荒野の反逆者

~サバナクロー寮 レオナの部屋~

ラ「レオナさん、お疲れ様ッス。お夜食持ってきたッスよ。ついでに一仕事こなしてきたッス。」

レ「あぁ。お前は気が利くな、ラギー」

ラ「そりゃもう。レオナさんのためならお安い御用ッス。」

レ「はっ、よく言うぜ。自分のためにやってんだろ、お前は。」

ラ「…やだなあレオナさん。オレたちのため、ッスよ。世界をひっくり返してやりたいのはみんな一緒ッス。伝説の百獣の王と手を組んだハイエナだって、自分たちの境遇をひっくり返すために百獣の王に従った。オレも同じことしてるだけッスよ。」

レ「ふん。なら『狩り』は慎重にやれ。証拠を残すなよ。」

ラ「シシシッ!もちろん。獲物はひとかけらだって残さず片付けるのがハイエナのポリシーッスから。ところでレオナさん。次の獲物ッスけど、どの寮の誰にしましょうか?」

レ「そうだなァ。人の話をこそこそ立ち聞きしている狼なんてのはどうだ?」

ラ「えっ?」

レ「いるんだろ、1年坊。そんなに出けぇ耳して立ち聞きとは趣味が悪いぜ。」
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