スケアリー・モンスターズ
メインストリートをみんなが歩く。
空には花火が上がり、紙吹雪が舞い降る。それに見惚れていたユウに、グリム君が声をかける。
グリム「オイッ、ユウ!メインストリートの外を見てみろ。客がたっくさん並んで、オレ様たちに手を振ってるんだゾ!!」
監督生「うん、本当。すごく圧巻……!」
「「「トリック・オア・トリート!」」」
その時、ちょうど子どもたちの方からそんな声が聞こえてきた。
するとリリアさんはゴーストたちと一緒にキャンディを持つと、それを子どもたちへと投げ渡す。
リリア「ほれ!ハッピーハロウィーン!」
「キャンディがたっくさん!」
「わーい!もっとちょうだい!」
子どもたちのおねだりに、マレウスさんとカリム君は言った。
マレウス「ならば合言葉はわかっているな?」
カリム「お菓子が欲しけりゃ、大きな声で叫んでみろ!がうう~~っ!!」
「みんなで一緒に……せーのっ!」
「「「トリック・オア・トリート!」」」
合言葉と共に投げ渡される色鮮やかなキャンディ。
それがまるで私には、虹の雨に見えた。
グリム「でっかいモンスターみてぇな超・超ド派手な乗り物!みんながオレ様たちに手を振ってるし……うまそうなお菓子はいっぱい降ってくるし……学園のヤツらもみーんなオレ様の次ぐらいにカッケー服着て、ニコニコしてて……ハロウィーンって……ハロウィーンって、サイコーなんだゾ!」
目の前の光景に喜びはしゃぐグリム君。
昨日のあの泣き顔がまるで嘘のようだ。
「グリム君、ハロウィーンのこと好きになった?」
グリム「追いかけまわされてた時には、つまんねー最悪の行事だって思ってたけど……今はすっげー楽しい気分なんだゾ!」
「……そう、よかったわ」
私もハロウィーンなどのイベントには縁遠い生活にいて、この行事がどれほど楽しいものなのか想像できなかった。
でも、ロゼッタとして、初めてハロウィーンが楽しいものだと思い知らされた。
マジカメモンスターに追いかけまわされて大変だったけれど……この光景を見ると、そんな疲れさえ吹き飛んでしまう。
まるで、魔法を超える魔法だ。
ヴィル「言ったでしょう?“最高のハロウィーンを届ける”って」
「ヴィルさん」
グリム「あっ、オマエら!」
ヴィル「今年はこのアタシが運営委員長。“例年通り”なんてつまらないことはしない。ゲストにハロウィーンを楽しんでもらうためにスペシャルなパレードを用意したの。
当然、今年のハロウィーンで一番注目を集めたゴーストとグリム、そしてロゼッタの出演はマストよね」
監督生「それなら、私はいらなかったんじゃ……?」
ヴィル「何を言っているの!アンタもオンボロ寮の一員なんだから、出演させるのは当然よ。それに、ロゼッタが言ったのよ。私が乗るフロートにアンタを乗せてほしいってね。でも、大変だったわ。レオナがロゼッタと一緒がいいってずっと言い張るんだもの。」
「ごめんなさい。」
ヴィル「ロゼッタが謝る必要はないわ。レオナの過保護にも困ったものね」
監督生「ハハハ」
「ユウがここに来て初めてのハロウィーンでしょう?それにグリム君もハロウィーンを知らなかったみたいだし…ユウたちにも楽しんでもらいたかったの。ダメだった?」
監督生「いえ!とっても楽しかったです!!」
「ならよかった」
グリム「いきなり『今からパレードをする!』って言われて、びっくりしたんだゾ。こんな派手ででっけートラックいつのまに用意してたんだ?」
ジェイド「トラック……?ああ、フロートのことでしょうか」
ケイト「寮の飾り付けと並行して、1ヶ月前からコツコツと準備してたんだよ」
監督生「え、じゃあ最初から用意してたってことですか?」
ケイト「そう!パーティーに加えて、パレード用のフロートにプレゼント用のお菓子、生徒全員分の仮装!もう予算カッツカツだよ~。
無事に全部準備できたのは、ジェイドくんの予算管理のおかげだね。……っていうか普通に考えて、いつも通りの予算でこれ全部準備とか絶対無理だと思うんだけどー……どうやったの?」
ジェイド「絞れるところをキュッ!と絞ればこの程度の捻出は大したことではありませんよ」
「その絞った部分が一番気になる……」
「オレも~……」
ジェイド「加えて、今年はゲストが多かったこともあり賢者の島の方々も大変お喜びで……『もっとゲストにお喜びいただき、次につなげたい』とご支援もいただきました。おかげで想定よりずっと豪華なパレードになりましたね」
外を見ると、みんな笑顔で手を振り、降ってくるキャンディをキャッチしている。
