荒野の反逆者
_生まれたときからずっと
__俺の頭には
____どけられない岩が置かれていた。
召使いA「はあ・・・第一王子のファレナ様はあんなに朗らかでいらっしゃるのに…何故弟であるレオナ様はあんなに気難しくていらっしゃるのか…」
召使いB「しかも、すべてを砂に変えてしまう魔法を使うなんて、なんて恐ろしい…」
召使いC「2人ともやめないか!誰かに聞かれたらどうする。」
_もし、俺が
______________第一王子だったら
_きっとこう言われただろう。
「第一皇子様のレオナ様は思慮深く強力な魔法を使いこなす魔法士だ。能天気な弟とは大違い」と。
___それが第二王子になっただけでコレだ。
___第二王子はやることなすことケチをつけられ第一王子を称えるためのダシにされる。どうやったって、一番にはなれない。
ファレナ「レオナ!何故今日の式典に来なかった?」
「式典?あァ、兄貴の息子を国民に見せびらかす親馬鹿パーティーのことか?それは失礼を、つい二度寝しちまった。」
ファレナ「国民に未来の王の顔見せをする大拙な日だぞ。」
「確かにおめでたい日だな。嫌われ者の第二王子の王位継承権が永遠に消えた記念日だ。」
ファレナ「そんないい方はよせ!」
「生まれた順番が早い奴は得だよなァ。毎日歌を歌いながらゴロゴロ昼寝してたって王になれる。」
ファレナ「レオナ…例え王になれなくとも、お前は賢い。この国のためにできることがたくさんあるはずだ。」
「この国が頭の出来で王を決めるしきたりならやる気も出したんだがな。」
ファレナ「レオナ。待つんだ、レオナ!」
__ほんの数年遅れて生まれたというだけで
___何故こんな思いをしなくちゃならない?
__どれだけ勉強しようがどれだけ魔法を使えるようになろうが…
_____生まれてから死ぬまで兄より優勝だと
__認められることはなく
___王にもなれない。
何故、俺は第二王子に生まれた?
何故、俺は一番になれない?
何故だ。何故だ。何故だ。
ー人生は不公平だ。
エリーゼ「レオナさ・・・」
どうしてお前がここにいる?お前なんかが来る場所じゃねぇのに…
「!?来るな」
それでもアイツは近づいてくる…だからこれ以上近づけさせないよう威嚇を強くした。
レ「く、来るな!!!」
そういったのに、あいつは近づいて俺を後ろから抱きしめた。
エリーゼ「あなたは認められたかったのですね。第二王子としてではなく、レオナさん自身として、見てほしかったのでしょう?」
「黙れ。」
俺は、お前を…裏切ったも同然だ。なのに、お前ってやつはどうしてこうも俺が今までされてこなかったことをする…これ以上お前の言葉を聞くのが嫌で俺は反射的に黙れといった。そう思ってた時、エリーゼはあまり話さない自分自身のことを話し始めた。
エリーゼ「今から話す話は、私の独り言だと思って聞き流してくださって、結構です。私は、生まれ持った力のせいで、大切な人を失いました。私はこの力が憎くて憎くて仕方がなかった。だから、私という存在を消そうと思ったんです。」
だから、お前はあの時、『これ以上私の大切な人を奪わないで。』って言ったのか。だが…
「でも、お前は、俺よりも存在、認められてるじゃねぇか」
エリーゼ「・・・ええ、そうかもしれません。お義父様に引き取られてから、私は変わりました。」
「それじゃあ、俺とは違う…もうこれ以上俺にかまうな。」
生まれ持った力って何のことだ?だが、アイツのことが知れたのが少しだけ嬉しい。
エリーゼ「尻尾と耳が、嬉しそうですね。」
「な・・っ!!」
なんてこと言いやがる!?俺は反応してなんか… 恥ずかしさが勝ったのと、これ以上尻尾をアイツに見せたくなくて、正面を向いた。
エリーゼ「やっと、こっちを向いてくれましたね。」
「お、お前。何して・・・」
エリーゼ「周りを見てください。あなたを認めてくれる王国があります。あなたは立派な王様です。」
「何言って・・オレは王に何か…」
