スケアリー・モンスターズ
突然暗闇から現れたパンプキン騎士に、マジカメモンスターたちは悲鳴を上げる。
「な、なんだこいつ!暗闇の中から飛び出てきたけど……鎧……?」
「うわ―――――――ッ!パンプキン騎士が出た―――――――!」
「……パンプキン騎士?こいつが?おい、本当かよ」
「いや俺も実際に映画を見たわけじゃないから知らないし……」
オルトの言葉に、マジカメモンスターたちはパンプキン騎士に胡乱げな視線を向ける。
それを余所に、オルトは慌てて声をかけた。
「お、お兄さんたち、のんびりしないで早く逃げないと!じゃないと……パンプキン騎士の復讐が始まっちゃう!」
「『もう遅いイィ!!!!!』」
オルトがそう言った直後、パンプキン騎士はそう叫んだ。
「『クハハハハ……罪深き人間どもよ。このパンプキン騎士にあったのが運の尽き。哀しく腐り果てたオレの悲しみと恨み……その身で味わうがいい!』」
パンプキン騎士がそう言った直後、青い炎があちこちで起きる。
図書館が燃えていく様に、マジカメモンスターたちは慌てて椅子から立ち上がる。
「ちょ、図書館が燃えてるし!やばくね!?」
「なんだよ、この青白い炎は!?」
「『それはあの世の業火……お前たちをパンプキンパイにして、食べずに捨ててやろう!いざ這い寄り集え、闇のツル!人間たちを捕らえるのだ!』」
パンプキン騎士の言葉に従うように、壁からツルが飛び出してきた。
「か、壁から飛び出てきたツルが襲いかかってくる!」
「うわーん、助けて!ツルに足首を掴まれちゃった!連れ去られちゃうよ――――!」
足首にツルが巻かれたオルトは、そのまま引きずられるように暗闇へと消えていく。
「や、やべえ!子どもがツタに捕まったぞ!」
「落ち着けって!どうせ学園の生徒が悪ふざけして俺たちをおどかそうとしてるだけだろ。とっ捕まえて正体を暴いてやろうぜ!」
狼狽える片割れを宥めたマジカメモンスターの言葉に、パンプキン騎士ナイトは苛立たしげな声を上げる。
「『くっ!この偉大なるパンプキン騎士様に歯向かうとは、なんと生意気な人間だ……』」
マジカメモンスターはパンプキン騎士の言葉を聞かず、そのまま近づくと手を掴んだ。
「よしっ、手を押さえたぞ。引き倒せ!」
「『ぐうっ!』」
片割れの合図を聞いたマジカメモンスターが、素早い動きでパンプキン騎士を引き倒す。
「よし!こいつが起き上がる前に、兜を取って中にいる犯人の顔を確かめてやろーじゃん!」
「よっしゃー!ヘルメット、とれ……た……?」
マジカメモンスターがパンプキン騎士ナイトのカボチャを取った瞬間、言葉を失う。
そこにあったのは、犯人の顔ではなく。
「え……?」
顔が、いや頭部がなかった。
いや、頭部ではなく鎧の下には何もなかった。
「あ、頭……中身が…………」
「「ない!!!??」」
「……」
パンプキン騎士が黙り込むと、ガシャン……ガシャン……とあの音が聞こえてきた。
「えっ。こ、この音……最初にパンプキン騎士が現れた時の……」
「鎧の音!?」
ガシャン……ガシャン……と鎧の音が近付き、現れたのは新たなパンプキン騎士。
「『愚かな人間……貴様らは植物にも劣る存在……』」
ガシャン……ガシャン……とまたあの音がした直後、3体目のパンプキン騎士が現れる。
「『パンプキン畑の露と消えるがいい!』」
「パパパ……パンプキン騎士ナイトがたくさん出てきたああ!」
「『我々の恨みを晴らしてやる。人間に……ハロウィーンの制裁を!』」
「「「ガオー!」」」
「「ぎゃ――――っ!!!」」」
3体も現れたパンプキン騎士のおどかしに、マジカルモンスターたちは悲鳴を上げるのだった。
「パンプキンにされる――――!」
「もうルールを破って飲み食いしたりしない!許してくれ―――!!」
襲い掛かるパンプキン騎士から逃れるために、マジカメモンスターたちは泣き叫びながら図書室を出て行く。
マジカメモンスターたちがいなくなったのを見計らい、真ん中にいたパンプキン騎士――イデアはカボチャの兜を取って高笑いした。
「はーっはっはっはっは!!涙目で『タスケテクレェ~』って。キッズチャンネルの悪役だって、もっとマシな命乞いしますわ。パンプキン騎士の兜を外したら中身が入っていないという名シーンはもちろん……。
埋めたパンプキン騎士ナイトの種から生まれたたくさんの新パンプキン騎士が再び人を襲う……『パンプキン・ホロウ2』を見てたらピンとくる展開でしょ!それなのにあんなに驚くなんて。本編を見ずに語る知ったかはこれだからだめ」
「「うんうん。ごもっとも!」」
イデアの言葉に寮生たちしかりとばかりに頷く。
ちょうどその時、ツルに連れ去られたオルトもイデアたちと合流する。
「ひひひっ、実に爽快!ちゃんと見てた?オルト」
「うん!みんな泣きべそかいて、すっごく面白かった。まさか最初に登場したパンプキン騎士ナイトがロボットでスピーカーを使って会話してたなんて……マジカメモンスターたちも思わなかっただろうね」
