スケアリー・モンスターズ
スケルトンの仮装をしたデュースとケイトを本物のモンスターと勘違いしたマジカメモンスターたち。
すっかり怯え、泣きじゃくった顔で叫ぶ。
「ごめんなさい!」
「もう二度と花壇に入りません!というかナイトレイヴンカレッジに入りません!」
「「許してください~~~~!!」」
泣き叫びながら植物園を立ち去るマジカメモンスターたち。
彼らの後ろ姿を見送った後、ケイトは小さい声で言った。
「……。……行ったかな?」
「……はい!一目散に校門に向かって行きました」
「いぇーい。みんなお疲れ~~~!」
ケイトの声に茂みに隠れていたハーツラビュル寮生たちが出てくる。
すると、土の中にいたエースがデュースに噛みついた。
「おいデュース!顔には土かけんなつったろーが!」
「それぐらいで文句を言うな。それに霧のせいで手元がよく見えなかったんだ」
「ったく……こんなことでもノーコンなのかよ。オレたちがコイツの大根演技支えてやんなかったら絶対にマジカメモンスターを驚かせなかったな」
「「確かに~!」」
「ならもう1回やり直してみるか!?」
「お?いいぜ?今度はオレがお前に土をかけてやるよ!」
「まあまあ。2人とも名演技賞、ってことで!」
エースだけでなく他の友人たちが同意したことで、デュースがもう一度土をかけようとする。
それにエースが乗っかって喧嘩寸前のところでケイトのフォローが入った。
「リドルくんとトレイくんは大丈夫だった?ユニーク魔法で増えたオレくんたち全員で勢いよく土かけちゃったけど……」
「あれぐらいどうってことないよ。ロゼッタが熱で苦しんでいるのに比べたら…もっと本格的にやってくれてもよかったぐらいさ!」
ユニーク魔法で増えた分身たちがかけた土は予想より勢いがあって、被った2人の様子が気になっていたがリドルの泥だらけの顔を見るに、その心配は無用だったようだ。
「それにしても……ケイトのゴーストの真似はとても怖かったね。ボクでもゾッとしたよ。キミに演技の才能があったとは驚きだ」
「そーお?……オレくんたちの演技がキマッたのは雰囲気バッチリな霧のおかげかな。寮生が各自、火と風と水の魔法を出してそれを合わせて霧を発生させるって作戦……息ぴったりで大成功!さっすがハーツラビュルってカンジの団結力だったよ!」
「「はい!ありがとうございます」」
ケイトの誉め言葉に、霧を発生させた寮生は笑顔でお礼を言った。
「『呪われた墓地を守るスケルトン作戦』……みんなで完璧に成功させたね!ロゼッタちゃんも作戦が成功したって聞いたら喜ぶと思うな」
「全員泥まみれっすけどね!」
「それも承知の上だ。犠牲を覚悟しなければ勝利は得られないよ」
そもそも土に入っていたメンバーが体操着姿なのも、寮服や制服より洗いやすいのを考えてのものだ。
リドルの言葉に憮然としながら納得したエースは、自分の服や顔についている土をなるべく落とす。
「土が髪の毛の中にまで入り込んでる……こりゃみんな寮に戻ったら即風呂、洗濯だな」
「あっ、ちょっと待って!せっかくだし、今の状態で写真撮ろ♪」
「え、今?お前たちの仮装にも土が飛んでるしみんなボロボロだぞ?」
「勝利の証ってカンジでいいじゃん!心配しなくても、みんな超映えてるよ♪それにハロウィーン終わったらマジカメに投稿できるし。タグはー……そうだな。『#リハーサルも本気で #ハーツラビュルの底力』とか♪」
「ははは!さっきのマジカメモンスターが見たらすっげえ驚くでしょうね!」
そう笑うデュースを見ながら、ケイトはスマホを構えた。
「んじゃみんな、撮るよ~。掛け声は……もちろんわかってるよね?いくよー……せーのっ!」
「「ハッピーハロウィーン!」」
「「「ハッピーハロウィーン!」」」
デュースとケイトと共に掛け声を言うハーツラビュル寮生たち。