エリーゼ「あなたは、サバナクロー寮の立派な王様です。王には器がどうだとかいろいろ言いますけど、、王は支持されなければ王とは言えません。寮生たちは貴方を必要としている。たとえ小さなものだとしても、彼らがあなたを王様だと認めている限り、あなたを必要としている人がそこにいる限り、あなたは立派な王様なんです。」
エリーゼ「貴方がどのように思っているかわかりませんが、あの場所であなたを必要としてくれている人がいる。さあ、帰りましょう。」
なんで、お前は俺の欲しかった言葉をくれる?まるで、ロゼッタみたいだ。アイツがロゼッタの姿と重なる…いや、そんなわけない。アイツは…そんなことを考えていた俺は、無意識のうちにこんなことを口走った。
「…・お前は俺が怖くねぇのか?」
エリーゼ「怖くありませんよ。あなたの魔法は素敵です。」
ロゼッタ「私は好きですよ。そのユニーク魔法。私、砂の精霊さんとは契約していないので、少しあなたが羨ましいです。」
アイツとロゼッタの姿がまた重なる…俺はどうしちまった・・・・
レ「!?そうか…」
エリーゼ「お帰りなさい、レオナさん。」
「…ああ、ただいま。エリーゼ。」
俺がただいまといったとき、あいつは少し悲しそうな顔だった・・どうかしたか?と聞きたかったが、その前にアイツはいなくなった。
グ「オイ!起きろ!!」
「___あ?」
グ「やったー!起きた!ずっと気絶したままだったらどうしようかと思ったんだゾ!さあ、早く今までの事件は自分が企てましたと自白しろ。」
「なに・・・なんだって?」
ク「キングスカラー君。貴方はブロットの負のエネルギーに取り込まれて暴走し、オーバーブロットしてしまったのです。覚えていませんか?」
「この俺が暴走して…オーバーブロット?嘘だろ…」
クロウリー「本当です。皆さんや、エリーゼ、そして精霊のノームの活躍であなたは、正気に戻ったのですよ。まったく、あの子は無茶ばかりするんですから。」
オレは腕の中にエリーゼを抱いていることに気づく…あいつはまだ眠ったままだ。エリーゼを優しく見つめていると、あいつが動いたように見えた。
「エリーゼ?」
エリーゼ「ん・・・?レ…オナさん…?」
クロウリー「起きましたか、エリーゼ。昨日無茶をするとは聞きましたが、ここまでとは聞いてませんよ。しかもノームを呼び出し、一度に2つの精霊の力を使うなんて!!あなた自分の体のこと考えてます!?」
エリーゼ「ごめんなさい…」
メリッサ『そうよそうよ!!カラスもっといってやって!』
ノーム『今からこんな無茶をするようでは、命がいくらあっても足りんぞ、愛し子よ』
エリーゼ「メリッサ、それにノームさんも、心配かけてごめんなさい。」
エ「あんな学園長とエリーゼさん、初めて見たかも…」
デュ「エースの言うとおりだ。」
ケ「でも、エリーゼちゃんがいきなり精霊を召喚したときはビビったよね~。どうして召喚できたの?」
エリーゼ「私は生まれたときに精霊の加護を受けたんです。それで…」
生まれたときから?やっぱりあいつとそっくりだ!でもあいつと顔は全然違ぇし…どうなってやがる・・・
生徒たち「!?」
監督「それってそんなに凄いことなんですか?」
グ「そんなことよりマジカルシフト大会が始まっちまう。オマエが自白してくれねーと、オレ様がご褒美に試合に出してもらえねぇんだゾ!」
「あァ…?なんだそりゃ?」
ジャック「こいつら、学園長にマジカルシフト大会に出してもらうことを条件に先輩たちを追ってたんス。」
ラ「ええ?そんなことのためにッスか?」
グ「そんなことぉ!?だったらお前らだってそんなことのために怪我人まで出してたんだゾ。」
ラ「うっ、それは‥そうッスけど。」
クロウリー「ゴホン。先ほどは取り乱してしまいすみませんでした。さて、今までの連続傷害事件は君たちがやっていたということで間違いありませんね?」
「・・・ああ、そうだ。」
クロウリー「わかりました。ではまず、君たちサバナクロー寮は今回の大会を失格とします。そして今後の処分については、被害者の皆さんと話し合ったうえで決定します。いいですね?」
「…わかった。」
ラ&ジャック「…」
