再会と恋心

 あらから時を経て、エリーゼ(ロゼッタ)は優しく、聡明かつ美しい女性へと成長しました。ナイトレイブンカレッジの学園長であるクロウリーに拾われた日からクロウリーの娘として育てられてきたのです。最初は学園長は義娘として育て上げるつもりはなっかたのですが、幼いながら頑張ろうとしているエリーゼの姿に感動して、私優しいのでといって義娘として育てたのでした。

 ところでエリーゼは、もともと精霊の加護があるからなのか、はたまた学園内で生活していたからなのか、”魔法”の学習能力が高く、知らないようなことでも一度聞いただけですぐできてしまうような有なれば天才美少女となりました。そこで、学園長は、学園内で働かないかと持ち掛けます。エリーゼは育ててもらった恩がありますから、快く受け入れます。
 
 ですが、学園長にはとある不安がありました。それは既に、レオナ・キングスカラーが入学していたことでした。エリーゼの過去をよく知っている学園長は、もしかしたら魔法をかけているとはいえ、キングスカラー君がエリーゼがロゼッタであることを気づいてしまうかもしれないと思ったのです。このことをエリーゼに伝えるべきか悩みます。ですが、隠していっても仕方がないと思い、伝えました。すると、とんでもない返事が返ってきたのです。『もし正体がばれてしまったとしても、私はもう貴族の名を捨てた身です。レオナ様と釣り合うはずがない。お義父様に恩を返していきたいから働かせてほしい。』と。
 
 エリーゼにやりたいという強い意志があるならと学園長はついにエリーゼをナイトレイブンカレッジで働かせる決意をします。
 
 エリーゼは働き始めるとすぐに学園の注目の的となりました。なんて言ったってその美貌。誰もが振り返るようなその美しさ、そして、エリーゼの笑顔に学生は皆惚れていきました。ひそかにファンクラブ(学園長もそのファンクラブに入っているとかいないとか)ができるほどに。
 
そしてついに、学園長の恐れていた出来事が、、、そうレオナとロゼッタ(エリーゼ)が再開してしまうのです。止まっていた歯車が動き始める瞬間が今、始まろうとしていました。
 
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