終わりの始まり

ようやく式典が終わった。俺は今日アイツに…

ヴィル「早くいくわよ、レオナ。」

式典服から、急いでスーツに着替える。

ヴィル「あんた、ほんと顔だけはいいんだから。」

「あ゛?」

ヴィル「ロゼッタを絶対幸せにしなさいよ。あの子はアタシの妹みたいな子なんだから。」

「お前に言われなくても・・・幸せにしてやるさ。」

ヴィル「あたしはロゼッタの方に行くから、待ってなさいよ。」

そういわれて数10分後。可愛らしいドレスをもにまとったロゼッタが現れてた。綺麗だ…と思わず見とれる。何も分かったないような顔で辺りをきょろきょろしてるのが可愛らしかったが、これ以上待たせるのは悪いと思って声をかけた。

「ロゼッタ。」

ロゼッタ「レオナさん!!」

嬉しそうな顔で俺を見るのが愛おしいと思ったが、話を切り出した。

「俺は嫌われ者の第2王子で、ユニーク魔法も最悪だ。」

ロゼッタ「いきなりどうし・・」

いつもならお前の話を遮るなんてしねぇが、今日は俺の話を聞いてほしくて、思わず遮った。

「俺に大切なヤツなんていらねえと思ってた。お前に会ってからは、俺の見える景色全部変わった。そんなこと関係ねぇって思わせてくれた。お前は俺の守りたい大切なもんになった。」

ロゼッタ「レオナさんの大切な人が私…?」

「あァ、そうだ。なあ、ロゼッタ。1回しか言わないから、よく聞け。」

ロゼッタ「はい。」

「俺と結婚してくれ。苦労を掛けるかもしれないが、俺が守る。お前のことを幸せにする。」

俺の気持ちをすべて伝え、指輪をはめると、アイツの顔は驚いたような表情をしていた。どう返事をすればいいのかわからないような顔だ。

「お前の本当の気持ちを聞かせてくれ。」

頼むから、肯定の返事をしてくれと思っていると、ロゼッタから返事が返ってきた。

ロゼッタ「私のことを幸せにしてくれなかったら怒りますよ。」

あの時と同じ返事だ。うれしさのあまり笑みがこぼれる。

「これでもかってくらいやってやるさ。覚悟しとけ。」

そういうとアイツは涙をこぼした。それを優しく拭い…

「俺のお嫁さんは随分と泣き虫だなァ。」

「レオナさんにだけの特権です。」

なんで可愛らしいことばかり言うんだよ。俺の心がかき乱される。その心が、抑えきれずにキスをした。
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