リ「学園長、待ってください。」
__俺の頭には
____どけられない岩が置かれていた。
召使いA「はあ・・・第一王子のファレナ様はあんなに朗らかでいらっしゃるのに…何故弟であるレオナ様はあんなに気難しくていらっしゃるのか…」
召使いB「しかも、すべてを砂に変えてしまう魔法を使うなんて、なんて恐ろしい…」
召使いC「2人ともやめないか!誰かに聞かれたらどうする。」
_もし、俺が
______________第一王子だったら
_きっとこう言われただろう。
「第一皇子様のレオナ様は思慮深く強力な魔法を使いこなす魔法士だ。能天気な弟とは大違い」と。
___それが第二王子になっただけでコレだ。
___第二王子はやることなすことケチをつけられ第一王子を称えるためのダシにされる。どうやったって、一番にはなれない。
ファレナ「レオナ!何故今日の式典に来なかった?」
「式典?あァ、兄貴の息子を国民に見せびらかす親馬鹿パーティーのことか?それは失礼を、つい二度寝しちまった。」
ファレナ「国民に未来の王の顔見せをする大拙な日だぞ。」
「確かにおめでたい日だな。嫌われ者の第二王子の王位継承権が永遠に消えた記念日だ。」
ファレナ「そんないい方はよせ!」
「生まれた順番が早い奴は得だよなァ。毎日歌を歌いながらゴロゴロ昼寝してたって王になれる。」
ファレナ「レオナ…例え王になれなくとも、お前は賢い。この国のためにできることがたくさんあるはずだ。」
「この国が頭の出来で王を決めるしきたりならやる気も出したんだがな。」
ファレナ「レオナ。待つんだ、レオナ!」
__ほんの数年遅れて生まれたというだけで
___何故こんな思いをしなくちゃならない?
__どれだけ勉強しようがどれだけ魔法を使えるようになろうが…
_____生まれてから死ぬまで兄より優勝だと
__認められることはなく
___王にもなれない。
何故、俺は第二王子に生まれた?
何故、俺は一番になれない?
何故だ。何故だ。何故だ。
ー人生は不公平だ。
エリーゼ「レオナさ・・・」
どうしてお前がここにいる?お前なんかが来る場所じゃねぇのに…
「!?来るな」
それでもアイツは近づいてくる…だからこれ以上近づけさせないよう威嚇を強くした。
レ「く、来るな!!!」
そういったのに、あいつは近づいて俺を後ろから抱きしめた。
エリーゼ「あなたは認められたかったのですね。第二王子としてではなく、レオナさん自身として、見てほしかったのでしょう?」
「黙れ。」
俺は、お前を…裏切ったも同然だ。なのに、お前ってやつはどうしてこうも俺が今までされてこなかったことをする…これ以上お前の言葉を聞くのが嫌で俺は反射的に黙れといった。そう思ってた時、エリーゼはあまり話さない自分自身のことを話し始めた。
エリーゼ「今から話す話は、私の独り言だと思って聞き流してくださって、結構です。私は、生まれ持った力のせいで、大切な人を失いました。私はこの力が憎くて憎くて仕方がなかった。だから、私という存在を消そうと思ったんです。」
だから、お前はあの時、『これ以上私の大切な人を奪わないで。』って言ったのか。だが…
「でも、お前は、俺よりも存在、認められてるじゃねぇか」
エリーゼ「・・・ええ、そうかもしれません。お義父様に引き取られてから、私は変わりました。」
「それじゃあ、俺とは違う…もうこれ以上俺にかまうな。」
生まれ持った力って何のことだ?だが、アイツのことが知れたのが少しだけ嬉しい。
エリーゼ「尻尾と耳が、嬉しそうですね。」
「な・・っ!!」
なんてこと言いやがる!?俺は反応してなんか… 恥ずかしさが勝ったのと、これ以上尻尾をアイツに見せたくなくて、正面を向いた。
エリーゼ「やっと、こっちを向いてくれましたね。」
「お、お前。何して・・・」
エリーゼ「周りを見てください。あなたを認めてくれる王国があります。あなたは立派な王様です。」
「何言って・・オレは王に何か…」
