてくださいよ。なんせレオナさん、ロゼッタちゃんを誘う機会をずっと窺ってたんスから」
レオナ「うっせえぞ、ラギー」
否定はしないということは、本当なのだろう。
「今から…ですか?」
レオナ「今から、だ・・・俺との『デート』、今からじゃ不満か?」
「行きたいですっ、行きましょう!!」
レオナさんとの折角のお出かけだ。女の子としては可愛くしたいのが普通だけど、そのままでいいとレオナさんの一言があり、お義父様から支給された、制服を着ている。制服といっても、学生とは違うものだが…
レオナ「ご機嫌だな」
「ふふっ・・こうやって2人で歩けて、嬉しいんです」
レオナ「・・・ん」
そういって彼から手を差し伸べられれば、私はその手をぎゅっと握り返した。
学園の門から歩くこと数分…幸い店内は混雑しておらず、スムーズに入店することができた。
「2名様でいらっしゃいますね。中へどうぞ」
店内にはナイトレイブンカレッジ生もいたが、レオナとロゼッタが婚約者であるのは周知の事実である。誰も気に留めることはなかった。
レオナ「何にするんだ?」
「えっと・・・ケーキを頼んでもいいですか?」
レオナ「お前の頼みたいもんでいい」
メニューはおいしそうなものばかりで悩んだけれど、抹茶のケーキとライオンの3Dアートを、レオナさんはコーヒーを注文した。
レオナ「青い毛玉(グリム)にしなかったのか?」
「青い毛玉?あ、グリム君のことですね!レオナさんと来ていますから、ライオンにしたんです」
”グリム君のラテアートは、ユウと来た時に頼むことにします”
その言葉でレオナの耳がぴくっと動いたのをロゼッタは見逃さなかった。
お待たせしました。という店員の声とともに、2人のテーブルには注文した品が並べられる。
写真を撮ることも忘れずに、だ。ロゼッタは最近やっとマジカメを始めたのである。
投稿してから数秒後には、ユウから『美味しそうですね!ご飯は私だけで準備できるので、レオナ先輩と楽しんできてください』とコメントが来ていた
レオナ「おいしいか?」
「はい、とっても。レオナさんも一口食べますか?」
どうぞ、と恥じらう様子もなくレオナに向かってフォークを差し出すロゼッタ。周りからはリア充め・・・という視線が
レオナは、そんな視線を無視し、ぱくっとケーキを食べた。
「美味しいですか?」
レオナ「ああ」
肯定の返事をし、彼女がまた一口食べた後に、間接キスだなぁ?と小さい声で言ってやれば、ロゼッタはすぐに顔を真っ赤にした。
「レオナさんったら・・イジワルなんだから」
レオナ「くくっ・・・悪かったなァ」
ロゼッタが気付いた時には会計が終わっていた。スマートな対応でかっこいいと思う反面、自噴で食べた分は自分で払いたいという葛藤がロゼッタにはあった。
レオナ「ロゼッタ、なんかあったか?」
「え?」
レオナ「さっきから上の空だったぜ」
「あ・・私の分まで払ってもらってしまって…申し訳ないな、と」
レオナ「気にすんな。」
レオナはそういってロゼッタの頭を優しく撫でた。
「でも、今度何かお礼をさせてください」
レオナ「お前の作った料理が食べてぇ」
「はい。」
2人は、帰りも仲良く手をつないで学園まで帰ったそうだ。
~その数時間後~
inサバナクロー寮
「レ、レオナさん・・・・これ」
レオナ「は・・」
2人が驚いたのは、とあるマジカメの投稿だった。
投稿主は学園長
#娘のデート #青春は素晴らしい #娘はまだ渡さない
というタグ付で、ロゼッタとレオナが仲睦まじい様子が何枚か映っていた。
この投稿は瞬く間に火が付き、とんでもない数の”いいね”がついた。
なかでも、夕焼けの草原の公式アカウントが引用リツイートをしたことで、その熱は一気に急上昇したらしい。