スケアリー・モンスターズ
走っている。 走っている。
マジカメモンスターに追われ、足がもつれてうまく動けない
迫りくる彼らはもうすぐそばまで迫ってきている
早く逃げないと…早く!…早く!
けれど、足は重くなる一方で、私の焦りは頂点に達していた
渾身の力を振り絞ったところで、マジカメモンスターが止まった
「ッーー!!」
夢…?
心臓はバクバクと急速に鼓動を刻み、口からは短い吐息が断続的に零れる。あまりにも緊迫したあの場面が、今も鮮明に脳裏に焼き付いて―
レオナ「どうした?・・熱が上がったのか?」
「!?」
声にならない叫びをあげた私の体はベッドから落ちた
冷静に考えれば、レオナさんが帰ってきたと考えるに他ならないが、こんな状況ではどんな小さな刺激だろうと恐怖が打ち勝つ。気が動転してしまって、正常に働かなくなった頭は余計なことを考えてしまった。もしかしたらこれも夢で、レオナに変装したマジカメモンスターかもしれない・・・・・
レオナ「落ち着け・・・俺の顔が見えるか」
「い・・や、こわい」
怖い…震えが止まらない
レオナ「…目は閉じたままでいい。焦らずに、俺に合わせて息をしろ。出来るな?」
声…レオナさんの声だ
「いくぞ・・・吸って、…吐いて、吸って・・」
吸ってて。吐いて。吸って、吐く。
レオナ「速くなってるぞ。焦るな、大丈夫だから」
大丈夫だって、レオナさんが言ってる
レオナ「・・そう、上手だ。そのまま」
吸って、吐く
レオナ「…落ち着いたか?」
「・・・は、ぁ・・・・、はい・・・」
気が付くとレオナさんは私の隣にいて、過呼吸を起こしていた間ずっと背中をさすってくれたみたいだった。
頭がぼーっとする
レオナ「・・・・冷えてんな」
体をぐったりとレオナさんに預けると、彼は私をあやすように抱きなおした
「…怖い夢を、見て」
レオナ「わかってる」
「・・・ぎゅってして寝て、くれますか?」
無言で私を抱き上げるレオナさん。
私を怖がらせないようにゆっくりと立ち上がる気づかいも、まるで壊れ物を扱うかのように私を抱き寄せて腕枕してくれる優しさも、きっと私が持ってる特権だと思う。
レオナさんの広い胸板にそっと体を預けて息を吸い込んだら、レオナさんの香りで胸がいっぱいになる。
ポン、ポンと私の背中を軽くたたく手だって、ゆらゆら揺れる尻尾だって、何もかもが私に大好きなレオナさん
安心できる人
レオナ「・・・明日のために、寝ろ」
くあ、と大きな欠伸をして、レオナさんが私の額にキスを落とす。
高貴な獅子にこんなに甘やかしてもらえるのは、きっと世界中どこを探したって私だけ。
「おやすみなさい」
レオナ「ああ、おやすみ。My lady」
実を言うとレオナは、ロゼッタから見ると紳士な対応をしているように見えるが、本当はとても焦っていた。
帰ってきたら、自分の番が苦しんでいたのだから。
レオナ「(寝たな…熱はだいぶ下がってる。明日には治ってるだろう…あいつらがここまでロゼッタを苦しめてるなんて…許せねえな)」
「れお・・な・・s」
レオナ「!?」
「だい・・・すき・・へへ」
レオナ「っつ//…・どんな夢見てんだよ・・・まあ、悪夢じゃねえならいいか」
マジカメモンスターに追われ、足がもつれてうまく動けない
迫りくる彼らはもうすぐそばまで迫ってきている
早く逃げないと…早く!…早く!
けれど、足は重くなる一方で、私の焦りは頂点に達していた
渾身の力を振り絞ったところで、マジカメモンスターが止まった
「ッーー!!」
夢…?
心臓はバクバクと急速に鼓動を刻み、口からは短い吐息が断続的に零れる。あまりにも緊迫したあの場面が、今も鮮明に脳裏に焼き付いて―
レオナ「どうした?・・熱が上がったのか?」
「!?」
声にならない叫びをあげた私の体はベッドから落ちた
冷静に考えれば、レオナさんが帰ってきたと考えるに他ならないが、こんな状況ではどんな小さな刺激だろうと恐怖が打ち勝つ。気が動転してしまって、正常に働かなくなった頭は余計なことを考えてしまった。もしかしたらこれも夢で、レオナに変装したマジカメモンスターかもしれない・・・・・
レオナ「落ち着け・・・俺の顔が見えるか」
「い・・や、こわい」
怖い…震えが止まらない
レオナ「…目は閉じたままでいい。焦らずに、俺に合わせて息をしろ。出来るな?」
声…レオナさんの声だ
「いくぞ・・・吸って、…吐いて、吸って・・」
吸ってて。吐いて。吸って、吐く。
レオナ「速くなってるぞ。焦るな、大丈夫だから」
大丈夫だって、レオナさんが言ってる
レオナ「・・そう、上手だ。そのまま」
吸って、吐く
レオナ「…落ち着いたか?」
「・・・は、ぁ・・・・、はい・・・」
気が付くとレオナさんは私の隣にいて、過呼吸を起こしていた間ずっと背中をさすってくれたみたいだった。
頭がぼーっとする
レオナ「・・・・冷えてんな」
体をぐったりとレオナさんに預けると、彼は私をあやすように抱きなおした
「…怖い夢を、見て」
レオナ「わかってる」
「・・・ぎゅってして寝て、くれますか?」
無言で私を抱き上げるレオナさん。
私を怖がらせないようにゆっくりと立ち上がる気づかいも、まるで壊れ物を扱うかのように私を抱き寄せて腕枕してくれる優しさも、きっと私が持ってる特権だと思う。
レオナさんの広い胸板にそっと体を預けて息を吸い込んだら、レオナさんの香りで胸がいっぱいになる。
ポン、ポンと私の背中を軽くたたく手だって、ゆらゆら揺れる尻尾だって、何もかもが私に大好きなレオナさん
安心できる人
レオナ「・・・明日のために、寝ろ」
くあ、と大きな欠伸をして、レオナさんが私の額にキスを落とす。
高貴な獅子にこんなに甘やかしてもらえるのは、きっと世界中どこを探したって私だけ。
「おやすみなさい」
レオナ「ああ、おやすみ。My lady」
実を言うとレオナは、ロゼッタから見ると紳士な対応をしているように見えるが、本当はとても焦っていた。
帰ってきたら、自分の番が苦しんでいたのだから。
レオナ「(寝たな…熱はだいぶ下がってる。明日には治ってるだろう…あいつらがここまでロゼッタを苦しめてるなんて…許せねえな)」
「れお・・な・・s」
レオナ「!?」
「だい・・・すき・・へへ」
レオナ「っつ//…・どんな夢見てんだよ・・・まあ、悪夢じゃねえならいいか」