荒野の反逆者

エリーゼSide

みんな帰った後、レオナさんが耳を垂れ下げながらまた謝った。

レ「エリーゼ。本当にすまなかった。俺のためにこんな無茶させちまって。」

「レオナさん…あなたのせいじゃないです。これは私の意志でしたこと。誰がああなったとしても私は精霊の力を使ったと思います。」

レ「・・・そうか。俺のこと嫌いになったか?」

暗い世界にいたときとはまた違うレオナさんの覇気がない目…どんなことをあなたに言われても私はあなたのこと嫌いになんてなれない。だって私は…あなたの…

「あなたのことを嫌いになんてなれません。」

そういったときレオナさんは私の体を強く抱きしめた。その時、レオナさんの目がうっすらと滲んでいるのは気のせいということにしよう。

翌日になりすっかり体調がよくなった私の前に群がってくる生徒たち。聞くと皆、私が倒れたと聞いて心配していたみたいだ。その子たちに向かって私は、笑顔で言った。

「ありがとう」
                        ~荒野の反逆者Fin.~


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