深海の商人

監督生Side

ジャック「っつ!エリーゼさん!」

沈みかけていたエリーゼさんを引き寄せるジャック。
エリーゼさんの口からポコポコと酸素が逃げていく…魔法を使えない私でもわかるこのままじゃヤバイ!そう思ったとき声が聞こえた

???『なんということでしょう。我らの愛し子がこんなこととなるとは…私が助けてあげましょう。』

ジャックはエリーゼさんを抱えつつ、目の前に現れた女性に驚く。

ジャック「お、お前がやったのか!お前は誰だ!」

助けるといっているのに、今のジャックには冷静さが欠けている。かという私も冷静ではないみたいだ。こんな状態で誰も冷静でいられるわけがないだろう。

???『そんなに、驚く必要も、警戒する必要もないわ。狼君。私は水の精霊ウィンディーネ。愛し子が海に来たから声をかけようと思っていたのに…まさかこんなことになるとは…。』

ウィンディーネさんがそう言うとあたりに巨大な海流が現れた。

監「凄い・・・」

私がそう感心していると、またウィンディーネさんは話し始めた。

ウィンディーネ『この海流に乗れば、陸に帰れます。そのあとは人間の皆さんに任せますよ。しっかりつかまってくださいね。』

ウィンディーネさんはそういうと私たちの体を持ち上げ、海流に乗せる。その瞬間私たちは、流された。

皆「う、うわわわあああああ!!?」

                          監督生SideFin.


フ「どういうこと?なんでエンゼルちゃんのこと愛し子っていうの~?」

ジェ「エリーゼさんが精霊を呼んだ?まさか…そんなこと…」

ウィンディーネ『貴方たち、愛し子をいじめるのはやめておきなさい。次やったら今いる全員の精霊があなた達に罰を下すことになるわよ。あの子の体調も心配だし、今日のところは帰るわ。じゃあね。』

そういうと、ウィンディーネは去っていった。さて、誰がエリーゼの魔法薬の効果を切ったのでしょう。その犯人は、偽物のロゼッタ。つまり、アリアドネだったのです。アリアドネはエリーゼに嫉妬していました。何故なら、レオナがエリーゼばかり、かまっていたからです。何故、ロッゼタとして接しているのに見向きもしないのか気になっていましたが、このままでは、エリーゼにレオナを取られてしまう。そう思ったアリアドネはエリーゼの後をつけこの海にやってきます。そこで、エリーゼたちの会話をすべて聞いていた彼女は、エリーゼの魔法薬の効果を切る魔法をかけたのでした。

~監督生Side~
ウィンディーネさんの力を借りて何とか鏡の間に戻ってきた私たち。

デュ「しっかりしてください、エリーゼさん!」

デュースが声をかけるが反応がない。エースはすっかり青ざめている。

監「エリーゼさん!!大丈夫ですか!!」

グ「ふな゛~~っ死んじまったのか?」

ジャック「縁起でもねえこと言うんじゃねえ!気絶してるだけだ。だが、息が浅い。早いとこ寝かせねえと・・・保健室よりサバナクロー寮の方が近い。連れてくぞ。ユウ、グリムついてこい!」

そうジャックは私たちに向かって言うと、エリーゼさんを抱きかかえて、走り出した。

監「エースも、デュースも、落ち着いたら帰って。ほら、グリム行こう!」

~サバナクロー寮 談話室~

ジャック「先輩!!大変です」

ラ「そんなに大声出してどうしたんスか…って…エリーゼさん!?」

ジャック「息が浅くてどうしたらいい‥…」

そうジャックが言いかけたとき、レオナさんが机を思い切りたたきながら怒鳴り声をあげた。

レ「ガルル。なんでこんなことになってやがる!!!!」

そう怒鳴り声をあげたとき、エリーゼさんが目を覚ました。

エリーゼ「…そんなに…怒らないで…」

レ「エリーゼ!」

エリーゼ「あの子…達の…せいじゃ…ないの…」

そういうとエリーゼさんの目はまた閉じてしまった。

レ「エリーゼ!オイ、しっかりしろ!・・・チッ。とりあえず、エリーゼかせ。俺が連れてく。何があったかはそのあとじっくり聞かせてもらうからな。ラギーついてこい!」

そういうとレオナさんはエリーゼさんの頭を愛おしそうに撫で、談話室から出ていった。

ラ「ウイーっす。随分と惚れ込んでるっすねえ。君たちもレオナさんの後追うッスよ。」

さっきからグリムは一言も話さない。ふと見ると号泣していた。
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