荒野の反逆者

エリーゼSide
~トレイの部屋~

エ「失礼しまーす。」

デュ「クローバー先輩、大丈夫ですか?」

グ「おう、眼鏡!シケたツラ拝みにきてやったんだゾ!」

「こんにちは。」

ケイト「あれ、エーデュースコンビじゃん。それにグリちゃんに監督生ちゃんにエリーゼちゃんまで勢揃いで。」

エ「どうもっす…ってケイト先輩、その『エーデュースコンビ』ってなに?」

ケ「え?2人とも『ス』が名前の最後についてるからまとめてみただけ。」

デュ「横着しないでくださいっ!」

エ「そんなことより、トレイ先輩の怪我ってどんなカンジなんすか?」

トレイ「ああ。階段から足を踏み外したんだ。受け身を取り損ねて右足を派手にやっちまった。しばらくは松葉杖生活だな。」

デュ「えっ!それ、割と重症じゃないですか。」

ト「今年のマジフト大会、俺は見学になりそうだ。」

グ「かすり傷だったら渡すのやめようと思ってたけど…コレ、見舞いのツナ缶。元気出すんだゾ、眼鏡。」

ト「はは、ありがとな。」

ケ「もー、マジ勘弁。主力選手のトレイ君がいないのしんどいし、また選手選びをし直さなきゃ。」

デュ&エ「!!選手選び?」

リ「なんだいキミたち。怪我人の部屋にどやどやと集まって。」

グ「ふな゛っ!怒りんぼリドル!」

リ「怒りんぼって。キミたちがルール違反をしないなら怒らないよ。トレイ、具合はどう?何か食べたいものや飲みたいものはある?」

ト「そんなに心配しなくても大丈夫だって言ってるだろ?」

リ「でも、その怪我はボクのせいで…」

エ「どういうことッスか?」

リ「用事があって、昼休みに3年生の教室へ行ったんだ。その時…」

~リドルの回想シーン~
リ「ボクは少し遅れるからマジカルシフトの練習は先に始めてて。」

ト「わかった。」

リ「じゃあ、よろしく・・・っわっ!?」

ト「リドル!危ないっ!」
                             ~Fin.~

リ「階段から落ちかけたボクを庇ったばかりにトレイが怪我を…」

ト「おまえなら飛行術で受け身が取れてたと思うぞ。俺が勝手にしくじっただけだから気にするなって。」

リ「でも…」

エ「監督生、これってさ…」

「いよいよ怪しいわね。」

こんなことが連続しておこるものなのかしら。いや、絶対何か裏があるはず。早く突き止めなくっちゃ…

ケ「まーまー!リドル君。そんなに暗くなってもしょーがないって。トレイ君の怪我は残念だったけどその分リドル君が超がんばればいいじゃん♪」

リ「あ、ああ。そうだね。」

ケ「ささ、もう怪我人はゆっくり休ませてあげよ。退散~退散~」

「お大事になさってください。」

~ハーツラビュル寮談話室~
リ「で、ケイト。何かトレイの前では言いにくい話があるんだろ?」

ケ「さすがリドル君。話が早いね。監督生ちゃんたち、トレイ君の怪我について何か知ってるんじゃない?」

監「実は…」
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