笑顔で笑い合う彼らの姿は、ケイトのスマホにしっかりと写真として残るのだった。
すっかり怯え、泣きじゃくった顔で叫ぶ。
「ごめんなさい!」
「もう二度と花壇に入りません!というかナイトレイヴンカレッジに入りません!」
「「許してください~~~~!!」」
泣き叫びながら植物園を立ち去るマジカメモンスターたち。
彼らの後ろ姿を見送った後、ケイトは小さい声で言った。
「……。……行ったかな?」
「……はい!一目散に校門に向かって行きました」
「いぇーい。みんなお疲れ~~~!」
ケイトの声に茂みに隠れていたハーツラビュル寮生たちが出てくる。
すると、土の中にいたエースがデュースに噛みついた。
「おいデュース!顔には土かけんなつったろーが!」
「それぐらいで文句を言うな。それに霧のせいで手元がよく見えなかったんだ」
「ったく……こんなことでもノーコンなのかよ。オレたちがコイツの大根演技支えてやんなかったら絶対にマジカメモンスターを驚かせなかったな」
「「確かに~!」」
「ならもう1回やり直してみるか!?」
「お?いいぜ?今度はオレがお前に土をかけてやるよ!」
「まあまあ。2人とも名演技賞、ってことで!」
エースだけでなく他の友人たちが同意したことで、デュースがもう一度土をかけようとする。
それにエースが乗っかって喧嘩寸前のところでケイトのフォローが入った。
「リドルくんとトレイくんは大丈夫だった?ユニーク魔法で増えたオレくんたち全員で勢いよく土かけちゃったけど……」
「あれぐらいどうってことないよ。ロゼッタが熱で苦しんでいるのに比べたら…もっと本格的にやってくれてもよかったぐらいさ!」
ユニーク魔法で増えた分身たちがかけた土は予想より勢いがあって、被った2人の様子が気になっていたがリドルの泥だらけの顔を見るに、その心配は無用だったようだ。
「それにしても……ケイトのゴーストの真似はとても怖かったね。ボクでもゾッとしたよ。キミに演技の才能があったとは驚きだ」
「そーお?……オレくんたちの演技がキマッたのは雰囲気バッチリな霧のおかげかな。寮生が各自、火と風と水の魔法を出してそれを合わせて霧を発生させるって作戦……息ぴったりで大成功!さっすがハーツラビュルってカンジの団結力だったよ!」
「「はい!ありがとうございます」」
ケイトの誉め言葉に、霧を発生させた寮生は笑顔でお礼を言った。
「『呪われた墓地を守るスケルトン作戦』……みんなで完璧に成功させたね!ロゼッタちゃんも作戦が成功したって聞いたら喜ぶと思うな」
「全員泥まみれっすけどね!」
「それも承知の上だ。犠牲を覚悟しなければ勝利は得られないよ」
そもそも土に入っていたメンバーが体操着姿なのも、寮服や制服より洗いやすいのを考えてのものだ。
リドルの言葉に憮然としながら納得したエースは、自分の服や顔についている土をなるべく落とす。
「土が髪の毛の中にまで入り込んでる……こりゃみんな寮に戻ったら即風呂、洗濯だな」
「あっ、ちょっと待って!せっかくだし、今の状態で写真撮ろ♪」
「え、今?お前たちの仮装にも土が飛んでるしみんなボロボロだぞ?」
「勝利の証ってカンジでいいじゃん!心配しなくても、みんな超映えてるよ♪それにハロウィーン終わったらマジカメに投稿できるし。タグはー……そうだな。『#リハーサルも本気で #ハーツラビュルの底力』とか♪」
「ははは!さっきのマジカメモンスターが見たらすっげえ驚くでしょうね!」
そう笑うデュースを見ながら、ケイトはスマホを構えた。
「んじゃみんな、撮るよ~。掛け声は……もちろんわかってるよね?いくよー……せーのっ!」
「「ハッピーハロウィーン!」」
「「「ハッピーハロウィーン!」」」
デュースとケイトと共に掛け声を言うハーツラビュル寮生たち。
笑顔で笑い合う彼らの姿は、ケイトのスマホにしっかりと写真として残るのだった。