スケアリー・モンスターズ
「あ、あはは!まっさかー!おにーさん冗談きついっすわー!……冗談だよね?」
「でもさ……今はハロウィーンだしもしかしたらワンチャンマジ話ってことも……。それに……この人の真っ直ぐな目!嘘とかつけなさそうじゃね?」
そのあたりについては、アズールをよく知る者としてなら『んなわけねぇだろ』と一蹴されるだろうが、そんなことゲストであり外部の人間である本人たちは知らない。
「おや?顔色が優れないようですが大丈夫ですか?」
「「えーっと……」」
「ご心配は要りません!この水槽に傷でも付かない限り人魚のゴーストは蘇らない……って、ええっ!!??水槽にヒビが入っている!一体なぜ!?」
「「それは……」」
水槽に入った傷を見て驚愕するアズールに、マジカメモンスターたちは目を逸らす。
その反応を見て、アズールは彼らを凝視した。
「まさかあなたたちの仕業ですか?」
「ち、違くて!自撮り棒が勝手に動いたんです!だから当たっちゃったつーか……」
「あ?自撮り棒が勝手に?兄さん、そんなデタラメ通用すると思ってるのか?」
「ここで自撮り棒の使用は禁止だっただろ。どう落とし前つけてくれるんだ?ん?」
マジカメモンスターたちの言葉に、寮生たちが睨みつける。
アズールたちの影響を受けているせいか、彼らの言葉が完全にヤクザそのものだ。
「どうしよう。このままではマミーが蘇ってしまう……」
アズールがそう言った瞬間、水槽の中にいたフロイドの目が開かれる。
ガタガタ……ッ!!と動き始めたことで、マジカメモンスターたちは悲鳴を上げた。
「うわあっ!突然動き出した!?」
「ほ、本当に人魚だったんだ!ということはさっきの話もマジ!?」
マジカメモンスターたちが叫ぶ中、フロイドは水槽の中で叫ぶ。
『ここからオレを出せ!!聞こえてんだろ!出せ!出せ!』
そう言ってフロイドは水槽の中で暴れ出す。
『出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ』
狭い水槽の中で激しく暴れるフロイド。
同じ言葉を呪詛のように吐く姿は、人魚を初めて見る者にとっては凄まじい恐怖を与えた。
『出せ……………』
そして、ドン!!!!と水槽を強く叩き叫んだ。
『出せぇ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
「「うわ―――――!鎮まれ――――――!!!」」
あまりの迫力に叫ぶマジカメモンスターたち。
それを見て、アズールが構え出す。
「落ち着いてください。今すぐ水槽を元に戻さないと……」
アズールがそう言った直後、魔法薬学室の電気が消えた。
「ぎゃあっ!ちょ、なに!停電!?」
マジカメモンスターが叫ぶがすぐに電気がつく。
しかし、水槽にはフロイドの姿がなかった。
「あっ!水槽に封印されていた人魚がいない!」
「嘘……さっきまでそこに浮かんでたじゃん!」
「遅かったか……」
「きっと逃げ出したんだ。暗闇に潜んで僕たちを狙っているに違いない!」
「一度この部屋を出ましょう。このままでは僕たち全員マミーに……」
アズールの指示に従い、全員が部屋を出ようとした瞬間、
「ううー……うううぅ――……」
「な、なに!?今の音!」
「唸り声みたいな……」
変な声が聞こえ戸惑い始めた直後、再び部屋の電気が消える。
「うわぁ――――っ!!!」
アズールの悲鳴が上がり、また電気がつくと今度はアズールが消えていた。
「「りょ、寮長――――ッ!」」
「寮長がマミーにされてしまう!誰か、早く先生を呼んできてくれ!他の寮長でもいい!もう俺たちの手には負えない……!」
「えっ!はっ!?それより俺たちを逃がしてくれ!」
「クルシイ……ミズヲ……ミズクレェ……」
寮生の言葉に戸惑うマジカメモンスターたち。
しかし再びあの声が聞こえ、また電気が消える。
「「うわあ~~~!いやだ、マミーにはなりたくない!助けてくれ~~~!」」
そして寮生たちも消えていき、残されたマジカメモンスターたちは暗闇の中泣き叫ぶ。
「また停電!なんも見えねーんだけど!なにが起こってるんだ!?」
「もーいやだー!自撮り棒なんか使うからこんなことになったんだよ!」
「気を付ければ大丈夫つったのお前じゃん!?人のせいにするとかマジないわ!」
醜い罪のなすり付けが行われようとした直後、ようやく電気がついた。
「人間だ……人間がいるぞ……」
直後、どこからともなくマミーの仮装をしたジェイドとアズールが現れた。
「この渇き……苦しみ……お前たちにも味わわせてやる!」
「ぎゃ――――っ!!」
「ま、マミーだ!本当に出た!!」
「う……うー……」