エリーゼ「あなたは、サバナクロー寮の立派な王様です。王には器がどうだとかいろいろ言いますけど、、王は支持されなければ王とは言えません。寮生たちは貴方を必要としている。たとえ小さなものだとしても、彼らがあなたを王様だと認めている限り、あなたを必要としている人がそこにいる限り、あなたは立派な王様なんです。」
エリーゼ「貴方がどのように思っているかわかりませんが、あの場所であなたを必要としてくれている人がいる。さあ、帰りましょう。」
なんで、お前は俺の欲しかった言葉をくれる?まるで、ロゼッタみたいだ。アイツがロゼッタの姿と重なる…いや、そんなわけない。アイツは…そんなことを考えていた俺は、無意識のうちにこんなことを口走った。
「…・お前は俺が怖くねぇのか?」
エリーゼ「怖くありませんよ。あなたの魔法は素敵です。」
ロゼッタ「私は好きですよ。そのユニーク魔法。私、砂の精霊さんとは契約していないので、少しあなたが羨ましいです。」
アイツとロゼッタの姿がまた重なる…俺はどうしちまった・・・・
レ「!?そうか…」
エリーゼ「お帰りなさい、レオナさん。」
「…ああ、ただいま。エリーゼ。」
俺がただいまといったとき、あいつは少し悲しそうな顔だった・・どうかしたか?と聞きたかったが、その前にアイツはいなくなった。
グ「オイ!起きろ!!」
「___あ?」
グ「やったー!起きた!ずっと気絶したままだったらどうしようかと思ったんだゾ!さあ、早く今までの事件は自分が企てましたと自白しろ。」
「なに・・・なんだって?」
ク「キングスカラー君。貴方はブロットの負のエネルギーに取り込まれて暴走し、オーバーブロットしてしまったのです。覚えていませんか?」
「この俺が暴走して…オーバーブロット?嘘だろ…」
クロウリー「本当です。皆さんや、エリーゼ、そして精霊のノームの活躍であなたは、正気に戻ったのですよ。まったく、あの子は無茶ばかりするんですから。」
オレは腕の中にエリーゼを抱いていることに気づく…あいつはまだ眠ったままだ。エリーゼを優しく見つめていると、あいつが動いたように見えた。
「エリーゼ?」
エリーゼ「ん・・・?レ…オナさん…?」
クロウリー「起きましたか、エリーゼ。昨日無茶をするとは聞きましたが、ここまでとは聞いてませんよ。しかもノームを呼び出し、一度に2つの精霊の力を使うなんて!!あなた自分の体のこと考えてます!?」
エリーゼ「ごめんなさい…」
メリッサ『そうよそうよ!!カラスもっといってやって!』
ノーム『今からこんな無茶をするようでは、命がいくらあっても足りんぞ、愛し子よ』
エリーゼ「メリッサ、それにノームさんも、心配かけてごめんなさい。」
エ「あんな学園長とエリーゼさん、初めて見たかも…」
デュ「エースの言うとおりだ。」
ケ「でも、エリーゼちゃんがいきなり精霊を召喚したときはビビったよね~。どうして召喚できたの?」
エリーゼ「私は生まれたときに精霊の加護を受けたんです。それで…」
生まれたときから?やっぱりあいつとそっくりだ!でもあいつと顔は全然違ぇし…どうなってやがる・・・
生徒たち「!?」
監督「それってそんなに凄いことなんですか?」
グ「そんなことよりマジカルシフト大会が始まっちまう。オマエが自白してくれねーと、オレ様がご褒美に試合に出してもらえねぇんだゾ!」
「あァ…?なんだそりゃ?」
ジャック「こいつら、学園長にマジカルシフト大会に出してもらうことを条件に先輩たちを追ってたんス。」
ラ「ええ?そんなことのためにッスか?」
グ「そんなことぉ!?だったらお前らだってそんなことのために怪我人まで出してたんだゾ。」
ラ「うっ、それは‥そうッスけど。」
クロウリー「ゴホン。先ほどは取り乱してしまいすみませんでした。さて、今までの連続傷害事件は君たちがやっていたということで間違いありませんね?」
「・・・ああ、そうだ。」
クロウリー「わかりました。ではまず、君たちサバナクロー寮は今回の大会を失格とします。そして今後の処分については、被害者の皆さんと話し合ったうえで決定します。いいですね?」
「…わかった。」
ラ&ジャック「…」
リ「学園長、待ってください。」