荒野の反逆者

エリーゼSide

レ「エリーゼ、お前も…砂にかえてやる!!」

私が近づいてきたのが見えたのか、レオナさんが声を上げた。ノームが力を出そうとしたが、それを止める。

「待ってください。」

ノーム『何を言っておる!?お主、砂になってもよいというか!』

「あなたの力をここで出すと、レオナさんが怪我する以上のことがあるかもしれません。あなたにしてほしいことはあの邪悪な影を引きはがすことです!だから、私は、”あの人たち”を信じます。」

グ「ふな゛あああ~!!!」

リ「みんな、あと少し持ちこたえるんだ!」

聞こえてきた彼らの声に思わず笑みがこぼれる。

ノーム『お主の仲間は、心強いのお』

『ええ、心強い方ばかりです』

そんな会話を交わした後、私は着地し、レオナさんに駆け寄る。

レ「っ…何しやがる、エリーゼ・・・ 
お前のやってること全部無駄だ!!!この世界、すべて、砂に変えてやる……!!!」

そういっているあなたの体を、抱きしめた。あなたの力になれなくてごめんなさいという気持ちを込めて…

レ「は、はなせ!俺から…俺から離れろ!」

爪を立てながら、私を自分の体から離そうとする。痛い…でも…ここで離したらダメ

レ「お、俺は…王に…!!!」

「辛くて、悲しいですよね。…・だれにも理解してもらえないのは…ごめんなさい。あなたの気持ち全く理解せず、私はお義父様の意見を鵜呑みにして、会議であんなことを言ってしまった……
本当にごめんなさい。」

レ「っ!」

私が涙ぐみながらこう言うと、私を引きはがそうとするレオナさんの手が緩んだ。今だ!

「お願いします!ノーム!」

そう叫びながら、私はレオナさんの背に張り付く陰に手を伸ばす。

ノーム『まったく、無茶をする子だ』

そういいながら、ノームは化身に向かい土の塊を投げつけた。それと同時に私はそれを引きはがしにかかる。

「レオナさんを闇の道にはいかせません!これ以上私の大切な人を奪わないで…!!」

そう私が言い放った時、化身がはがれた。レオナさんを強く抱きしめて私は言う。

「あなたの声、ちゃんと聞こえていますよ。」

レ「!!・・・お、俺は・・・」

レオナさんは私を抱きしめながら、意識を閉ざし倒れこむ。私自身も意識を保つことができず、そのまま彼とともに地面へと倒れた。
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