豪華の一言に尽きるわ。
空には花火が上がり、紙吹雪が舞い降る。それに見惚れていたユウに、グリム君が声をかける。
グリム「オイッ、ユウ!メインストリートの外を見てみろ。客がたっくさん並んで、オレ様たちに手を振ってるんだゾ!!」
監督生「うん、本当。すごく圧巻……!」
「「「トリック・オア・トリート!」」」
その時、ちょうど子どもたちの方からそんな声が聞こえてきた。
するとリリアさんはゴーストたちと一緒にキャンディを持つと、それを子どもたちへと投げ渡す。
リリア「ほれ!ハッピーハロウィーン!」
「キャンディがたっくさん!」
「わーい!もっとちょうだい!」
子どもたちのおねだりに、マレウスさんとカリム君は言った。
マレウス「ならば合言葉はわかっているな?」
カリム「お菓子が欲しけりゃ、大きな声で叫んでみろ!がうう~~っ!!」
「みんなで一緒に……せーのっ!」
「「「トリック・オア・トリート!」」」
合言葉と共に投げ渡される色鮮やかなキャンディ。
それがまるで私には、虹の雨に見えた。
グリム「でっかいモンスターみてぇな超・超ド派手な乗り物!みんながオレ様たちに手を振ってるし……うまそうなお菓子はいっぱい降ってくるし……学園のヤツらもみーんなオレ様の次ぐらいにカッケー服着て、ニコニコしてて……ハロウィーンって……ハロウィーンって、サイコーなんだゾ!」
目の前の光景に喜びはしゃぐグリム君。
昨日のあの泣き顔がまるで嘘のようだ。
「グリム君、ハロウィーンのこと好きになった?」
グリム「追いかけまわされてた時には、つまんねー最悪の行事だって思ってたけど……今はすっげー楽しい気分なんだゾ!」
「……そう、よかったわ」
私もハロウィーンなどのイベントには縁遠い生活にいて、この行事がどれほど楽しいものなのか想像できなかった。
でも、ロゼッタとして、初めてハロウィーンが楽しいものだと思い知らされた。
マジカメモンスターに追いかけまわされて大変だったけれど……この光景を見ると、そんな疲れさえ吹き飛んでしまう。
まるで、魔法を超える魔法だ。
ヴィル「言ったでしょう?“最高のハロウィーンを届ける”って」
「ヴィルさん」
グリム「あっ、オマエら!」
ヴィル「今年はこのアタシが運営委員長。“例年通り”なんてつまらないことはしない。ゲストにハロウィーンを楽しんでもらうためにスペシャルなパレードを用意したの。
当然、今年のハロウィーンで一番注目を集めたゴーストとグリム、そしてロゼッタの出演はマストよね」
監督生「それなら、私はいらなかったんじゃ……?」
ヴィル「何を言っているの!アンタもオンボロ寮の一員なんだから、出演させるのは当然よ。それに、ロゼッタが言ったのよ。私が乗るフロートにアンタを乗せてほしいってね。でも、大変だったわ。レオナがロゼッタと一緒がいいってずっと言い張るんだもの。」
「ごめんなさい。」
ヴィル「ロゼッタが謝る必要はないわ。レオナの過保護にも困ったものね」
監督生「ハハハ」
「ユウがここに来て初めてのハロウィーンでしょう?それにグリム君もハロウィーンを知らなかったみたいだし…ユウたちにも楽しんでもらいたかったの。ダメだった?」
監督生「いえ!とっても楽しかったです!!」
「ならよかった」
グリム「いきなり『今からパレードをする!』って言われて、びっくりしたんだゾ。こんな派手ででっけートラックいつのまに用意してたんだ?」
ジェイド「トラック……?ああ、フロートのことでしょうか」
ケイト「寮の飾り付けと並行して、1ヶ月前からコツコツと準備してたんだよ」
監督生「え、じゃあ最初から用意してたってことですか?」
ケイト「そう!パーティーに加えて、パレード用のフロートにプレゼント用のお菓子、生徒全員分の仮装!もう予算カッツカツだよ~。
無事に全部準備できたのは、ジェイドくんの予算管理のおかげだね。……っていうか普通に考えて、いつも通りの予算でこれ全部準備とか絶対無理だと思うんだけどー……どうやったの?」
ジェイド「絞れるところをキュッ!と絞ればこの程度の捻出は大したことではありませんよ」
「その絞った部分が一番気になる……」
「オレも~……」
ジェイド「加えて、今年はゲストが多かったこともあり賢者の島の方々も大変お喜びで……『もっとゲストにお喜びいただき、次につなげたい』とご支援もいただきました。おかげで想定よりずっと豪華なパレードになりましたね」
外を見ると、みんな笑顔で手を振り、降ってくるキャンディをキャッチしている。
豪華の一言に尽きるわ。