グラブル(フェルラガ)

「ん……」
 ラガッツォは瞼越しに感じる光の眩しさに顔を顰め、やがてゆっくりと目を開いた。
「どこだァ、ここ……」
 見覚えのない白い天井に警戒した瞬間、人影がラガッツォに覆いかぶさる。ベッドが軋んだ音を立てた。
「おはよう、お寝坊さん」
「なんだ、フェルディナンド。アンタが俺をここまで連れてきたのかァ?」
「違うんだ。私も知らない間にここへ連れてきて来られてね。どうやら私たちはこの部屋に閉じ込められているようなんだ。私も困ってしまってね……」
「それって……」
「部屋を調べたけど、出口はひとつで鍵がかかっているんだ。脱出の手段もその鍵を開けるしかないらしい」
「そんな……」
「この紙が枕元に残されていたんだ。読んでくれるかい?」
「なに……『どちらかが心からの愛を告白しないと出られない部屋』ァ? なんだそりゃ。くだらねえ、俺がアンタに『愛している』って言ったら鍵が開くとでも――」
 遠くで金属が擦れる音が響く。
「おや、鍵が開いたようだ。出ようか、ラガッツォ」
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