オルトの言葉に、寮生たちは普段は出せないハキハキした声で言った。
「な、なんだこいつ!暗闇の中から飛び出てきたけど……鎧……?」
「うわ―――――――ッ!パンプキン騎士が出た―――――――!」
「……パンプキン騎士?こいつが?おい、本当かよ」
「いや俺も実際に映画を見たわけじゃないから知らないし……」
オルトの言葉に、マジカメモンスターたちはパンプキン騎士に胡乱げな視線を向ける。
それを余所に、オルトは慌てて声をかけた。
「お、お兄さんたち、のんびりしないで早く逃げないと!じゃないと……パンプキン騎士の復讐が始まっちゃう!」
「『もう遅いイィ!!!!!』」
オルトがそう言った直後、パンプキン騎士はそう叫んだ。
「『クハハハハ……罪深き人間どもよ。このパンプキン騎士にあったのが運の尽き。哀しく腐り果てたオレの悲しみと恨み……その身で味わうがいい!』」
パンプキン騎士がそう言った直後、青い炎があちこちで起きる。
図書館が燃えていく様に、マジカメモンスターたちは慌てて椅子から立ち上がる。
「ちょ、図書館が燃えてるし!やばくね!?」
「なんだよ、この青白い炎は!?」
「『それはあの世の業火……お前たちをパンプキンパイにして、食べずに捨ててやろう!いざ這い寄り集え、闇のツル!人間たちを捕らえるのだ!』」
パンプキン騎士の言葉に従うように、壁からツルが飛び出してきた。
「か、壁から飛び出てきたツルが襲いかかってくる!」
「うわーん、助けて!ツルに足首を掴まれちゃった!連れ去られちゃうよ――――!」
足首にツルが巻かれたオルトは、そのまま引きずられるように暗闇へと消えていく。
「や、やべえ!子どもがツタに捕まったぞ!」
「落ち着けって!どうせ学園の生徒が悪ふざけして俺たちをおどかそうとしてるだけだろ。とっ捕まえて正体を暴いてやろうぜ!」
狼狽える片割れを宥めたマジカメモンスターの言葉に、パンプキン騎士ナイトは苛立たしげな声を上げる。
「『くっ!この偉大なるパンプキン騎士様に歯向かうとは、なんと生意気な人間だ……』」
マジカメモンスターはパンプキン騎士の言葉を聞かず、そのまま近づくと手を掴んだ。
「よしっ、手を押さえたぞ。引き倒せ!」
「『ぐうっ!』」
片割れの合図を聞いたマジカメモンスターが、素早い動きでパンプキン騎士を引き倒す。
「よし!こいつが起き上がる前に、兜を取って中にいる犯人の顔を確かめてやろーじゃん!」
「よっしゃー!ヘルメット、とれ……た……?」
マジカメモンスターがパンプキン騎士ナイトのカボチャを取った瞬間、言葉を失う。
そこにあったのは、犯人の顔ではなく。
「え……?」
顔が、いや頭部がなかった。
いや、頭部ではなく鎧の下には何もなかった。
「あ、頭……中身が…………」
「「ない!!!??」」
「……」
パンプキン騎士が黙り込むと、ガシャン……ガシャン……とあの音が聞こえてきた。
「えっ。こ、この音……最初にパンプキン騎士が現れた時の……」
「鎧の音!?」
ガシャン……ガシャン……と鎧の音が近付き、現れたのは新たなパンプキン騎士。
「『愚かな人間……貴様らは植物にも劣る存在……』」
ガシャン……ガシャン……とまたあの音がした直後、3体目のパンプキン騎士が現れる。
「『パンプキン畑の露と消えるがいい!』」
「パパパ……パンプキン騎士ナイトがたくさん出てきたああ!」
「『我々の恨みを晴らしてやる。人間に……ハロウィーンの制裁を!』」
「「「ガオー!」」」
「「ぎゃ――――っ!!!」」」
3体も現れたパンプキン騎士のおどかしに、マジカルモンスターたちは悲鳴を上げるのだった。
「パンプキンにされる――――!」
「もうルールを破って飲み食いしたりしない!許してくれ―――!!」
襲い掛かるパンプキン騎士から逃れるために、マジカメモンスターたちは泣き叫びながら図書室を出て行く。
マジカメモンスターたちがいなくなったのを見計らい、真ん中にいたパンプキン騎士――イデアはカボチャの兜を取って高笑いした。
「はーっはっはっはっは!!涙目で『タスケテクレェ~』って。キッズチャンネルの悪役だって、もっとマシな命乞いしますわ。パンプキン騎士の兜を外したら中身が入っていないという名シーンはもちろん……。
埋めたパンプキン騎士ナイトの種から生まれたたくさんの新パンプキン騎士が再び人を襲う……『パンプキン・ホロウ2』を見てたらピンとくる展開でしょ!それなのにあんなに驚くなんて。本編を見ずに語る知ったかはこれだからだめ」
「「うんうん。ごもっとも!」」
イデアの言葉に寮生たちしかりとばかりに頷く。
ちょうどその時、ツルに連れ去られたオルトもイデアたちと合流する。
「ひひひっ、実に爽快!ちゃんと見てた?オルト」
「うん!みんな泣きべそかいて、すっごく面白かった。まさか最初に登場したパンプキン騎士ナイトがロボットでスピーカーを使って会話してたなんて……マジカメモンスターたちも思わなかっただろうね」
オルトの言葉に、寮生たちは普段は出せないハキハキした声で言った。