叫ぶマジカメモンスターたちの前で、アズールが呻き声をあげる。
「でもさ……今はハロウィーンだしもしかしたらワンチャンマジ話ってことも……。それに……この人の真っ直ぐな目!嘘とかつけなさそうじゃね?」
そのあたりについては、アズールをよく知る者としてなら『んなわけねぇだろ』と一蹴されるだろうが、そんなことゲストであり外部の人間である本人たちは知らない。
「おや?顔色が優れないようですが大丈夫ですか?」
「「えーっと……」」
「ご心配は要りません!この水槽に傷でも付かない限り人魚のゴーストは蘇らない……って、ええっ!!??水槽にヒビが入っている!一体なぜ!?」
「「それは……」」
水槽に入った傷を見て驚愕するアズールに、マジカメモンスターたちは目を逸らす。
その反応を見て、アズールは彼らを凝視した。
「まさかあなたたちの仕業ですか?」
「ち、違くて!自撮り棒が勝手に動いたんです!だから当たっちゃったつーか……」
「あ?自撮り棒が勝手に?兄さん、そんなデタラメ通用すると思ってるのか?」
「ここで自撮り棒の使用は禁止だっただろ。どう落とし前つけてくれるんだ?ん?」
マジカメモンスターたちの言葉に、寮生たちが睨みつける。
アズールたちの影響を受けているせいか、彼らの言葉が完全にヤクザそのものだ。
「どうしよう。このままではマミーが蘇ってしまう……」
アズールがそう言った瞬間、水槽の中にいたフロイドの目が開かれる。
ガタガタ……ッ!!と動き始めたことで、マジカメモンスターたちは悲鳴を上げた。
「うわあっ!突然動き出した!?」
「ほ、本当に人魚だったんだ!ということはさっきの話もマジ!?」
マジカメモンスターたちが叫ぶ中、フロイドは水槽の中で叫ぶ。
『ここからオレを出せ!!聞こえてんだろ!出せ!出せ!』
そう言ってフロイドは水槽の中で暴れ出す。
『出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ』
狭い水槽の中で激しく暴れるフロイド。
同じ言葉を呪詛のように吐く姿は、人魚を初めて見る者にとっては凄まじい恐怖を与えた。
『出せ……………』
そして、ドン!!!!と水槽を強く叩き叫んだ。
『出せぇ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
「「うわ―――――!鎮まれ――――――!!!」」
あまりの迫力に叫ぶマジカメモンスターたち。
それを見て、アズールが構え出す。
「落ち着いてください。今すぐ水槽を元に戻さないと……」
アズールがそう言った直後、魔法薬学室の電気が消えた。
「ぎゃあっ!ちょ、なに!停電!?」
マジカメモンスターが叫ぶがすぐに電気がつく。
しかし、水槽にはフロイドの姿がなかった。
「あっ!水槽に封印されていた人魚がいない!」
「嘘……さっきまでそこに浮かんでたじゃん!」
「遅かったか……」
「きっと逃げ出したんだ。暗闇に潜んで僕たちを狙っているに違いない!」
「一度この部屋を出ましょう。このままでは僕たち全員マミーに……」
アズールの指示に従い、全員が部屋を出ようとした瞬間、
「ううー……うううぅ――……」
「な、なに!?今の音!」
「唸り声みたいな……」
変な声が聞こえ戸惑い始めた直後、再び部屋の電気が消える。
「うわぁ――――っ!!!」
アズールの悲鳴が上がり、また電気がつくと今度はアズールが消えていた。
「「りょ、寮長――――ッ!」」
「寮長がマミーにされてしまう!誰か、早く先生を呼んできてくれ!他の寮長でもいい!もう俺たちの手には負えない……!」
「えっ!はっ!?それより俺たちを逃がしてくれ!」
「クルシイ……ミズヲ……ミズクレェ……」
寮生の言葉に戸惑うマジカメモンスターたち。
しかし再びあの声が聞こえ、また電気が消える。
「「うわあ~~~!いやだ、マミーにはなりたくない!助けてくれ~~~!」」
そして寮生たちも消えていき、残されたマジカメモンスターたちは暗闇の中泣き叫ぶ。
「また停電!なんも見えねーんだけど!なにが起こってるんだ!?」
「もーいやだー!自撮り棒なんか使うからこんなことになったんだよ!」
「気を付ければ大丈夫つったのお前じゃん!?人のせいにするとかマジないわ!」
醜い罪のなすり付けが行われようとした直後、ようやく電気がついた。
「人間だ……人間がいるぞ……」
直後、どこからともなくマミーの仮装をしたジェイドとアズールが現れた。
「この渇き……苦しみ……お前たちにも味わわせてやる!」
「ぎゃ――――っ!!」
「ま、マミーだ!本当に出た!!」
「う……うー……」
叫ぶマジカメモンスターたちの前で、アズールが呻き声をあげる。